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　女優・吉永小百合と落語家・笑福亭鶴瓶が姉弟役で出演する映画『おとうと』（山田洋次監督、1月30日公開）が、2月11日から21日までドイツ・ベルリンで開催される第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品に選ばれたことが19日、わかった。山田監督の同映画祭参加は、2008年『母べえ』に続いて7回目だが、上映のトリを飾るのは今回が初めて。知らせを受けた山田監督は、「日本映画がクロージング・フィルムに選ばれるのは大変に珍しいと聞いています。とても名誉に思っています」と喜びのコメントを発表した。

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　同作は、山田監督にとって10年ぶりの現代劇。東京で、夫亡きあと小さな薬局を営み、一人娘を育ててきた姉（吉永）と、大阪で何かと問題ばかりを起こしてきた弟（鶴瓶）の切りようにも切れない家族の絆や、その苦しみと喜び、悩みと希望を描いた作品。英題は『About Her Brother』。

　同映画祭は、ドイツ・ベルリンで毎年2月に開催されるFLAPF（国際映画製作者連盟）公認の国際映画祭で、カンヌ、ベネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつに数えられるビッグイベント。2002年には宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』が最高賞の金熊賞を受賞し、最近では、2008年に園子温監督の『愛のむきだし』が国際批評家連盟賞カリガリ映画賞を受賞している。

　今年は第60回という節目の年を迎えるにあたり、様々な試みで話題作りを図っているなかで、各賞の受賞者・授賞作品の発表後に、映画祭を締めくくる作品として『おとうと』が上映される。なお、オープニング作品は、2007年に『トゥヤーの結婚』で金熊賞を獲得したワン・チュアンアン監督の最新作『Tuan Yuan（英：Apart Together）』で、ワールドプレミアとなる。

＜山田洋次監督作品　ベルリン映画祭出品歴＞
●1989年　『ダウンタウンヒーローズ』　コンペティション部門出品
●1994年　『学校』　パノラマ部門出品
●2003年　『たそがれ清兵衛』　コンペティション部門出品
●2005年　『隠し剣　鬼の爪』　コンペティション部門出品
●2007年　『武士の一分』　パノラマ部門　オープニング作品、特別部門出品
●2008年　『母べえ』　コンペティション部門出品

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