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大ブレイク後はイバラの道? “一発屋”にピン芸人が多い理由とは?
インパクト絶大なだけに“全身疲労”も早い 年々強まるピン芸人への風当たり
一発ギャグや見た目のインパクト、ネタの新鮮さ(ウケている当時)だけに頼り、一発屋に終わってしまう例は数多い。中でも、“ピン芸人”の再浮上はなかなか難しい。ピンだけにコンビに勝るインパクトが必要だし、結果として特徴のある服装や奇抜なルックス、覚えやすいフレーズでブレイクする場合が多く、誰もが知ってるネタとして流通するスピードも速いが、そのぶん飽きられるのも早い。せっかくつけたインパクトが後々まで“足かせ”になることすらあり、ピン芸人に対する風当たりは年々強くなっているとも言える。
生き残る術も2倍に コンビ芸人の強み
たとえばオリエンタルラジオは、例の“武勇伝”で大ブレイクし、「リズムネタ」「ダンスネタ」の元祖とも呼ばれ、深夜番組のMCにも抜擢されたが、いわゆる“天狗”になったあげくに消えるのもあっという間だった。しかし中田敦彦が慶応義塾大学卒という“頭のいいキャラ”を見出し、クイズ番組でブレイクすると、徐々にコンビとしての露出も増え、今度は相棒の藤森慎吾が“チャラ男”でブレイク。今では安定した活躍ぶりでテレビに出演し続けている。また、藤崎マーケットもネタを量産して大阪で再ブレイクを果たし、今年のキングオブコントでは決勝に進出して「ラララライ」脱却に成功するなど、コンビであれば仮に一度落ちても、話題のポテンシャルとしては2倍あるし、生き残る術がそれだけ多く有利だと言えるだろう。
反面、時代が変わっても通用する“息の長いピン芸人”
つまり、たとえピンでも同じネタを繰り返しやり続けることで仕事になったり、ヒロシのように時代が変わっても通用するネタを作って、ちょっとした再ブレイクを果たすこともできるのである。さらに有吉弘行や狩野英孝のように、かつてのイメージを完全に払拭し、独自のポジションを確立して生き残る場合もある。制作側や視聴者から“一発屋”と安易に決めつけられたピン芸人も、悲観することなく前に進み、“息の長いピン芸人”として活躍していくことを期待したい。
(文/五目舎)