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堀内健(ネプチューン)が語る芸人論「“ホリケン”を俯瞰で見てる」

『芸人』と自分でいうのはおこがましい

――芸人から離れて、一個人としては、普段、何をされているんですか?
堀内 テレビを見てゴロゴロしたり、寝たりするのが好きですね。もしかしたら、いろいろ(よからぬことを)考えなくて済むからかも。神経質なところもあるので。

――芸人・ホリケンと、一個人・堀内健の違いは感じられますか?
堀内 芸人のときと普段の僕は、性格とか違うのかな……? 芸能人は、ちょっと“公人”のところもある仕事じゃないですか。街を歩いていると、やっぱり気さくに話しかけられたりしますし。そういうときは、ちゃんとニコニコして応えます。以前聞いたことがあるんですけど、(明石家)さんまさんは、街中で写真を頼まれたら撮るらしいんです。それを知って、僕もちゃんとしなきゃなって思っています。

――プロであることを意識せざるを得ないわけですね。
堀内 僕個人のことだったら、今どういう風に見られているか考える必要はないんです。その違いなのかな。芸人・ホリケンを、俯瞰で見て意識することはあるかもしれませんね。自分を客観的に見るのは得意じゃありませんけど……。普段と芸能人、どちらかの比重が大きすぎても、あんまり楽しくならないんですよね。違いがあまりにあり過ぎても疲れちゃうような気もしますし。だから、自分では、「あまり違わないようにはしよう」と思っているんです。「そんなに使い分けなくても」って。それに職人っていえるほどに、何かを極めているわけでもありませんから。

――「違わないようにしよう」と思うのは、プロの部分にプライベートが引きずられそうになることもあるからでしょうか。
堀内 引きずられているというわけではないですね。ただ、さきほど“公人”という例えも出しましたが、「ひとりぼっちのとき以外は、僕は芸能人なんだな」って。そういう思いになることはあります。

――そんな芸能人・ホリケンを、堀内さんは、どんな人物と捉えてらっしゃいますか?
堀内 「雑タレント」ですね(笑)。『芸人』と自分でいうのもおこがましいし。「大雑把タレント」です。

――ファンは、その枠にはまりきらない“雑”な部分も楽しみにしていますよね。
堀内 いや〜、実は自分では腹八分目っていうか、やり過ぎないようにはしているつもりなんですけどね。僕はしつこかったり、同じことをずっとやっちゃうから。「最後までは行くな!」みたいな言葉もよく言われますし(笑)。

――ほどほどを心がけてらっしゃる、ということですね。
堀内 守れてないかもしれませんけど(笑)。以前、事務所の先輩の中山秀征さんが、故・渡辺晋社長(渡辺プロダクションの創業者)から言われた言葉を聞いたんです。中山さんが新人の頃、晋社長がライブを観に行ったとき、中山さんは若かったこともあって、ワーッといろいろやってたらしいんですね。そのときに一言だけ言われたのが「トゥー・マッチ」だったそうなんです。僕も本当に「トゥー・マッチ」なんですよね。僕も中山さんの活躍を拝見させていただいて、だからこそ、中山さんがさらに格好よく思えましたし、このエピソードを聞いてからは、ほどほどで行こうと思うようになりました。

どこまで計算すればいいのか そのバランスは永遠の謎

――実際に実践してみていかがでしたか?
堀内 それが難しいんですよね。その場の雰囲気と、テレビの前で見ている方の感覚は当然違ってくるから。やり過ぎぐらいがちょうどよかったりもするし、逆に加減するとテレビで見るとつまらないこともあるので。正直どこまで計算すればいいのか、まだ塩梅が分からない部分もあります。このバランスは、僕にとっては永遠の謎ですね。だから僕は、テクニックを磨かないとダメだと思っています。段取りを踏んでいるつもりで、結局待ちきれなかったりすることも多々あるので、我慢して、ちゃんと流れを読んで、冷静になるってことが必要でしょうね。舞い上がってしまわないように。

――堀内さんは影響を受けた芸人はいらっしゃいますか。
堀内 やはり子供時代からテレビで見ていた明石家さんまさん、ビートたけしさん、ダウンタウンさんやウッチャンナンチャンさんですね。

――今現在、気になる方はいますか、
堀内 テレビを見ていて、日々増えたり、変わったりしていますけど、今だと、事務所の後輩の厚切りジェイソンがすごいなと思いますね。面白いし、ビジョンもあるし、グローバルで。僕は英語もしゃべれないのに、彼は他の国の言葉(日本語)でお笑いをやって、しかもそれが成立している。とんでもないことだと思うんですよ。あと、やっぱり(今回の舞台に出演する)出川(哲朗)さんには敵いませんね。セルフプロデュースもしっかりしているし、なにしろ明るい。それに、どんなに変なことをやっても下品にならない格好よさもあるんです。

――出川さんは舞台の稽古中でも、テレビのようにミラクルな笑いを起こされているんですか?
堀内 続出ですよ(笑)。でも、出川さんのすごさは、それをもったいないと思わないこと。僕なら練習場でウケたことはメモしたりするんですけれども、出川さんはそんな未練たらしくないんです。そのときそのときの面白さを探していて、決して同じことをやらないんですね。そんな「人間力」がすごいなと思って。それが持って生まれたものなのか、努力されているものなのかは、分からないんですけど。本当にすごいなと思っています。

――では最後に、上演を心待ちにされているファンの方にメッセージをお願いします。
堀内 今回、初めて鈴木砂羽さんとご一緒することもあり、僕もとても楽しみにしています。1時間半か2時間ぐらいの時間ですが、確実にパラレルな世界の扉を開けることができます。「結局なんだったんだ」と思われるかもしれませんが、少なくとも、その間だけは日常を忘れることができるはず。絶対楽しいので、とにかく観に来てください!

(文/衣輪晋一)

※堀内夜あけの会・・・堀内健の頭の中に浮かんだ「ものがたり」を芝居にして上演する試み。2014年5月に旗揚げ公演『恐怖 タコ公園のタコ女』、2015年8月に第2回公演『オマエは渋谷の夜回りおじさんじゃない!!』を下北沢 本多劇場で行った。

<堀内夜あけの会 第三回公演『なりたい自分にな〜れ!』>

○スケジュール
2016年4月29日(金・祝)19:00開演
2016年4月30日(土)13:00開演,17:00開演
2016年5月1日(日)13:00開演,17:00開演
○会場:下北沢 本多劇場

作:堀内健,村上大樹 演出:村上大樹
出演:鈴木砂羽,出川哲朗,池岡亮介,伊藤修子,堀内健
堀内健脚本の舞台プロジェクト第3弾。ホリケンワールド炸裂の最新作。禁断のトライアングルが巻き起こす、史上最強のラブスペクタクルバトル!?

⇒詳細はコチラ(外部サイト)

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