高校生のためのアニメフェスタ、『第3回高校生アニメフェア』で行われる大会『アニメ甲子園2009-2010』。声優としての演技を競う「ボイスアクト部門」には全国から341名がエントリー。そして27日、選考を勝ち抜いた10名が最終演技審査に臨んだ。
最終演技審査では、10名がアニメ『極上!! めちゃモテ委員長』 (テレビ東京系)のワンシーンを、審査員を前にして実際にアフレコ風に演技。最終に進出した高校生10人のレベルは高く、会場内がため息混じりの賛辞に包まれる一幕も。
難航した審査の末、最優秀者に贈られる日本音声製作者連盟賞を受賞したのは、洗足学園高等学校3年の田頭里奈(でんどう・りな)さん。田頭里奈さんは『アニメ甲子園』第1回大会から3大会連続で参加、今回でボイスアクト部門3連覇を達成した。田頭さんは演じるキャラクターそのものになったかのように、声だけではなく身体全体を使って表現。さまざまなキャラクターの演じ分けも高く評価された。
審査にあたった(株)青二プロダクション・池田克明 氏(声優プロダクションマネージャー)は、「みなさん今すぐにでも現場に来てもらっていいんじゃないかというくらいハイレベルで堂々としていました。素直に演じている人もいれば、自分でキャラクター構成をしっかりと持って演じている人もいました。この大会で出会った人たちのなかから将来プロになる人がいたら、またいつか現場で出会いたい」と講評。
審査のほか、当日の演技指導も担当した音響監督・明田川 進氏((株)マジックカプセル 代表取締役)は、「回を追うごとにレベルが上がってきている。審査は難航したが、選考ポイントは、表現の抑揚やいかに“芝居”ができているかといった点。プロの現場でも年々、高校生のキャラクターが登場するアニメの声はリアルな高校生に演技してほしいという要望が強くなってきています。高校生には注目しています」と、アフレコの現場に携わる音響監督としての視点で語った。
そして、声優プロダクションなどアフレコに関わる会社による団体・日本音声製作者連盟の理事長・南沢道義氏は「アフレコ風景は自分のスタジオで毎日見ているはずなんですが、こういう場で改めて高校生たちの実演を見ると新鮮で、私までドキドキしました。みなさんが大きな夢をもって私たちの業界に参加してくれたら嬉しい」と、アニメ業界を目指す高校生たちにエールを送った。
最優秀賞に輝いた田頭里奈さんは「『アニメ甲子園』には第1回大会から参加させていただきましたが、3年連続でこのような素晴らしい賞をいただけて夢のようです。プレッシャーに負けずに演技できた自分自身に正直驚いています。本当にありがとうございました!」と喜びを語っていた。
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2010/03/29