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(更新: ORICON NEWS

「夢の途中だから芸能活動にしがみつく…」元アイドル・大谷雅恵が語る“市井の人”に戻る決断の難しさ

 アイドルグループ・メロン記念日の元メンバーであり、自己破産、生活保護を受けるなど、波瀾万丈な人生がたびたび話題になる大谷雅恵。先日、正社員雇用に向けての履歴書の証明写真が注目を集めた。その一方で、芸能活動も続けていくことを宣言しているが、華やかな世界を経験したがゆえに、芸能界を捨てて一般人として生きていく決断は難しいことなのか。明暗分かれるアイドルの卒業後の人生と彼女が芸能活動を続ける理由について聞いた。

“元アイドル”の肩書を悪質に利用するケースも…楽に稼げる話なんてあるわけない

――2010年にアイドルグループを解散してから、アルバイトをしながらソロ活動を継続してきました。

大谷雅恵 私は夢のために、アルバイトという雇用形態ではありますが、多種多様な仕事をして生活を保ってきました。人より多く苦労をしてでも夢を叶えたいという道を選んできましたが、全く苦ではなかったです。

――自己破産や生活保護も経験されています。

大谷雅恵 自己破産をしてから、現金のみで生活していますが、クレジットカード利用やキャッシュレス生活ではわからなかったお金の大切さを痛感させられました。41歳でやっとそれを学んでいます。いまの目標は正社員になって自立して、芸能活動とどちらもがんばることです。

――自身をロールモデルとしたファッションブランドの設立など、アイドル時代の知名度をビジネスに繋げる人も増えました。一方では、アイドルを卒業して第二の人生を始めると、その肩書きや影響力を利用しようとする悪質な誘いもあるようです。

大谷雅恵 私は、所属事務所に守られていたので、幸いにもそうしたトラブルに巻き込まれることはありませんでした。路上勧誘もそうですが、どんなに声をかけられても無視します(笑)。私にはやりたいことがあって、ずっと同じ方向を向いている。やりたいことがないと流されてしまうので、軸や芯をしっかり持つことが大事です。でも、そもそも楽に稼げる話なんてあるわけないし、もしそんなことがあったとしたら、いま私はこんなに苦労してないと思います(笑)。

――SNSの普及で、グループ活動していた時よりも個人がフォーカスされる場合がありますが、いかがですか?

大谷雅恵 アルバイトをしながら歌手活動をしていくことをブログに綴ったら、ネットニュースになって、大きなリアクションがありました。その反応が意外でした。私は一生懸命生きて人間っぽい姿を見せた方がいいと思っていて。そうすると、「落ちぶれた」と言われたこともありました。

グループ解散後には「落ちぶれた」と言われたことも…

――「落ちぶれた」と言われるのはキツイですね。

大谷雅恵 グループ活動時代は、メンバーそれぞれに推してくれるファンがいました。でもそれは、あくまでグループのメンバーとして私を好きになってくれていただけで。解散してソロになった時に、私自身を好きでいてくれる方って少ないことに初めて気づいて、すごくショックでした。「グループを解散したのが、運の切れ目だった」などと言われたり、本当に傷づきました。

――それでもがんばれる芸能界の魅力はどこにありますか?

大谷雅恵 大谷雅恵として『しゃべくり007』(日本テレビ系)や『トークィーンズ』(フジテレビ系)など、出演したいバラエティ番組もあって。苦節も含めていろいろな人生経験があったからこそ、その経験を活かしたい。いまの時代は、どんな仕事に就いていても決して安定しているわけではない。生きづらい世の中だと感じている人たちはたくさんいると思います。そういう人たちの背中を押したり、勇気づけられたり、手助けできたらいいなと思っています。

――SNSの普及でバズって再ブレイクする芸能人もたくさんいます。

大谷雅恵 あえてバズりを狙うことはしません。心がけているのは、キャラクターを作らないことで、自分が経験してきたことを書くようにしています。私もSNSでの発言を通してネットニュースに取り上げてもらえたり、『アウト×デラックス』(フジテレビ系)などにも出演できました。先日の証明写真のような発信をすることもありますが(笑)、私のずれた感覚は直したくない。もう落ちるところまで落ちたので、がんばるしかないです(笑)。

――アイドルとして華やかな舞台を経験したがゆえに、一般人として生きていく決断は難しく、なかなか表舞台から離れられないものなのでしょうか?

大谷雅恵 私は、まだ夢を追い続けている途中です。いろいろなテレビ番組に出演して、全てを消化できた時に、もういいやって思うのかもしれないし、それでもまだしがみつくのかもしれない。でもいまの私は、良い経験も悪い経験も全て武器になると思っています。

いつか必ず訪れる“アイドルの卒業”「自分を見失わないことが大事」

――まだ引退はできないと?

大谷雅恵 グループ活動時は、あまり個人として目立つ機会があまりなくて、悔しい思いをしてきました。でもいまは個人として番組出演もできました。私の芸能活動は、始まったばかりで、まだまだ新人です。

――この先、歌うこともやっていきますか?

大谷雅恵 歌は一番続けたいのですが、いまではないと思うんです。心から歌いたいと思える歌に出会うには、自分の力でいろいろなことができるようになってから。いつになるかわかりませんが、そのタイミングがきっと自分自身で一番ブレイクしている時だと感じています。

――トップグループのほか、地方アイドルから地下アイドルまで、多種多様なアイドルたちが活躍しています。いつか必ず訪れる“アイドルの卒業”を経験した先輩として言えることはありますか?

大谷雅恵 グループからソロになると、心細さや不安でいっぱいになります。その時に、自分の周りにいてくれる方のありがたさを実感するでしょう。ただそれは、グループでどんな振る舞いをしてきたかによって変わっていきます。ひとりになった時に、「周りに誰もいなかった」ということがないように過ごしてほしい。人気グループに入っても、どんなに人気が出ても、自分を見失わないことが大事です。

――大谷さんの夢は?

大谷雅恵 正社員もそうですが、自立できたら結婚したいです。もちろん結婚後も芸能活動は続けます。この先に出会う人と恋愛もしたいし、2人で楽しい思い出を作り、一緒に生きていくパートナーがほしいです。それにこの歳になると、ファンの方から「そろそろ結婚してもいいんだよ」と逆に心配されるんです(笑)。

(文/武井保之)
◆大谷雅恵のオフィシャルサイト(外部サイト)
◆大谷雅恵のInstagram(外部サイト)
◆大谷雅恵のTwitter(外部サイト)

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