ORICON NEWS
水野美紀、立て続けの“怪演”でイメージ脱却 新たな境地へ
まるでホラー!? 星野源や指原莉乃ら、水野の“怪演”を模倣する人が続出
実際、水野本人も第3話放送後、「エゴサーチしました(笑)。私が隠れていたのは掃除機入れだったのですが、まさか、あの中にいるとは視聴者の皆さんも予想外だったのではないでしょうか。うまくいったな、と思いました(笑)」(2017年2月10日/ORICON NEWSより)と満足気に語っていた。水野の怪演を集めた特別動画『森山蘭(水野美紀)名場面集〜夫を奪う女は許せない!!〜』がYouTube「テレ朝チャンネル」で公開されるなど、制作側も水野の“キレッぷり”をウリにしている。
脚本を担当した鈴木おさむ氏も、「念頭にあったのは、昔の大映ドラマのような世界観。あの頃のドラマって、小学生のときに見た衝撃がいまだに記憶に残っていたりするんですよ」(『テレビPABLO』2017年2月3日より)と語る。たしかに水野の怪演ぶりは1983年の大ヒットドラマ『スチュワーデス物語』(TBS系)で、風間杜夫の元婚約者・片平なぎさが「ヒロシ…」と義手に着けた手袋を口で剥ぎ取るシーン“まんま”とも言える。
怪演すぎて“キャラ先行型”では危険……演技力と実績があるからこそ“怪演”が目立つ
水野自身も「オファーをいただいた時は、この役をやったらCMの仕事がこなくなりそうだなって(笑)。でも、いま、お芝居をするのが楽しくて。蘭のようなヒール役をいただいたり、『黒い十人の女』の時のように笑いの要素も求められる役をいただけるようになってきたのは、役者冥利に尽きます」と、最近の怪演ぶりを楽しんでいる様子。さらに自身のツイッターでも、「最終回に向け、(『奪い愛、冬』の)物語も佳境です。あ、毎回毎回、佳境ですね」とまんざらでもなさそうなのだ。
そもそも水野は『踊る大捜査線』シリーズ(フジテレビ系)の婦警(後に巡査部長)・柏木(真下)雪乃役が代表作であり、『恋人はスナイパー』シリーズ(テレビ朝日系)も含めて、日本随一のアクションヒロインとしてのポジションを確立している。さらには、古田新太が所属する『劇団☆新感線』をはじめ、故・蜷川幸雄さんの作品など数多くの舞台でも活躍。水野自身も2007年には演劇ユニット『プロペラ犬』を設立するなど、数々の実績があるからこその演技力であり、“怪演”なのだ。
第6話では信と光はとうとう結ばれ、ますます“壊れてゆく”蘭は光に見立てた人形に針を何本もぶっ刺すなか、信の末期ガンが発覚。信に蘭の秘密を暴露されるところで終わるが、3月3日の最終回では“大どんでん返し”があるというから、ラストで水野はいったいどんな怪演を見せてくれるのだろうか? 今後の水野美紀は、正統派はもちろん、昼ドラで活躍した荻野目慶子や『真珠夫人』(TBS系)の“たわしコロッケ”を超える、“怪奇派”女優としても活躍していきそうだ。