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2段重ね? それとも3段? 各国で異なる“雪だるま事情”

 今月22日、東京では4年ぶりに20cmを超える大雪が降り、首都圏の交通網は大混乱に陥った…というのはあくまでも大人の事情。犬は喜んで庭を駆け回り、猫はコタツで丸くなり、そして子どもは雪だるまを作って楽しむというのが冬の定番。至る所で可愛らしい雪だるまを目にしたことだろう。実は日本と外国では雪だるまの形が違うことをご存じだろうか? 日本では2段重ねがスタンダードとなっているが、実は海外では3段重ねが主流なのだという。今では“インスタ映え”の定番となった日本ならではの雪だるま文化とは?

江戸時代の“だるま”型から100年前には現在の形状に

 日本と海外の雪だるまの形を比べてみると、日本の場合は大きな丸い雪の塊に小さな雪の塊を載せた2段構造。正月の飾り餅も同じ構造だし、国民的アニメ『ドラえもん』も似たような形をしている。一方、海外の雪だるまは、下から大・小・中という具合に、真ん中に小さな丸い雪の塊が入る。日本でもっとも有名な海外の雪だるま、映画『アナと雪の女王』に登場するキャラクター・オラフも3段重ねだ。雪だるまを英訳すると「スノーマン」(雪人)だが、このキーワードで検索してみると、下から大・中・小のパターンもあるものの、やはり海外の3段の雪だるまが多く出てくるのである。

 日本の雪だるまの歴史は、江戸時代の浮世絵画家・歌川広景の『江戸名所道戯尽 廿二 御蔵前の雪』にまで遡ることができるが、雪だるまはその名の通り“だるま”のかっこうをしており、日本の雪だるまの最初の姿は“だるま”だったことがわかる。その後、頭の部分が分離して、大きな雪の塊の上に小さな雪の塊を載せる今の形となったようだ。当初だるまだった形は、明治から大正時代にかけて変化したようで、今から100年ほど前に製作された皿に描かれた雪だるまを見ると、すでに今の2段重ねの形に近い姿になっている。

「だるま」と呼ぶのは日本だけ!! 海外では様々な呼び方、形状の“スノーマン”

 一方、海外の雪だるまは、前述のように基本的には「スノーマン=雪人」と呼ばれるが、イギリス・フランス・ドイツでは「雪男」、イタリア・オランダでは「雪人形」とも訳される。「雪男」と言うと、日本では雪男=UMA(未確認生物)のイメージが強すぎて、雪だるまとはどうも結びつかない。

 だるまの発祥地である中国でも雪だるまは「雪人」だが、その形は円錐形の山の上に丸い顔が載った二層構造。同じ2段重ねでもだるまとは似ても似つかないし、日本人が見ると富士山のようにも見え、見慣れた雪だるまの丸いイメージとはかけ離れている。お隣隣り韓国の雪だるまは、人気ドラマ『冬のソナタ』の名シーンに登場している。その形はかなり“日本チック”だが、名称はやはりヌン(雪)サラム(人)。“雪だるま”という愛称やその形は、どうやら日本独特の文化だと言えそうである。

個性溢れる“変わり種雪だるま”も多く出現 いつかは溶けてしまう儚さも魅力

 “雪だるま大国”である日本では、最近はSNSで実に多種多様な“作品”を見かけるようになった。この冬で言えば、今人気のアニメ『ポプテピピック』の目がクリクリしたキャラクターから、定番のジブリキャラやディズニーキャラ、あるいは耳をつけてにしたり、にしたもの、昨年生まれたパンダの赤ちゃん・シャンシャンまでもが登場し、アニメのみならず“ゆるキャラ”や“ご当地キャラ”など、キャラクターものに思い入れがある日本人らしいバリエーションの豊かさなのだ。さらには超リアルなウォシュレットのトイレなど、毎年「さっぽろ雪まつり」で雪と氷のアートを楽しむように、雪だるまの常識にとらわれない自由な発想による“変わり種”も多く見ることができる。

 晴れて日が出てくれば、やがては消えてしまう運命にある雪だるま。儚い命だからこそ、細かい部分にもこだわってていねいに作り上げる。そういうところも日本人独特の気質の現われか、あるいは、“わび”“さび”の心なのか。この冬、道端の雪だるまにいろいろと思いを馳せてみるのも一興かもしれない。
キュートな雪だるまのディズニーキャラクター・オラフの画像は↓

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