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中年男性もこぞって再挑戦、“バク転ブーム”到来のワケとは?
特撮ヒーローを演じ、少年たちの憧れの的だったアクション俳優・千葉真一 (C)ORICON NewS inc.
JACやジャニーズ、新日本プロレス……中年男性が少年時代に憧れた“バク転スター”たち
さらに、田原俊彦や少年隊、光GENJIといったジャニーズ勢の十八番でもあり、“バク転ができないとジャニーズ事務所に入れない”“シブがき隊はバク転ができないから冷遇されている”などといった都市伝説さえ生まれたのである。いわばバク転は、アクションシーンやステージ上の振り付けなどエンタメ界でも多く取り入れられ、当時は学生時代だった中年男性たちにとっては、“バク転=カッコイイもの”として強く記憶に刻まれていったのだ。
「当時は、新日本プロレスの初代タイガーマスクが大人気で、バク転やバク宙を織り交ぜるアクロバティックな技が少年たちをとりこにしていました。『8時だョ!全員集合』(TBS系)の体操コントでも仲本工事さんがよく披露していましたし、吉川晃司さんが『ザ・ベストテン』(同)などで見せた“バク宙でプール飛び込み”や、“片手バク転”も伝説になっています。少年隊で言えば、東山(紀之)さんのバク転・バク宙はキレといい高さといい、ピカイチでしたね。学校の休み時間になると、体育館のソフトマットにはバク転の練習をする子どもたちが殺到して、バク転ができる子は尊敬の眼差しを浴びてましたし、実際女子にもモテてていました(笑)」(エンタメ誌編集者)
当時の“憧れ”が再燃 近年バク転教室は中年受講者が増加
実際、バク転講座を開催している株式会社ワーサルのバク転コンシェルジュ・葛西ゆかりさんによれば、「ここ1〜2年は、熱心な中高年男性の受講者が増えています。きっかけとしましては、30代以上の方は男女とも、“昔から興味があった”“アクション技をやってみたい”という方が多いようです。最高年齢の69歳のご受講者からは、“バク転に挑戦してからじゃないと死ねない!”といった夢のある言葉もお聞きしました」とのこと。
中年男性がバク転教室に通っているのは、父親としての威厳を見せたい、あるいは忘年会の隠し芸のためなど、様々な理由があると思われるが、やはりバク転に挑戦すること自体を含め、“少年時代の憧れの人のようにカッコイイと言われたい”という一心であることは間違いなさそうだ。実際中年男性にとって、年齢的にも今が最後のチャンスとも言える。テレビで“バク転”が取り上げられたことで、さらなるブームを呼ぶ可能性もあるが、くれぐれもケガだけには注意をしていただきたいところである。