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「なんで離婚しないの?」浮気サレ妻が葛藤する“外野”の意見 「自分の選択を信じる」漫画作者のメッセージ

 夫婦の3組に1組が離婚すると言われる時代(厚生労働省「人口動態統計」)。パートナーの浮気が原因となるケースは多い。一方で夫の浮気を知ったものの、「離婚はしない」という選択をする妻たちもいる。離婚へのハードルはたしかに低くなったが、夫婦のあり方や事情は家庭によってそれぞれ違う。「浮気されたら即離婚」は果たして自分にとって正解なのか? 迷っている人はもちろん、今後の「もしも」の備えとなりそうな話題の作品を紹介したい。

本気か出来心か? ダンナの“全面降伏”に悩む選択

 夫の浮気を知ってしまった妻の実体験を、コミックと浮気された側が有利に物事を進めるためのHOW TOパートでまとめた『平凡な主婦 浮気に完全勝利する』の著者・SOMANさんは、「離婚はしない」という選択をした1人だ。

 当初、浮気が発覚したときには「夫は真面目な性格。だからこれは浮気ではなく“本気”だと思い、離婚に向けて即行動をしました」と振り返っている。ところが浮気を問いただしたところ、夫は全面降伏。「二度としない」「離婚は絶対にしたくない」と平謝りをされたという。

 しかし言葉で謝罪されただけでは、「言った言わない」の話になってしまう。そこでSOMANさんは、相手の女性に賠償金を請求するとともに、夫には「今後、浮気をした場合には」といった条件を公正証書に書いてもらうというペナルティを課した。

「公正証書という“保険”があるので、私もその後は浮気のことをネチネチ問い詰めたりしませんでした。これも夫婦生活を円満に継続させるために大切なことだと思っています」(SOMANさん)

 夫の浮気はいわば、「一度の過ち」や「出来心」だった模様。夫婦の関係に2人で真剣に向き合ったことで、浮気発覚以前よりも絆が深まったとSOMANさんは語っている。

「子どもの教育の機会を奪ってしまう…」、離婚しない選択で決めた覚悟

 夫の浮気発覚から夫婦の再生まで、実体験を描いたコミックエッセイ『カマかけたらクロでした』が大反響を博した著者・うえみあゆみさんは、現在その10年後を描く『マタしてもクロでした』を連載中。今なお浮気を繰り返す夫だが、夫婦生活は継続している(分冊版7巻現在)。

 その理由は「子どもたちの教育の機会を奪いたくない」というもの。思春期に差しかかった子どもたちの教育費は、これからが山場を迎える。しかし高校生の娘が家計を助けるために「アルバイトをする」と申し出たときには、「10代の貴重な時間を大切に使ってほしい」と反対した。

「もともと私は子どもの貧困問題に関心があり、取材を重ねてきました。そこでわかったのは、教育とは『子どもの選択肢を広げ、いずれ夢や希望への挑戦権になるというサイクル』であるということ。それを与えてあげられないのは、親として違うなと私は判断したんです」(うえみさん)

 度重なる夫の浮気を経験して、うえみさんは「すべてが完璧な理想の家庭などはない」と悟ったという。完璧ではないからこそ、譲れなかったもの(=教育の機会)を選択したのがうえみさんのケースだ。

 なかには“一馬力”で十分な教育を与えられる女性もいるだろう。また「教育とは別の“何か”のほうが、子どもにとっては大切」と考える人もいるかもしれない。ただ、個人の価値観や夫婦のあり方、家庭の事情はさまざまであり、すべての人に当てはまる「正解」はないことは事実だろう。

 SOMANさんは『浮気に完全勝利』の裏テーマを、「自分の人生は自分で選択すること。どんな答えを出すにしても、それが正解になるように前向きに自分の人生を作ってほしい」だったと語っている。

 とかくサレ妻には「絶対に離婚したほうがいい」「仮面夫婦で子どもがかわいそう」といった世間の声が浴びせられがちだが、外野の意見に惑わされることなく、自分の中の「正解」に向き合うことが重要だ。
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