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現役大学院生が彼氏の束縛目的でメンヘラ会社起業「病むことはアイデンティティ」
アイデア浮かぶのはいつも病んでいる時、感受性強いメンヘラの才能咲かせたい
「病む原因をなくすのは無理だと思っています。だから病みながら幸せになる方法を考えるしかない。その第一歩として、誰かに話して自分の気持ちを整理すること。自分の感情が分からなくて、分からないまま爆発する人が多いように思います。何に対して怒っているのか、辛いのか。それを整理することで解決策が見えてくる。このあたりは大学院で臨床心理学を専攻しているメンバーと話をしながら研究を続けています」
また「病むことがなくなると自分のアイデンティティがなくなると思っている」とも高桑さん。実際に、事業やサービスのアイデアが浮かぶのはいつも病んでいる時。病みやすいこと自体はその人自身のことだし、悪いことではない。ただ、病んでしまったときの対処方法が適切でないと、幸せになれなかったり、余計に辛い状態になってしまったりすることがある。そんなときに最適なサービスづくりをしたいのだという。
「病みやすいというのは裏返せば感受性が高いともいえます。実際にクリエイティブ系、芸能系で成功している人はメンヘラが多いというお話を関係者の方から聞きました。大事なのは、自身をコントロール出来ているかどうか。メンヘラはすごい可能性を秘めているのに、自分をコントロールできないだけでその可能性をつぶしてしまうのはすごくもったいない。あくまでサービスは自分のために作るが、その上でそういった人たちへのサポートにもなってくれたらうれしいですね」と高桑さん。
“メンヘラ”というアイデンティティが生み出す未来に、どのようなサービスが作り出され、どのような才能が開花するのか。彼女と同企業の活躍を見届けたい。
(取材・文/衣輪晋一)