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(更新: ORICON NEWS

古澤健監督 SPECIAL INTERVIEW “ロマンチック・コメディ”マスターが語る『今日、恋をはじめます』 恋愛経験のない女の子の自己評価が低いという表現――

武井咲と松坂桃李が“恋愛経験がない昭和女”と“ドSキャラのモテ男”の運命の出会いを演じて若い世代の女子たちの心をぐっとつかんだ『今日、恋をはじめます』がDVDで登場!ロマンチック・コメディ好きであり、恋愛の見せ方に深いこだわりのある古澤健監督が、同作で描き出した“ファンタジーの恋愛”と“リアルな男女”を語るロングインタビュー!

本当のドSではない松坂桃李が演じるから…

──なるほど。松坂さんのSキャラはどうですか?
【古澤】 桃李くんは、S(エス)のエの字もない真っ直ぐないい子なんです。そんな彼に京汰を演じてもらって良かったなと思うのは──本当にドSな人がドSキャラをやると嫌なヤツにしか見えないと思うんです。この映画の京汰がなんでSキャラかというと、自分の傷ついたところを人に見られたくないから。自分をガードするためのものなんですよね。

──京汰はもともとはSキャラじゃないということですよね。
【古澤】 そうなんです。鎧を外したときの京汰は、繊細で優しくて傷つきやすい男の子。桃李くんなんです。なので、桃李くんには(鎧として)ウィッグを着けてもらったり、演技においても自分にないものを演じてもらいました。それが映画のなかの京汰と重ね合わさって、彼がドSなことを言えば言うほど「そんなこと言ってかわいいな〜」って、観客は受け止めてくれると思うんです。

──たしかに(笑)。そして、若者はもちろん大人もキュンとするシーンが満載でした。監督をキュンとさせたシーンはどこですか?
【古澤】 図書館のキスシーンは一瞬しか使わないシーンだったんですけど、見ているスタッフ全員がドキドキして恥ずかしくなりましたね。現場の特権でした(笑)。ほかにもいろいろあるんですけど、やっぱり、つばきがシロクマの格好をして告白するシーンですね。仕事を離れた今でも思い返すくらいかわいかったです(笑)。

キグルミ告白のかわいさを成立させる武井咲の魅力

──ほんとかわいいですよね。でも、あのシロクマはズルイです(笑)。
【古澤】 (笑)あれを嫌みなく、カワイ子ぶりっ子にもならずふつうに成立させてしまうのが武井咲の魅力なんですよね。

──そう思います! ほかに思い出深いシーンはありますか?
【古澤】 また咲ちゃんのシーンなんですけど、つばきが京汰から誕生日プレゼントをもらうシーンがあって、カメラ目線なんですね。そのシーンをモニターで見ながら、僕、完全に入っちゃって「カット!」って言う代わりに「かわいい!」って言っちゃったことがありました(苦笑)。

──あのかわいさですから、仕方ないですね(笑)。続いて、こんなにキュンとする映画を撮る古澤監督って、どんな人なの? というのを少しうかがいたいんですが……。撮影がないときはどんなふうに過ごしていますか?
【古澤】 そうですね……この作品を撮っているときに、咲ちゃんに「監督って乙女ですよね?」って言われたことがあるんです。で、家に帰って家族にその話をしたら「自分で気づいていなかったの?」って言われました。

──具体的にどういう行動が乙女だなぁと?
【古澤】 僕、輸入雑貨とか文房具とか、かわいいものを見ると同じようなものを持っているのに買っちゃうんです。あるとき、輸入ものでかわいい手帳を使っていて仕事場に持っていったら「監督、どうしたんですか? 奥さんの手帳持って来ちゃったんですか?」って言われたことも。あとは、公園とか美術館、動物園とかはひとりで行ったりしますね。カフェ探索も好きです。夜は飲んだくれていますけど(笑)。

──夜の行動はまた別の機会に聞くとして(笑)、そのかわいいもの好きはいつからですか?
【古澤】 乙女っぽい原点は、小学生の頃かもしれないですね。なぜか編み物に興味を持って、マフラーとか編んでいた時期がありました。で、その反動からなのか、中学生くらいからはホラー映画を観るようになって。まあ、それは(映画監督という)仕事に役立っているのでいいんですけどね。

──ホラーサスペンス系の『オトシモノ』や『アナザー Another』を撮っている監督が、『今日、恋をはじめます』も撮っているっておもしろいですね。監督のなかではホラーとラブストーリーの違いはあるんでしょうか?
【古澤】 違いはないですね。どちらも、どういう気持ちを伝えたいのか? というのを目指しているので基本は同じです。ホラーばっかり撮っているとホラー系の仕事が続いてしまうんですが、そういう意味では『今日、恋をはじめます』を僕にふってくれたプロデューサーは勇気ありますよね。同時に、ホラーでやっていることをきちんと理解してくれていたんだ、という嬉しさもありました。でも、僕はやっぱりロマンチック・コメディが大好きなので、観た方がこの映画をきっかけに恋愛映画好きになってもらえたら嬉しいし、今後もロマコメを突き詰める監督になりたいです(笑)。
(文:新谷里映)

⇒ 前のページへ【恋愛映画はファンタジーであった方がいい】

DVD情報

今日、恋をはじめます

 つばきは、結婚するまで処女であるべきという強い信念の持ち主。恋なんて自分には全く縁がないと思っていた主人公が、学校一の秀才でイケメンの椿京汰にファーストキスを奪われ、最初は反発しながらも心奪われていく――。

監督:古澤健
出演:武井咲 松坂桃李 木村文乃 青柳翔
【OFFICIAL SITE】
2013年5月24日(金)DVD&Blu-ray『今日、恋をはじめます』リリース
(C)2012 映画「今日、恋をはじめます」製作委員会・水波風南/小学館

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