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ベストアルバム55万枚超え、人気上昇中のback numberが抱える歌詞への葛藤

今の自分のテーマである、“自意識の壁”を崩せた

――なるほど。
栗原寿 依与吏さん、自分の書いてきたものに対しても本当にドライだよね。
清水依与吏 俺が作ってきたものに対して、多少でも二人の目がキラッとしないと、二人の中で鳴っていないんだなと思うんです。彼らが納得できていないなら、どんなタイミングであってもそこで止めますね。楽しくないし、いいものにはならないから。

――back numberが今出したい音、楽曲の中で守りたいことがすごく伝わる曲だと思いました。そしてシンプルに人の心を揺さぶる、新しいタイプのラブソングだと。
清水依与吏 だとしたらすごく嬉しいですね。きっとそれは、自分の手をちゃんと離れた曲にできたからだと思うんです。今の自分のテーマである、“自意識の壁”というのも崩せたことになる。本当に、自意識の壁から抜け出せないんですよ…。前よりもいろんなことがクリアにわかっているはずなのに、なぜもっと客観視できないんだろう、なぜ自分の歌だと思った瞬間に音程が裏返ったりするんだろうと、よく思うんです。他の人がカラオケで歌ったほうがうまいわ! 音程ずれないわ! みたいな(笑)。でも、自分の歌だからこそずれる理由がそこにはあるはずで、今後はそこをきちんとコントロールできたらなと思うんですよね。そういう意味でも、この曲を書けたということは、back numberがまた少し前に進めたってことなのかなと感じています。
(文:川上きくえ ライブ写真:佐藤祐介)

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