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aiko『熱狂のさいたまスーパーアリーナ公演の模様をレポート!』

 昨年夏にスタートしたaikoのツアー『Love Like Pop vol.15』の追加公演が、2月24日にさいたまスーパーアリーナで千秋楽を迎えた。チケットは、もちろんソールドアウト。今年15周年を迎えるaikoのいまだ衰えぬパワーを実感するライブとなった。

ファン1人ひとりを心から大切に考えてくれるステージ

 aikoにとって初めての会場、さいたまスーパーアリーナ。その広い客席から、いつものようにaikoコールが沸き上がった。15年という月日を重ねても、aikoに魅了される人は増えるばかり。誰もが期待に満ちたまなざしでaikoの登場を待っている。オープニングナンバーは「ジェット」。疾走感溢れる曲に合わせて、オ―ディエンスのリストバンドがいっせいに輝きを放つ。入場時に配られたこのリスバンドは電波を飛ばすことで光るらしく、例えば「白い道」や「猫」では光らず、「Power of Love」が始まると光るといった具合にライブスタッフによるコントロールが可能。それだけに楽曲の世界観と完全に同化させることができ、まさにオ―ディエンスひとりひとりがライブを構成する一員となっていたのだ。「今日はみなさん、本当に本当に来てくれてありがとうございます。いろんな曲を届けたいと思って、いろんな曲を用意してきました。最高の魔法の時間を過ごせるよう、みんなで一緒にライブを作りたいと思っています。ぜひとも力を貸してやってください!」

 そんな言葉通り、幅広いタイプの楽曲を次々と披露するaiko。「恋のスーパーボール」をキュートに歌ったかと思えば、自ら「この言葉を書けて良かった」と語った「Aka」は、大勢のストリングスと共にドラマチックに歌い上げるという具合。しかも、この曲ではステージ全体に散りばめられた小さな星のようなライトも客席のリストバンドも赤一色となり、とても幻想的な雰囲気に。赤く染められたさいたまスーパーアリーナに響く「Aka」は、また格別の味わいだった。

 アッパーな曲では笑顔で手拍子を鳴らし、バラードのときは耳を傾けてじっくりと歌詞をかみしめるといったように、どの曲を演奏しても、その曲にピッタリな反応を示してくれるaikoのファン。そんなファンにもっと近づきたいとaikoも考えたのだろうか。中盤の楽曲はアリーナの中央に設置されたセンターステージで演奏された。ふわりとしたシルエットの色鮮やかなワンピースに着替え、ジャジーな「傷跡」やせつなくもやわらかさのある「二時頃」、そして名曲「カブトムシ」をエモーショナルに歌い上げるaiko。「ライブをするたびにいろんな気持ちをみんなからもらって、もっと頑張ろうと思ったから、私もみんなに楽しい気持ちを持って帰ってもらおうと思ってツアーをやってきました」と彼女は言っていたが、そうやって訪れた者1人ひとりのことを心から大切に考えてくれているからこそ、aikoのライブは、全ての人を幸せにしてくれるのだろう。

往復128メートルの花道を駆け抜けるaiko!

 しっとりめの中盤の後は、「運命」「相合傘」「キスする前に」とアップチューンを揃えた怒涛の終盤へ。アリーナの真ん中を貫く花道は、なんと往復128メートルの長さ!その距離をワンピースの裾をひるがえしながらaikoが駆け抜け、オ―ディエンスを熱く盛り上げる。さらに、今やライブの定番曲となった「be master of life」では銀テープも炸裂!会場のテンションは最高潮に達したのだ。

 それだけに本編ラストの「クラスメイト」が終わっても、オ―ディエンスはすぐにアンコールを要求。それに応え、aikoもドラマチックな「自転車」、これからの季節にピッタリな「桜の時」、思わず笑顔になってしまうポップチューン「beat」、そして会場にいる者全ての想いを代弁したようなナンバー「シアワセ」を聴かせてくれた。

 たくさんのリスナーに愛されて迎えた15周年イヤー。今年はもちろん、これからもずっと、aikoは彼女と彼女の音楽を愛する人たちと共に前に進んで行くだろう。
(文:高橋栄理子)

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