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ORICON NEWS
多様化するアニメの視聴方法を徹底調査
スマホの普及で、これまでの視聴スタイルに変化の兆し
注目は、爆発的な普及率を誇る【スマートフォン】だ。現在もスマホで視聴しているというユーザーも既に15.4%おり、今後利用意向を見ると17.5%とさらに上昇。今後の利用意向で減少するテレビやパソコンとは対照的に、その“伸びしろ”が伺える
時間の“合間”に観るアニメ視聴スタイルが増加傾向
これに対し、数値の上昇が見られるのが【待ち時間中】、【電車・バス等公共交通機関の乗車中】、【お風呂に入っているとき】など。これはタブレット端末やスマートフォンといったモバイル機器の普及により可能になってきた、どんなシチュエーションでも視聴が可能という側面が如実に反映されていると言える。近年のアニメブームは、こうした“デバイスフリー”によって加速していることは間違いないだろう。
“アニメのプロ”に聞く! 理想的なアニメの視聴スタイル
――近年、アニメの“視聴方法”について、非常に多様化している印象を受けます。実際にその変化を肌で感じる瞬間があればお聞かせ下さい。
滝山雅夫氏ここ数年、スマホの急速な普及により、映像視聴のスタイルは、より“個”のものになっていったと感じています。例えば、先ごろ東京ビックサイトで開催された『AnimeJapan 2015』には、当社も出展しましたが、2日間で12万人以上のアニメファンが会場を埋め尽くしました。会場には、当社のような放送局のほか、様々な業種の皆さんが出展され、12万人のアニメファンに、スマホなど様々なデバイスで“アニメ”をお届けしていました。
――12万人の来場者とは、日本を代表する巨大コンテンツであることが改めて伝わってきますね。
滝山氏そうですね。昔は、テレビだけでの放送だけであった“アニメ”が、今のアニメファンはスマホなど様々なデバイスでお楽しみいただいていることを痛感しました。
――そのような変化に対応するために御社ではどのような取り組みを行っていますか?
滝山氏一昨年からは、まずは視聴契約者に向けて、「テレビ」以外でもアニメをお楽しみいただくため、「アニマックスPLUS」を立ち上げました。多チャンネル放送業界の中で見れば880万世帯の視聴契約者に支えられていますが、全国5,000万世帯から見れば、まだまだ成長の余地はあると思います。
――今後、ユーザーにとっての“理想的な視聴方法”はどのような形になると思いますか? 展望も含めお聞かせ下さい。
滝山氏理想を言えば、いつでもどこでも「アニメが見放題」という視聴環境を整備していくということでしょうか。テレビでも、スマホでも、ゲーム機でも、デバイスを問わずお好きな時にお好きなだけ「アニメが見放題」という環境をいかに整備していくのか、そして、それを一人でも多くの方にお届けしていくのかということが私たちの課題でもあり、目指すところでもあります。
――「アニメが見放題」という理想形に向け着々と進んでいるんですね。
滝山氏一昨年の「アニマックスPLUS」の立ち上げから始まり、この3月25日からは、「プレステ」での「アニマックスPLUS」の配信開始、4月1日からはスマホ向け放送局「NOTTV」での「アニマックス」の放送開始など新しいサービスが開始しています。今後のアニマックスにご期待ください。