“肉を分かち合うマッチョ”から“肉を奪い合うマッチョ”、“まっちゃを出すマッチョ”、“海と牛乳とマッチョ”など、あらゆるマッチョフリー素材を公開している『マッスルプラス』。全国約500名のマッチョが所属する筋肉紳士集団ALLOUTが運営しており、コロナ禍で活躍の場を失った筋肉美ここぞとばかりに発揮している。そんなマッチョたちに「用途は不明だけど見てるだけで元気出る」「サイト開いた瞬間吹き出した」「疲れたらマッスルプラス」など、多くの反響が寄せられているのだ。「マッチョは世界平和の最終兵器」だと語る同団体AKIHITOさんに、本サイトに込められた思いを聞いた。

数時間に及ぶ冬の撮影はパンプアップして乗り越え そこまでしても“フリー素材”にこだわり

――マッチョのフリー素材サイト「マッスルプラス」開設のきっかけを教えてください。

資料作成や記事を書く際にたまに筋肉やマッチョの素材が必要なことがあると思うのですが、意外とマッチョ専門のフリー素材が少なかったのです。実際にそういった要望を頂くこともあり、せっかく作るのであれば、使用する方やそれを見た方が思わず笑ってしまうようなものにしたいなと。なので、「こんな素材使えないよ！」というマッチョの写真だけを厳選しています(笑)。日常に筋肉でスパイスをプラスし、楽しく豊かな社会になればという想いも込めて「マッスルプラス」というサービス名にしました。

――反響はいかがですか。

社内のプレゼン資料、YouTubeのサムネイル、広告物など、幅広い用途に使用いただいています。中でもイラストレーターさんや漫画家、同人作家さんなど絵を描く方に、作品で筋肉を描く際にトレースしたり、筋肉の付き方の参考資料にしたりと重宝されているようです。これまで参考にする画像をネット検索しても、欧米マッチョが多くアジア人の筋肉素材が少なかったのでありがたいという声が寄せられています。何より「用途は不明だけど見てるだけで元気出る」「疲れたらマッスルプラス見る」「閉塞感ある中でこれは元気になる」「サイト開いた瞬間吹き出した」などという声が一番うれしかったですね。それこそ『マッスルプラス』の意義だと思います。

――300枚以上の素材を提供されていますが、テーマやポーズはどのように決められていますか。

“こんなところにマッチョがいたら面白い”という思い付きでテーマを決めることが多いです。これまでは、オフィス、公園、無人島、ライブハウス、茶室、バーなどあまり筋肉のイメージがないところを中心に撮影してきました。基本的には、筋肉とミスマッチなところほ面白くなりますね。テーマ、場所が決まれば「●●なマッチョ」と素材の案をブレストしていきます。１回の撮影で30~50程出して3〜6時間かけて撮影していきます。選定した素材にタイトル付けする際も、素材を自分で大喜利するような気持ちでクスっと笑ってしまうようなタイトル付けを心がけています。

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  マッチョなバー

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  ライブ中にポージングするマッチョ

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  スイカでパンプアップするマッチョ

――印象に残っている撮影はありますか。

屋外で長時間の撮影も多いので気候的に大変な時期もあります。一番最初の撮影が実は12月初旬、且つ人が少ない早朝の撮影でしたので寒くて過酷でした(笑)。撮影の合間は常にパンプアップして体を温めていたのですが、寒さで筋肉が全然張らず、使っていた筋トレ用ゴムチューブが寒さのせいか引きちぎれました…。冬に山の川に入ったり、炎天下の中スイカを50回ほど叩き続けたり、ライブハウスでバンドが演奏する中に交じって撮影したりしたのも全部良い思い出です(笑)。どの撮影もスタッフ、モデルともに笑いを堪えるのが一番大変なくらい楽しい現場です！

――今後、どのような素材を提供していきたいですか。

テーマを季節別やシチュエーション別などで増やしていきます。直近では、メンバーの運営するキウイ農園で「農家のマッチョ」を撮影しました。ここでもかなりマッチョで面白い写真が撮れ、つい先日公開しましたのでぜひ見ていただきたいです！将来的には、南極、深海、宇宙などで撮れると面白いですね。皆さんからこんな素材ほしいというリクエストも受け付けておりますので頂きたいです。年末年始には、素材を使った「筋肉大喜利」企画を予定しており、来年はユーザー参加型の撮影会などもやってみたいと考えています。そうして、面白マッチョな画像が溢れて世の中を元気にできればうれしいです！

――有料ではなく、フリー素材にこだわりがあるのでしょうか。

マッスルプラス自体、それほど収益を目的にはしておらず、フリー素材として広まって、より多くの人に見て笑顔になってもらいたいという想いのためです。