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2016-05-30

Netflixオリジナルドラマ『火花』の魅力を大解剖!
禍々しく輝く作品のチカラに迫る!!

Netflixオリジナルドラマ『火花』の魅力を大解剖!禍々しく輝く作品のチカラに迫る!!

人気お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が厳しい芸人世界のリアルな裏側を禍々しくも美しく描き出す! そんな芥川賞受賞作が初映像化されたNetflixオリジナルドラマ『火花』を大解剖! 激アツライターのレビューとプロデューサーインタビューから、その作品的な魅力、物語が秘める誰もを惹きつけるチカラを掘り下げていく!! 全10話で濃密に描き出されるドラマならでの『火花』のおもしろさ、Netflixならではの映像美に注目!
芥川賞受賞原作を立体的に複合的に視覚化!映像ならではの世界観!!漫才の世界に生きる、若き芸人たちの10年間を描く感動の青春ドラマ
お笑い芸人の10年間の青春を描く感動ドラマ『火花』
お笑い芸人の10年間の青春を描く
感動ドラマ『火花』

 昨秋のサービス開始以来、豊富な独自コンテンツと、圧倒的な機能性・操作性・話題性で他の類似サービスの追随を許さないストリーミング動画配信サービスNetflix。いまやすっかり日本でも定着しているのは誰もが認めるところ! とりわけビッグバジェットを投下してオリジナルの作品を作っちまうスタイルもNetflixならではの魅力で、来たる6月3日(金)にはNetflix初の日本オリジナル作品となる全10話のドラマ『火花』の全世界同時配信が始まる!

 この『火花』、ご存じのようにお笑い芸人であるピース・又吉直樹の処女小説で、日本純文学の最高峰である第153回芥川賞を受賞した、誰もが認めざるを得ない傑作小説が原作だ。又吉本人が見た、聞いた、触れた、感じた、そして今も過ごしているであろうお笑いの世界に材を求め、日本独特の話芸=漫才の世界に身を投じた若手お笑い芸人たちの10年を映しながら、人生を生きることの意味、愛しさを厳しく謳い上げた青春物語だ。原作小説は発行部数累計250万部を超え、空前の大ヒットを記録していることも世の注目を集めたが、Netflix初の日本オリジナル作品として、全世界190ヵ国へ全10話を一挙に同時ストリーミングするという初めてのオンライン展開も話題になっている。

全10話でじっくりと描き出される、純文学原作が有するヒリつくリアル
林遣都演じる徳永。神谷の笑いの姿勢に惹かれる
林遣都演じる徳永。神谷の笑いの姿勢に惹かれる
波岡一喜演じる神谷。徳永は神谷に弟子入りする
波岡一喜演じる神谷。徳永は神谷に弟子入りする

 若く笑いにピュアな芸人たちを取り巻く世界を切り取った『火花』は、スパークスというコンビで活動している売れない芸人の徳永(林遣都)と、彼が営業で行った熱海の花火大会で電撃的に出会った先輩芸人の神谷(波岡一喜)を中心に、彼らの10年という歳月を描く青春ドラマ。ふたりは頻繁に会っては酒を酌み交わし、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとかわいがり、徳永もまた神谷の笑いへの姿勢と人間性に惹かれていく。やがて、お笑いの世界以外のさまざまな人々ともふたりは触れ合い、いわゆる青春というようなキラキラ輝く時間を共有するようになってゆく。しかし、時の流れとともに徳永は少しずつ売れはじめ、その一方で神谷は少しずつ壊れてしまう。それは、徳永が神谷と出会った当初に漠然と抱いていた不安の正体でもあったかもしれないが、それぞれの歩みは次第に、そして決定的に異なっていく。

 まるでキャプテン・アメリカとアイアンマンが火花を散らせるような熱い視線を交わしている徳永と神谷が向かい合っている『火花』のビジュアルを見てわかるように、そこで描かれるのはヒリつくような芸人世界のリアル! なかなか売れないことへの徳永の焦燥感や、師匠と崇める神谷といる時の徳永の幸福感、居酒屋で笑いの哲学を語り合う前半戦を経て、売れてゆく後輩と取り返しがつかない状況に落ちていく先輩の関係性まで、全10話という恵まれた時間を使ってじっくりと描いていく。もともと丁寧な語り口の純文学の原作であるだけに、結末までの全10話というモラトリアムは、250万部を突破した原作のファンを裏切らない十分な時間になった。しかも、空撮や大都市での大規模ロケーションなどは、映画を凌駕するほどの映像クオリティを創出! はっきり言って製作費をかけるNetflix以外、『火花』の映像化など不可能だったのでは? とさえも思うほどだ。

日本的なモチーフと普遍的なテーマが両立!世界はどう見る!?

 全10話を観ればわかると思うが、映画化を含めて映像化権をめぐって各社が熱い争奪戦を繰り広げた理由もナットクの内容とボリュームで、ざっくり言ってしまうと日本的なモチーフと普遍的なテーマが両立する今の日本が誇っていいエンタテインメントになっている。その魅力は映像版『火花』となっても変わらぬどころか、さまざまな情報が立体的に複合的に視覚的に映し出され、まさしく『火花』ワールドが“スパーク”していると言っても大げさではない。全10話という連続ドラマ的なスケール感も作品の世界観を描くにあたって十分な時間であって、これが2時間の映画だった場合、泣く泣くカットする箇所も生じ、原作の印象が変わっていたかもしれない。さらに、この激しい物語を自分のペースで好きなように見られる自由度があるのはいうれしい。Netflixでのドラマ化が最適だったといえるのではないだろうか。

神谷と同居する宮野真樹(門脇麦)とも濃密な時間を過ごしていく
神谷と同居する宮野真樹(門脇麦)とも濃密な時間を過ごしていく

 そしてやってくる、怒涛のクライマックス! 又吉がリスペクトをして止まない太宰治の世界を彷彿とするようなシュールな世界で、マーティン・スコセッシ監督の『キング・オブ・コメディ』(1982年)にも通じるような衝撃が待っている! この一筋縄ではいかないラスト、世界190ヵ国のNetflixユーザーはどう観るか。同時配信が楽しみだ!

 とはいえ、『火花』の最大のポイントは、お笑いの世界をモチーフにはしているものの、決してその狭い世界だけで終始するものではない。将来の成功を夢見る若者たちであれば、誰もが現実と理想の狭間でもがいて、それでも自分らしく生きようとする主人公たちの姿に共感するはずで、普遍的な青春物語であるということ! あこがれだったお笑いの世界に飛び込み、その裏側に広がっていた苦悩や葛藤を味わっていく主人公たちの姿は、何かを目指して夢中になっていた自分自身の姿であって、決して他人のドラマではないのである。

 おもしろい本に出会ったとき、一晩で読み切ってしまうことがあると思うが、このNetflixも一気見に最適なサービスで、『火花』も先をすぐ観たくなるに決まっている! 今の日本が誇るエンタテインメント作品の『火花』、世界よ、これが日本の激アツドラマだ!

(文:鴇田崇)

Netflixオリジナルドラマ「火花」

 売れない芸人の徳永は、先輩芸人である神谷と電撃的に出会い強く惹かれ、「弟子にして下さい」と申し出た。神谷は天才肌であり、人間味にも富んだ人物。「いいよ」という答えの条件は「俺の伝記を書く」こと。神谷も徳永に心を開き、ふたりは頻繁に会って、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。吉祥寺の街を歩きまわりさまざまな人間と触れ合うのだったが、やがてふたりの歩む道は決定的に異なっていく。  徳永は少しずつ売れていき、その一方で神谷は少しずつ損なわれていくのだった。そんなある日、神谷は徳永をはじめ関わるすべての人々の前から借金を抱えたまま姿を消してしまう。神谷のいない日々を淡々と過ごす徳永。そして1年後、ふたりは再会するのだったが……。

キャスト:林遣都 波岡一喜
門脇麦/好井まさお(井下好井) 村田秀亮(とろサーモン) 菜葉菜 山本彩(NMB48/AKB48) 染谷将太
田口トモロヲ 小林薫
総監督:廣木隆一
監督:白石和彌 沖田修一 久万真路 毛利安孝
原作:又吉直樹著『火花』(文藝春秋 刊)
全10話(約450分)、Netflixにて独占配信中!
公式サイト http://hibana-netflix.jp/

Netflixにて独占配信中!

【Netflixについて】
 190以上の国で8100万人の会員が利用する、世界最大級のオンラインストリーミングサービス。オリジナルコンテンツのほか、ドキュメンタリー、長編映画など、1日1億2500万時間を超える映画やドラマを配信。メンバーは、 あらゆるインターネット接続デバイスで、好きな時に、好きな場所から、好きなだけオンライン視聴可能。コマーシャルや契約期間の拘束はなく、思いのままに再生、一時停止、再開することができる。

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