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無職夫から「離婚して」と言われ…対応で疲れ果てた母に息子が示した行動は?「親が子どもに”守られている”と感じた」
「ママのそばにいたい」何気ない行動でも、子どもの”優しさ”を感じた
「子どもにとっては何気ない行動でしょうし、それを”優しさ”だと思うのはわたしの都合の良い解釈なのかもしれません。でも間違いなく『ママのそばにいたい』と思ってくれての行動だと思います。
それを”優しさ”だと感じて、受け止めて良いんだよ、と言ってもらえたようでとても嬉しかったです」
ーー離婚するまでの過程で、黒田さんご自身が体調を崩される場面も。漫画では様々な手続きで身体も心もボロボロだった黒田さんに、寄り添うようにもたれている息子さんの描写も。離婚後の現在の生活はいかがですか?明るさや嬉しさを感じる場面は増えていきましたか?
「私がアイマスクをして横になっていた時、息子の気配(親枕)がなかったので『息子、どこー?』と言うと、『僕はちゃんとここにいるよー』と、私の手を握ってくれました。乳幼児の時は、当然親が子どもを一方的に守る事になりますが、可愛い姿を見せてくれるだけで、充分幸せな気持ちをくれますよね」
ーー息子さんの存在が、原動力になっている?
「子どもを産んだ事で、私自身もかなり強くなり、苦手だった事もできるようになりました…というか、やらざるを得なくなったというか(笑)。息子を産んだ時、同時に私も生まれ変わったんだと思えた、私にとってはそんな存在です。
子どもの存在自体が親を強くしてくれますし、それこそで親も『守られている』のだと思います」
親としての気持ち「”まくら”のように、安心して休める、帰れる場所であり続けたい」
「私の場合、実家に帰ることができましたし、元々フルタイムで働いていたので、さほど苦労はしていないんですよね…(笑)。離婚もろもろの手続きは大変でしたが、元夫の悩みがなくなった分、むしろかなり楽になりました。ひとり親への補助もありますし、親戚や近所の人も受け入れてくれ、社会は以外と優しかったです(笑)。しかし、親もいつまでも元気ではいてくれませんし、実際、介護も必要になってきました。
私が働けなくなったら…という重圧は、かなりあります。息子に対しては異性なので、今後身体が成長していった時、深くは相談に乗ってあげられないのが申し訳ないです」
ーー不安な気持ちになった時は、ご自身の気持ちをどのように整理していますか?
「仕事も、嫌な人もいればそれ以上に優しい人もいたのでやってこれました。育児も、大変な時もあれば幸せな時もあります。人生も、幸せか不幸せかを決めるのは周りではなく自分の感じ方次第です。…そう思える様になるまでひたすら寝ます(笑)。後は、週末のビールを楽しみに『とりあえず今』を頑張っています!」
ーー18日には電子書籍『無職の夫に捨てられました』(KADOKAWA)が発売されます。一区切りついたなかで、今後は息子さんとどのように暮らしていきたいですか?
「残念ながら、最終的に”息子を幸せにする”ことは、親である私には途中までしかできません。子どもはいつかは巣立っていくもの。息子が自分で自分の生き方を見つけるまでは、『まくら』のように、安心して休める場所であり、帰れる場所であり続けたいと思います。ママ以上に大切な人ができるまで、最大限愛情を伝えていきます。『ママは僕が大好きなんだ』と思ってもらえるのが、何より嬉しいです」