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『富野由悠季×安彦良和』再タッグの可能性も? サンライズGMが語る「名作はクリエイターの“衝突”から生まれる」

富野由悠季監督

富野由悠季監督

サンライズに求められる、鈴木敏夫氏のような“剛腕プロデューサー”の役回り

――となると、そうした衝突をまとめあげるプロデューサーの役割は大きいように見えます。

小形尚弘もちろん「あの二人でやりたい」ってプロデューサーが出てきて欲しいです。私の今の立ち位置として「頑張れ」ってGOは出します。

――では、プロデューサー次第で実現の可能性もあると。

小形尚弘そうですね。サンライズは基本的にプロデューサー次第なんですよ。プロデューサーがどういう作品を誰と作りたいかが一番重要なんです。

――小形さんはこの二人でやろうとは思わないのでしょうか。

小形尚弘富野さんと安彦さんのタッグは見たいですが、今は「やりたい」って気持ちにはなれないです。各々とはできても両方とやるだけの時間とエネルギーが今はないからです。それはGMという立場上、現場にすべてのリソースをかけられないジレンマでもあります。

――プロデューサーとしてあの二人の衝突を制御するためには、GMとプロデューサーとの二足の草鞋では対処できないと。


小形尚弘もしその二人がやるってことになったら、プロデューサーは人生のすべてをなげうって取り掛からないと、二人に対抗出来ないと思います。

――日頃からスタッフワークの重要性について語っている富野監督は、宮崎監督とプロデューサーである鈴木敏夫さんの関係について「宮崎さんは鈴木さんと組んだからオスカーが取れた」と語っています。かつて、宮崎監督からの映画『風の谷のナウシカ』のプロデューサー依頼を断った高畑さんを鈴木さんが叱責。ついに高畑さんが承諾したというエピソードは有名です。

小形尚弘関係性は重要ですね、もし二人の作品を手掛けるとしたら、富野さんと安彦さんにとっては貴重な、あと何年かしかない時間をその作品にかけてもらうわけですから、そこに対してプロデューサーや制作陣が真摯に向き合って、二人の時間を使わせるだけの対価を支払わなければなりません。それはお金だけの話じゃなくて、作品をちゃんとヒットさせて皆に見てもらうってことが目標になります。それをやらなきゃいけない仕事だと思っているので、そこまで腹をくくってやれるプロデューサーが出てきて欲しいですね。ただ、仮に再タッグを組んだとして、結果はどうなるか分からないです。もしかしたらこの宇宙が滅びてしまうかもしれません(笑)。


 日本のアニメ界では、富野由悠季×安彦良和、高畑勲×宮崎駿といった奇跡とも呼べる“名演出家”と“名アニメーター”の邂逅によって名作が生まれてきた。同時に、その間を繋ぐプロデューサーの役割も決定的なものだと小形氏は強調した。果たして、サンライズに“剛腕”プロデューサーが誕生するのか、今後の作品を見守りたい。

(C)創通・サンライズ

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