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CM出演する商品が軒並み好調、スマノミクスに代わる“地図ノミクス”効果とは?
オールフリーは前年同月比156%の販売数量を記録 ライブ配信企画もツイッタートレンド世界TOP10に
また、“ネット解禁”を果たした3人はブログ、Twitter、YouTubeなどを矢継ぎ早に開始。さらに、ネット放送局AbemaTVにて72時間生配信した特別番組『稲垣・草なぎ・香取3人でインターネットはじめます「72時間ホンネテレビ」』では、同社過去最高視聴数を記録。「#ホンネテレビ」など107件のキーワードがTwitterでトレンド入り(うち世界トレンドは6件)するほどの反響を巻き起こした。AbemaTVを運営するサイバーエージェント社の発表によると、AbemaTVのアクティブユーザー数は同番組の放送効果により大幅に更新。金額は非公表だが、同事業単体の広告売上げにも寄与したといえるだろう。
草なぎがSMAP解散騒動以前からCM契約していた『アサヒ一本満足バー』は継続起用を決定したことによる企業姿勢への賞賛が相次いだ。また、CMソング「満足れぼりゅーしょん」がMujic.jpで限定配信されると、それまで連日1位だったRADWIMPS「前前前世」を抑えて1位にランクイン。
さらに、出版業界も「新しい地図」バブルが発生。3人が表紙を飾る雑誌『GQ』が重版決定し、発売告知時には10万件以上のツイートが拡散した。3人が表紙を飾る雑誌『JUNON』の発売告知がJUNON関連話題として直近一年で最も拡散(2万3000件以上)。香取と俳優・歌手の星野源が対談企画で登場した『AERA』7月10日号も創刊号以来の重版が決定した。
サントリーも嬉しい悲鳴? 「想定を上回る結果となりました」
国民的グループの解散に至るまでのゴタゴタや外部からの憶測などで、心身ともに疲弊していたことが視聴者からも伝わるほどであった3人。同CMでは『オールフリー』のタイトルそのままに、「自由」を手に入れ解放感の中で意気揚々と活動をスタートさせた姿が符合し、商品訴求に効果をもたらしたようだ。
影響は契約企業以外にまで波及、コアな“地図ノミクサー”もSNS上に出現
さらに、草なぎが公開するYouTube動画では、3人がマクドナルドの商品を食べている様子を公開。また、『ユーチューバー草なぎ、今度はマックのクルーになりました!!』と、店員として働く動画まで公開し、130万回以上再生されている。
『スマノミクス』との最大の違いは、より可視化された“ファンとの一体感”
つまり、「スマノミクス=ファンによる応援の気持ちとしての消費」とすれば、「地図ノミクス=本人たちとファンが一体となった情報拡散と消費」という形式だ。
国民的グループの解散という一大転機を経て、今だからこそ出せる感情の機微や、互いを支え合う姿が、ファンにダイレクトに届くという好循環を生み出した『新しい地図』。SNSという無限の可能性を手に、解放感に満ち溢れるブランド力は、今後ますます他企業も無視できない存在になっていくだろう。