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w-inds.橘慶太、デビュー20年で迎えた困難と希望「1人でも抜けたらw-inds.じゃないと思っていた」
デビュー曲披露に感慨?「20周年の間に『ファーストライブを再現したい』と気持ちが高まっていた」
橘慶太オンラインライブをやるのであれば、生のライブを超えるクオリティの作品づくりを目指したのが一番の理由です。生のライブはお客さんのエネルギーがあって、完成するものだと思うので、今回はそれを補完するために“世界観”を大事にしようと思いました。いつものライブと同じような構成を無観客で見せることは選択肢になくて、だから時間をかけてじっくりと制作しました。
――実際に配信を終えてみて、手ごたえはいかがでしたか?
橘慶太配信ライブでしか見せられないものもあるとわかって、伸びしろを感じました。もちろんライブができる状況になったら絶対にやりたいですけど、オンラインショーも引き続き作品としてお届けしていきたいなと思いました。
――20年の歴史を遡っていく構成でしたね。ラストに歌われたデビュー曲『Forever Memories』に、グッときた方も多かったようです。
橘慶太素直に嬉しいです。そんなこと言われたらもっと頑張らなきゃって思っちゃいますよ。昔の曲は今歌うからこそ考えることもありますし、必然的に深みも増したかなと。でも実は、全体の演出としてはグッときてもらおうと思って作ったわけではなくて(笑)。
橘慶太えっ、そう見えました? そうだったかな? 涼平君は仕事人なんで、感情が高ぶったりしないタイプだと思うけど(笑)。
――どのようなことを意識された構成だったのでしょうか?
橘慶太20周年の間に「ファーストライブを再現したい」と気持ちが5年ぐらい前からあって。セットリストや衣装を再現して、今と過去を融合させたものをやれたらおもしろいんじゃないかなと。その導入になる作品にしたかったんです。だからラストシーンは、ファーストライブのチケットを持って、「To Be Continued…」としたんですよね。
――今回はサウンドだけでなく、慶太さんがステージの総合演出という形で初めてすべてをプロデュースしたと伺いました。
橘慶太そうなんです。これまでも自分の頭にあるものをカタチにしてもらっていたんですけど、生のライブだと客観的に見れないので、総合演出はお願いしていて。でも今回は収録の映像なのでチャンスだと思って。自分達でロケハンに行って、どこでどの曲を歌うか、空間、照明、衣装もすべて自分のこだわりを突き詰めることができました。頭の中ではできあがっていたものを、95%ぐらいで形にできたと思います。
――ほぼ、思い描いた通りになった感じでしょうか?
橘慶太過去最高に再現できた手応えがありました。今まで、あんまり自分から「観てください!」って言わなかったんですけど、今回は友だちにも家族にもいろんな人に言いました。20年目にして初めてですね(笑)。
突然の脱退に絶望も…「2人で大丈夫なのか、自分自身も想像がつかなかった」
橘慶太今までは僕がメインで2人がサポート…みたいな見え方が多かったんですけど、2人体制になったことで両方をメインにするイメージでフォーメーションも歌のパートも見直しました。基本的に涼平くんをサポートに回さないことを第一に考えました。
――「2人体制のw-inds.が想像できなかったけれど、ライブを観て納得できた」という声も多かったようです。
橘慶太実は僕たちもやる前は2人で大丈夫なのか全然想像がつかなくて(笑)。特に昔の曲は、3人で完成しているものを見せ続けているので、1人減ったらマイナスでしかないと思って。本当にこれを見せていいのか…リハーサルまでずっと半信半疑でした。
――そんなにずっと? パフォーマンスを見たあとでは意外でしかないです。
橘慶太ほんと絶望でしたよ(笑)。でもずっと絶望しているわけにはいかないんで、とにかく目の前のことをやっていった結果が伝えられたんじゃないかなと思います。
橘慶太涼平君は昔から良い声なんですけど、なぜか前に出たがらなくて。龍一くんもそうだったんです。僕は「3人組だからみんなで歌ったほうがいいよ!」って何度も言ったんですけど、その度に「いや、俺達はサポートに徹するから」って言われて。そんな人います?(笑)。
――確かに、アーティストとしては稀有なパターンかもしれないですね。
橘慶太本当ですよ。2人とだから長くやって来れたって、今でも思います。今回のオンラインショーをやるにあたって、歌割もそうですけど涼平君には結構無茶なお願いしたと思うんです。でも、僕が「w-inds.をよくするためにこれをやって欲しい」って言ったことに、1回もノーって言わなかった。見えないところですごく頑張ってくれて、100%の努力で返してくれたんです。その結果、涼平君の歌が、w-inds.の新たな強みになりました。涼平君とだったら、もっとやれそうな気がします。
25周年に向けて、再び攻めの姿勢へ「世界で戦える音楽を生みだす」
橘慶太ありますね。攻めたいし、勝負したい。15周年からの5年間は、支えてもらっているみんなへ感謝の気持ちを大事にしてきました。今回20周年のライブで、その思いを悔いなく全部伝えられたと思うので、次はまた新たにチャレンジしていきたいです。20周年目だけど、2人体制になったという意味では1年生なので、新人の気持ちで!
――3人のw-inds.2人のw-inds.は別物ですか?
橘慶太うーん。同じですけど、別かな。3人だからこそw-inds.だってずっと思っていましたし、今もその気持ちは変わってないです。これからは新しいw-inds.として動き出さなきゃいけないなと。そういう意味でも、3人のw-inds.は3人のものとして1度心にしまって、昔の作品に頼るのではなく新しい物を生みだしていきたいですね。もちろん、これまでの曲を歌わないって意味じゃないですよ?
――これまでもたくさん苦難があったと思いますが、きちんとw-inds.の立ち位置を確立していますもんね。
橘慶太苦労かぁ…もちろんあったと思うんですけど、良いものができると忘れちゃうんですよね(笑)。苦労のおかげだなって、苦労に感謝しちゃう。アイドルとして扱われることがイヤだと思って藻掻いていた時期もあったと思うんです。でも振り返ると「どう見てもアイドルじゃん!」って思うし、当時それを否定しようとしていた自分が間違っていたんだなって。ただその記憶もうっすらです。基本、ポジティブ思考なので。
――男性のダンス&ボーカルグループは20年前と比べて格段に増えていますよね。
橘慶太今は歌って踊ることが当たり前になってきたので、プラスアルファ何かが必要な時代だと思います。僕でいうと曲作りもそうですし、違った強みも持った方がいいなって思ってますね。
橘慶太本当にそうですね! 僕たちも2003年からアジアのフェスに参加してきて、どんどんカッコよくなるサウンドを肌で感じていました。僕たちももっと世界に向けた音楽をやっていかないとっていう危機感も感じました。
――サウンドクリエイターとして負けていられないという思いも?
橘慶太もちろんあります。日本の音楽は素晴らしいし大好きなので、日本特有のメロディとサウンド感を融合したら、世界で戦える何かになるんじゃないかなと思っていて。日本のアーティストみんなで力を合わせていい音楽を生みだしていきたいし、今後も追及したいという勝手な使命感に燃えています(笑)。日本の中でライバルを見つけるんじゃなくて、J-POP全体で世界に勝負したいという気持ちです。
――w-inds.として燃える思いはありますか?
橘慶太今、すごく燃えています! 25周年のライブを大きな会場で2人でパフォーマンスできるw-inds.でいられるよう、これからも頑張っていきたいと思っています。でも、僕がこんなに燃えているっていうのに、涼平君は「地道に…」って控えめなんですよ。お尻を叩かないと!(笑)。
――本当にタイプが真逆なんですね(笑)。
橘慶太僕がオンラインショーの感想を熱弁していた時、涼平君が隣でクールな感じで(笑)。温度差がすごくて! でも、それが楽しいんですよ。いい関係です。
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