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任侠漫画家が描いた『鬼滅の刃』ヒロインに反響 「物語やキャラの魅力はアプローチ次第」ものづくりへの執念
苦手だった美少女作品、『けいおん!』で気づいた「萌え」の気持ち
渡辺さんまず言っとかないと…ですが、『鬼滅の刃』は単行本が入手できずに、アニメを観ただけの“にわか”です。その“にわか”が模写しただけの感想なんです。
――描いてみていかがでしたか。
渡辺さん禰豆子はいわゆる美人さんです。美人は、絵に起こす側からすると、特徴がなく似せづらいんですよ。ですが、設定・衣装・小物により、キャラがハッキリしている。つまり、多少違う顔でも禰豆子になっちゃう!(笑) コレって凄いことで、作りたくともなかなか出来るものではありません。
――わかりやすいキャラだからこそ、難しいんですね。
渡辺さんそして、彼女の存在が主人公の原動力となり、物語の芯になっているんですね。複雑になりがちな長編作品を引っ張る上でも、完璧なキャラと言っても良いんじゃないでしょうか! 嫉妬を通り越し、ただただ感服するばかりです。近いうちに全巻そろえます(笑)
――もともと“萌え系”作品は苦手だったとか…。
渡辺さん石頭というか、古い感性のタイプだったんでしょうね。髪の色が青だのピンクだの…もう本当に理解不能だったんですよ。それが『けいおん!』を観て、僕が元バンドマンだったこともあってすっかりハマっちゃってました! そして気づいたのです。「仔犬のようにじゃれ合うこの娘たちは、いつまでも観ていられる。はっ! そうか…これが萌えか!!」って(笑)。女の子たちはスタイルがいい必要もないし、描き方次第で魅力的になる、そういう表現もできるんだと思いました。それから、自分の作品でも女の子キャラを楽しく描けるようになりましたね。