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京極夏彦氏の最新作、iPad版電子書籍でも販売

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 作家・京極夏彦氏と講談社は20日、15日に発売された同氏の最新作『死ねばいいのに』をiPad版を含めた電子書籍として配信を行うにあたり、東京・講談社にて記者会見を開催した。京極氏は「紙(の書籍)と電子(書籍)、どっちが優れているというものではない。また、喰い合うものでもない」とコメント。今回の試みを“実験”と表現し、「実験なので損害をこうむる可能性もあるが、私を踏み台にして適正なシステムが構築されていくならば」と、著作権問題や店頭書籍との両立、作品そのものの価値など、電子書籍発展の裏に潜むさまざまな問題や可能性を探るきっかけにしたいと述べた。

最新作『死ねばいいのに』の記者会見を開催した京極夏彦氏 

最新作『死ねばいいのに』の記者会見を開催した京極夏彦氏 

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 京極氏は日本の書籍について、判型や縦書き・横書きの選択、文字の種類、ルビ、イラストレーションなどでさまざまな工夫を凝らしてきた“文化的な価値”があると述べ、「それを捨てることは僕にはできない」と語る一方で「電子書籍の台頭は各出版社が大分以前から想定してきたこと」と、“次世代の展開”については各社が熟考してきた背景があることも説明。「紙は読まないけどこういうもの(電子書籍)なら読むよという人もいる。また、“やっぱり電子じゃだめだ、紙じゃなきゃ”という方もいる。(市場は)拡大することはあっても縮小することはない」と、出版界の未来につながる、今回の実験への想いを語った。

 書店では1700円で売られている同著だが、電子配信はパソコン、iPadなどへのダウンロードが945円(税込)、携帯電話では1章105円(同)で、章ごとのダウンロードが可能となっている。なお、配信時期はiPad発売の28日から6月上旬を予定しており、PC版、iPad版については2週間限定でダウンロード価格を735円(同)に値下げするキャンペーンを実施する。

関連写真

  • 最新作『死ねばいいのに』の記者会見を開催した京極夏彦氏 
  • iPad版の自著について説明する京極夏彦氏 
  • 最新作『死ねばいいのに』の記者会見に出席した(左から)京極夏彦氏、講談社・野間省伸副社長 

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