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THE BAWDIES『4thアルバム『1-2-3』に込めた“爆発力”、ロックンローラーとしての使命感』

 日本武道館初ワンマン大成功、「ROCK ME BABY」、「LEMONADE」のドラマ&CMオンエアなど、活動の規模は拡大一途!ロックシーンの急先鋒的存在と言っても良い活躍ぶりのTHE BAWDIES(ザ・ボゥディーズ)が、待望の新作『1-2-3』を完成させた。“ロックンロールのピュアなメッセージ”を伝える会心作を、ハイテンションに語ってもらおう!

背中を「ドカーン」と押す、“ロックのパワー”を全力で伝えたい

  • 4thアルバム『1-2-3』(通常盤)

    4thアルバム『1-2-3』(通常盤)

――前作の『LIVE THE LIFE I LOVE』を完成させた後、さらなる新曲制作にはどんな思いで臨まれたんですか?
ROY(Vo/Ba)まず、このアルバムを目指すきっかけとなったもののひとつに、武道館のライブがあったんですよね(2011年11月27日、初の日本武道館単独公演)。「ここからまた始まるストーリーがあるんです」って僕は武道館のときに言ったんですけど、その新たなスタートというのは……。要するに、ポピュラーミュージックの中でロックンロールで戦うっていうこと。ロックンロールは歴史の長い音楽だけど、ポピュラーミュージックの中で根付いているかっていったら僕はまったくそうではないと思っていて。だから、それを根付かせるために自分たちはどうしたらいいのかっていう思いから、まず「ROCK ME BABY」っていう楽曲を作ったんです。ロックンロールを従来愛している方々が聴いて、「これはロックンロールだ!」って言ってもらえるもの。と同時に、そうじゃない世代の人が聴いても「なんかわからないけど良いね!」って言ってもらえるような、良い意味で“開けた”サウンドを作らなければいけないと思って。

――シングルの「LEMONADE」みたいなよりキャッチーな楽曲だったり、さらなる広がりを感じさせる部分は確かにありましたね。
ROYそうですね。かといって、それは“薄める”っていうことではなくて、核となるロックンロールのピュアな部分はしっかり持ち続けているもの。それを目指したのが「ROCK ME BABY」だったし、ほかにも今回の「RED ROCKET SHIP」、「I WANT YOUR LOVE AGAIN」、「LEMONADE」は、僕らの中では“開けたロックンロール”、“現代のロックンロール”って言って良いかもしれないです。ほかにも、JIMが作った「SHA LA LA」みたいな“開けたロックンロール”がしっかりある分、僕は逆にアルバムの“爆発力”に繋がると思って全曲アップテンポの曲を作って、その気持ちがTAXMANにも伝わり、彼もアップテンポの曲を書いてくれて。

――「TAKE A CHANCE」ですね。ちょっと細かい話なんですけど……。TAXMANさんが作曲、あるいは作詞をした曲って、アルバムではいつも7曲目に入ってませんか?
TAXMAN(Gt)(笑)あぁーっ、そうかも。あんまり意識はしてないですけど、でも、確かにいつもそうですね。アナログレコードにしたときに、B面の2曲目ら辺っていう意味で……。僕が作る曲はアップテンポが多いんで、A面の最初の方かB面の最初の方に来て欲しいなっていうイメージがあるから、毎回そのへんに来るのかも。

――アナログレコードで例えるのもボゥディーズっぽくて良いですね(笑)。JIMさんは、自身の曲の「SHA LA LA」については?
JIM(Gt)ROYが言ってた“爆発力”とか、“衝動”っていう感覚とかっていうのは、みんな感じてたものなんですよね。だから、別に口に出しはしなくても、ギターのアレンジ決めだったり音色に関しては、僕らが好きだったロックンロールの衝動的な魅力は突き詰めたいなと思っていたので、この曲でもその感覚を共有できていたというか。

全国全県ツアーがスタート!一番大切にしているライブへの想い

  • (左から)MARCY、ROY、TAXMAN、JIM

    (左から)MARCY、ROY、TAXMAN、JIM

――その“衝動的”という感覚では、タイトル曲の「1-2-3」も真っ先に思い浮かびます。
MARCY(Dr)そうですね。この曲は、演奏の仕方とかは、今回収録曲の中で一番好き勝手にやらせてもらいました(笑)。例えば“ストーンズになりたいけどなれないアメリカのガレージバンド”っていうイメージもあったり。で、そのイメージから、わざとへたくそに見せるってわけではないですけど、なんかすごい荒々しい、作りこんでいない感覚がにじみ出たらいいなと思って。

――「1-2-3」は、曲作りからマスタリングまで全作業を1日で完了させるっていう試みがすごいですね。その曲を、アルバム本編ではなくて初回盤にボーナストラックとして収録したのはどうしてなんですか?
ROY「1-2-3」っていう楽曲は、実は、アルバムの12曲目として存在している楽曲ではないんですよ。今回の『1-2-3』は11曲目の「SING YOUR SONG」で完結しているアルバムで、この作品を通して一番伝えたかったのは、“初期衝動”だったり、“爆発力”だったり……。背中を“ポーン”ではなくて“ドカーン!”って押してくれる、ロックンロールの一番のパワーじゃないかと僕たちが思っているものを全力で伝えようっていうのがこの『1-2-3』の11曲なんですね。で、じゃあそれを1曲に置き換えたらどうなるかっていうことでの、「1-2-3」っていう楽曲なんですよ。

――なるほど。今回のアルバムのテーマを集約したのが「1-2-3」っていう1曲であると。
ROYそうなんです。そもそもロックンロールが生まれた50年代、60年代は、いろんなテクノロジーが発達していなかった時代で。逆に、現代は音の厚みとかパワーみたいなものってテクノロジーでどうにでもなってしまうけど、それができなかった時代だからこそ、人間の体内から爆発した感情とか熱がそのまま音になっていたんだと思うんです。そういう、僕らがロックンロールに出会った瞬間の凄まじい衝撃だったり……。前に進むためにみんなで一緒に楽しもう、みんなで踊ろうよっていうロックンロールのピュアなメッセージを伝えるにはどうしたら良いかっていうことで、今回の手法を取り入れたんです。

――ロックンロールの衝動、衝撃、ピュアなメッセージ……。それを伝える、ボゥディーズのホームグラウンドと言っても良いライブ、2013年は横浜アリーナ、大阪城ホールを含む59公演の全国全県ツアーが控えています。
ROYはい!ライブに関しては、今はツアーファイナルの会場が広くなったっていう変化はありますけど、それはいろんな人たちに来てもらいたい、観てもらいたい、感じてもらいたいっていう気持ちの表れでもあって。でも、昔から一番大切にしてる変わらないものは、どこでやろうがライブハウスのあの距離感だったり熱量だったりを伝えられるバンドであるっていうことを証明したいっていう。武道館もそうだったし、初日の京都磔磔でも、横浜アリーナや大阪城ホールでも気持ちはまったく同じっていうことですね!
(文:道明利友)

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