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「毒親でも母親が”当たり前”だった」母と縁切り自分の道つらぬくマンガ描く、ゲイ男性の決意

  • 『拝啓 母ちゃん、ゲイに生まれてごめんなさい』の1コマ

    『拝啓 母ちゃん、ゲイに生まれてごめんなさい』の1コマ

 “ゲイ風俗とゲイバーで働いていたオカマ”と名乗り、過去を振り返るマンガや文章をTwitterに投稿しているもちぎさん。18歳で上京を決意するまで、“毒親”的存在だった母との関係性に悩まされてきたという。自身のSNSに投稿して注目を集めたマンガ『拝啓 母ちゃん、ゲイに生まれてごめんなさい』では、母親とのつながりを切り捨てて、自分の道を強く歩もうとする当時のもちぎさんの姿が描かれている。

「人間は“家族”から培われ、よくも悪くも“囚われる部分”がある」

 もちぎさんのTwitterアカウントは、フォロワー数29万人(3月16日時点)。ゲイ風俗やゲイバーで働いていた時のお客さんたちとのエピソードや、現在の日常生活のなかで起こるほっこりエピソードなどをイラスト化し、注目を集めている。

――Twitterにマンガや文章をアップするようになったきっかけは?
もちぎさん以前はゲイ同士の交流だけを目的とした、閉鎖的なアカウントしか持っていませんでした。しかし、ここ数年で国内におけるパートナーシップの制度が制定され、昨年の『おっさんずラブ』の流行り方などを見ていて、マイノリティーに関する世間的な流れが変わってきたなと感じたんです。その潮流における活動の場を自分も持って発信したいと思い、昨年10月ごろより「もちぎ」として活動を始めました。

――『拝啓 母ちゃん、ゲイに生まれてごめんなさい』を拝見しました。なぜこのエピソードを描き起こそうと思ったのですか?
もちぎさん不平不満や人間関係の確執など、世間の色々な声がTwitterには流れてきますよね。それらを見た時に、まず人間は多かれ少なかれ“家族”という閉鎖的な環境から培われていくもので、そこによくも悪くも“囚われる部分”があるんだというのを感じました。これは実体験として身をもって感じていたことなので、自分を発信することによって、共感できた人の心情に何か訴えかけられるのではと思いマンガにして投稿しました。

――マンガでは母親から「ホモ」「クズ」「死ね」と罵声を浴びせられる場面も。当時、”母親”はもちぎさんにとってどのような存在でしたか?
もちぎさん当時、他の家庭環境を羨むというほど他人に干渉しておらず、自分の母が当たり前だと思っていました。肯定していた訳ではありませんが、否定する疑問点を持つことができない。そういう「当たり前」と思わざるをえない環境だったんです。特に何も思っていなかったとしか言いようがないですね。

――母親から逃げるために「もうこうするしかなかった」と、18歳で家を飛び出すようにして東京へ向かわれたんですよね。東京にきた時の心境はどのようなものでしたか?
もちぎさん東京に対するイメージよりも、田舎出身の人間だった故にスケールの小さい悩みを抱えていました。家賃と世間体です。家賃の高さに驚き、ネットで出会ったゲイの家に泊まりつつ、最初はゲイ風俗の寮(と言っても昼間はプレイルームとして使用しているところです)を使っていました。そして田舎では知り合いとばかり顔を合わせていたので、都会のゲイ風俗で働くにあたり、周りの人にバレたり指を刺されたりしないかと怯えてはいました。今思えば東京に対する小さな先入観だったなと思っています。

「ゲイ文化の特異性だけではなく、普遍的なところも知ってもらいたい」

――あらためて今、お母さまに対しての思いが変わった部分はありますか?
もちぎさん今現在は母に対して、自分からどうしたいとは思っていません。今も昔も、母は母親である以前にひとりの人間であったし、あたいとは人間として合わなかった、相性の問題だと割り切っています。あたいと同じくらい幸せになっててほしいです。もう何年も会ってないですし連絡は取っていませんが、母の近所に住む人間から「元気にしてるよ」と聞いています。それで充分です。

――現在はpixivコミックでマンガも連載されていますね。タイトルを『セクシュアリティは人生だ』としたのはどういう理由からですか?
もちぎさんセクシュアリティの事を話すと、どうしても夜の生活の方はどうだ、恋人がどうだとか、性事情の話ばかりに焦点が当てられます。あたいが思うにセクシュアリティは自分自身の一部なだけであり、そこから広がる全ての道も人生の一部なわけです。だから「セクシュアリティは人生だ。」とつけました。

――そのマンガを通してどのようなことを伝えていきたいですか?
もちぎさんゲイ文化の特異性が今は話題になっているので、色々な方に見ていただいていますが、この活動により更に「なんだそうなんだ。そんなものなんだ」と普遍的なものだと知ってもらうことがステップの中にあります。まずはそこからだと思っています。

――今後どのようになっていきたいですか?
もちぎさん今後は同性愛者向けの性事業や水商売の話を書き残しつつ、まずはジェンダー論や社会の仕組みを再勉強したいです。活動として途切れたり、休む期間を作ってでも色々なことをもっと知って、精度の高い意見を発せるように学びたいと思っています。もちぎとしての活動はもしかしたらあと2年ほどかもしれません。それも色々な取材や勉強を重ねつつ、責任を持って考えていきたいなと思っています。

『ゲイ風俗のもちぎさん セクシュアリティは人生だ』

 pixivコミックにて、もちぎさんのマンガ『ゲイ風俗のもちぎさん セクシュアリティは人生だ』(外部サイト)が無料連載中!
 東京・新宿二丁目でゲイ風俗(ウリセン)デビューを果たし、その後もゲイバー、ゲイビデオ…さまざまなゲイ業界を練り歩いてきた「もちぎ」が描く!コミックエッセイ。
(もちぎさんTwitterアカウント:@omoti194(外部サイト)

もちぎさんのエッセイは、Noteでもチェック可能!
『セクシュアリティは人生だ(1)』
https://note.mu/motigi194/n/ne54603fa9d1c(外部サイト)
『セクシュアリティは人生だ(2)』
https://note.mu/motigi194/n/n5de1d598cc74(外部サイト)

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