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星野源、シークレットゲストも登場した横浜アリーナ公演をレポート!

冒頭から大盛り上がりのバンドDay

 2日目「バンドDay」は、バンドとストリングス、ホーンを交えた豪華な楽器陣を迎え、冒頭から「ギャグ」や「化物」など、ノリの良い曲を連発。1曲目から観客は立ち上がり、身体を揺らしながら手拍子したり歓声を送ったり、前日の「弾き語りDay」とは一転、終始盛り上がりの絶えないライブになった。しかし、7曲目の「Night Troop」を終えたところで、星野に異変が。場内は騒然となった。

 「あの、俺の身体的なサプライズを言って良いですか? 出て来た瞬間からめっちゃうんこしたくなって。良い? トイレに行っても良いですか?」と、トイレに行ってしまった星野。唖然とする観客に、バンドメンバーが、しどろもどろで間をつなぐ。中には「横浜アリーナでMCするなんて、初めてで…」というメンバーも。きっとこれも演出で衣装を変えてすぐ戻って来ると思った観客も多かったと思うが、これは本当のハプニングだった。

 バンドメンバーは当然間が持たず、即席でセッションを始める。怪しくもムーディーな曲が流れる中、ビジョンには歌う人のいないマイクだけが大写しに。そんな中、やっと戻って来た星野は、いつの間にかしれっと演奏に参加し、アドリブでギターソロを披露。客席からは「お帰り〜!」と声があがった。それに対して「オニのように出ました」と星野。会場は大爆笑に包まれた。

1日目同様、独特のユーモアで笑わせる

 1日目と同様、中盤にはセンター席に設けられたミニステージで弾き語りを披露するパートがあった。移動はもちろんセグウェイで、BGMはX-JAPAN。準備をしている間には、またもや一流ミュージシャンからのコメント映像が。清水ミチコが、矢野顕子や森山良子などの歌モノマネで星野の「くせのうた」を歌ったほか、レイザーラモンRGが、佐野元春に扮してコメントを寄せた。さらにバナナマンは、一流アーティストとマネージャーに扮し、コメントというより“コント”の映像も流され、場内はまたもや大爆笑に包まれた。

 「あまり横浜アリーナという感じがしなくて。でも、それだけみんなと近いということなんだと思います。中学生のころから自分の部屋で曲作りを始めて、当時はネットもまだ発達してなくて、何だか分からないけど、自分の曲がみんなに届け! って念じていたんです。そんなことで届くわけはないんだけど(笑)。でも、もしかするとそのときの念が、すごい時間をかけて今みなさんに届いたのかな? って思っています」

 MCは、まるで深夜にラジオでも聞いているような、とてもラフでリラックスした雰囲気。観客も非常に親しげで、ちょっとエッチなトークをすると客席から「へんた〜い!」と声があがる。星野も「ありがとう! うれしいよ」と応える。

1万1000人のウェーブに大感激!

 後半戦は、再びバンドに戻って演奏。「みんな明日も仕事でしょ。そんなみんなに贈ります」と「ワークソング」を歌ったほか、「すごく久しぶりに歌う」と言う「兄妹」など披露。「兄妹」では手拍子がわき起こり、観客は身体を揺らしながら、歌声に耳を傾けた。本編の最後の曲「桜の森」を歌う前には、せっかくだからと観客が一体となってウェーブを。1万1000人のウェーブに、星野も「おお〜!」と感動していた。

 アンコールでは、1日目と同様に寺坂直毅が流ちょうな口調で「あのロン毛にサングラスの男が帰って来ます」と曲フリをすると、懐かしい布施明の名曲「君は薔薇より美しい」のイントロが流れ、まさにロン毛とサングラスのニセアキラが登場し、場内がドッと沸いた。自宅のWiiカラオケで練習したというこの曲を、まさに歌い上げた星野。そしてラストの「Crazy Crazy」では、曲フリで寺坂がまさかの噛みまくり。これには、ステージ袖にいた星野も「おーい!」とツッコミを入れた。

 闘病から復帰、精力的な活動で激動の2014年を駆け抜け、その締めくくりとして開催された横浜アリーナ2Days。2日目は、最初から最後までハプニング尽くしの爆笑の数々で、観客も星野も満面の笑顔になった。

>>1日目「弾き語りDay」のレポートはコチラ!!

(文/榑林史章)
★PROFILE★
星野源(ほしの げん)
1981年、埼玉県生まれ。音楽家・俳優・文筆家。2000年にインストゥルメンタルバンド「SAKEROCK」を結成し、人気を集める。2003年、舞台『ニンゲン御破産』(作・演出:松尾スズキ)への参加をきっかけに、大人計画に所属。ソロアーティストとしては、2010年6月16日に1stアルバム『ばかのうた』を発表。2011年9月28日発売のアルバム『エピソード』で初TOP10入り(最高5位)。以降、リリースした作品はすべてTOP10入りを果たしており、2013年5月1日発売の『Stranger』は最高2位を記録した。

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