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TEAM NACS“最後の砦”イケメンアラフォー戸次重幸が残念なワケ

昨年末から年明けまで、世の女性たちを震撼させた話題といえば、アラフォー俳優の相次ぐ結婚や熱愛報道だろう。しかし、そんな悲鳴を救済してくれる“最後の砦”こそ、TEAM NACS(ナックス)・戸次重幸である。最近では『ホンマでっか!? TV』や『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に5人そろって出演したナックス。そのなかで、卓球に励む戸次を観て「こんな男前いたんだ」と、新発見した人もいるかもしれない。しかし、ナックス内では“チームハンサム”に属する戸次の二つ名は、ミスター残念……そのゆえんとは?

容姿とのギャップにドン引き!?強烈すぎる残念エピソード

 全国区では俳優として知られる戸次だが、彼のポテンシャルは、地元・北海道のバラエティ番組で展開される“シゲ=残念”の図式かもしれない。大泉洋を看板役者に据え、多くのファンを魅了するナックスが個々のキャラクターを確立したのは、2001年スタートのラジオ『NACS GOTTA ME!(ナックスガタメ)』(FM北海道)。ここで戸次は、必ず禁煙に失敗する人、極度の怖がり、ガンダムヲタク、空回りの暴君といった持ち味をいかんなく発揮した。

 その後、2003年1月から『ハナタレナックス』、さらに同年3月に大泉と佐藤麻美アナの3人による全国グルメ旅『おにぎりあたためますか』が放送開始。この北海道テレビ放送での2番組における勘違い行動や無意識の失態が、彼の残念キャラに拍車をかけた。朝にめっぽう弱く、遅刻魔としての逸話も多い戸次だが、古くは『おにぎり〜』での5時間に及ぶ大遅刻が有名。一方で、どんなコトにも全力投球タイプであり、全国区のバラエティで、大ファンであるジブリ作品『天空の城ラピュタ』の一コマを演じる“一人ラピュタ”を披露。これが思わぬ反響を呼び、その後、自身の舞台のアンコールで、芝居への拍手ではなく“ラピュタものまね”へのリクエストが飛び交ったことは、少し苦い思い出となっているようだ。

 また、大泉を筆頭とするメンバーからの暴露話もかなり秀逸だ。昔から「カップルで過ごすクリスマス文化」へのアレルギーが強く、学生時代は、当時の彼女からプレゼントを求められるも、近所のパン屋で「パンを買った」という伝説もある。この言動ついて大泉は「佐藤(後に改名して戸次に)さんと付き合う方は気の毒だ」と語り、戸次は立派な“ミスター残念”に昇華していく。

 その最たるものこそ、未婚の2文字に集約されているのかもしれない。自称・ミスター結婚願望を名乗るほど、30代半ばから強い意思を明確にしてきたが、ナックスのメンバーはもちろん、佐藤アナ、そして番組の若手ADにまで先を越されてしまい、いじけたこともしばしば……。恋愛が長続きしないと大泉に揶揄されると、「愛されたことがないわけじゃない! だた、俺の方が愛し過ぎちゃうだけなんだ」という、切ない名言で切り返すなど、エピソードは枚挙にいとまがない。しかし、そんな“天性の無邪気さ”こそ、多くの人に愛される要因だろう。

主演映画公開!俳優業を邁進するも…やはり残念?

 ここまで書き進めると、ただただ失態を書き連ねているようで心苦しいが、彼の本業はいわずもがな“俳優”である。実は、ナックスの5人のなかで一番早く「芝居で身を立てる」ことを決意していたのは、戸次だった。

 浪人生時代にイッセー尾形の一人芝居を観て役者を志し、進学さえ投げ出そうとしたその決意には、並々ならぬものを感じる。そこからナックスでの活動を経て、2005年にドラマ『1リットルの涙』(フジテレビ系)で、全国ドラマデビュー。そして2007年、戸次のその後の活躍を大きく後押しすることになる舞台『宝塚BOYS』(初演)が上演された。かつて、女性だけの宝塚歌劇団に男子部が存在したというストーリーで、キャストは90%が男。葛山信吾や三宅弘城、柳家花緑という芸達者に囲まれながら、熱量溢れる芝居で観客の心を掴んだ。

 同舞台を機に、翌2008年以降はドラマ『ザ・クイズショウ』(日本テレビ系)で準主役に抜てきされ、一部脚本も担当。同年の堂本剛主演ドラマ『33分探偵』シリーズでは、熱血刑事役でレギュラー出演。そして、2010年のドラマ『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』(フジテレビ系)では、これまでのエキセントリックなキャラクターを一新し、救命医・長谷川として新境地を開拓。冷静沈着、切れ者という新たな魅力を開花させた。

 以降、ドラマ、映画の出演作品数は増えに増え、1年間で“出ていない期間”を見つける方が困難という多忙ぶり。さらに、昨年は小説『ONE』を上梓し、自ら脚本を手掛けた一人芝居『ONE』の全国公演を成功させた。今年は舞台『趣味の部屋』(再演)も話題を集め、現在は劇団本公演『悪童』で全国公演中。9月には主演映画『ホコリと幻想』の公開が決定している。

 40代に突入し、映像から舞台まで、実力派として俳優業を邁進する戸次。ルックスもまた、渋みを増してきたといえるだろう。しかし、彼をひと言で表現するなら、やはり“ミスター残念”にほかならない。それが誰からも愛される戸次重幸のキャラクターだから。

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