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「セロリ」に寄せて――元SMAP稲垣・草なぎ・香取がメディアのあり方に一石
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「セロリ」に寄せて――テレビだけではない、3人のSNSが幅を広げる
本日8日付でジャニーズ事務所を退所する稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人のことだ。ジャニーズ事務所では、所属アーティストがSNSのような直接ファンとやりとりできるツールを活用することを禁止していた。これまで、稲垣、草なぎ、香取の3人については、テレビやラジオなどのレギュラー仕事が退所後どうなるかということばかりが報道されてきたけれど(最終的に、香取のテレビ朝日系『SmaSTATION!!』以外は、3人のレギュラー番組については継続することになった)、これだけ情報の発信の仕方が多岐にわたっている昨今では、退所後の方が、ずっと彼らと近しいコミュニケーションができる予感しかない。例えば、タイや韓国では、アイドルグループが独自で動画を配信するサービスが驚くほど進んでいて、アプリをダウンロードすれば、好きなアイドルの動向が動画でチェックできるようになっていたりするわけで、世界のアイドル事情を鑑みるに、もはや“テレビが一番効率的で一番訴求力の高いツール”とは言えなくなってきているのだ。
芸能界きっての“趣味人”、だからこそ期待できる無編集の面白さ
何より、稲垣にしても草なぎにしても香取にしても、普段のしゃべりが抜群に面白い。これまで彼らをインタビューしてきて、テープ起こしの原稿をそのまま出すのが一番面白いかもしれない、と何度か思ったことがある。稲垣は、インタビューの受け答え以外での気遣いも素晴らしく(ICレコーダーを置く台がないときに「僕、持ってましょうか?」と言ってくれたり)、草なぎは進んでギターを弾いてくれたり、とにかくサービス精神が旺盛だ。香取は、コンサートのことでも芝居のことでも、脳内にコンピューターのような緻密なデータを内蔵していて、物作りに関しては天才少年感を漂わせつつ、表現がウィットとユーモアに富んでいて、いつも内心「外タレみたい…」と思っていたものだ。だから、素で話している動画をアップするだけでも、相当に面白いものになるはずだ。本物のスターで、アーティストである彼らに、“編集”などいらないのである。