シリーズ最新作『龍が如く4 伝説を継ぐもの』のなかで、重要なキャラクターである神室署 生活安全課の刑事・谷村正義(たにむら まさよし)役を演じるのが、映画『ドロップ』のヒットも記憶に新しい、俳優・成宮寛貴だ。
「谷村は普段は刑事らしくない刑事。だけど、ずっと探していたものが、あるとき自分の前を通り過ぎた瞬間、全力疾走していく…。『龍が如く』が持っている“男の美学”は、それぞれのキャラクターのなかにあるので、ユルいところとシビアなところのニュアンスがカッコよく決まるように心がけましたね」
CGキャラクターとして、自身がゲームの中に登場するというのは、豊富なキャリアの成宮にとっても新たな挑戦だったようだ。
「声だけだったらいかようにでもなるんだけど、顔も僕になるから。違和感が無いように、普段の声と違うキャラクターに説得力を持たせるのがすごく難しくて。画面が無い状態で台詞を言って、それに合わせて画像を作るというのが凄いと思いましたね。普通のアフレコなら映像があって、距離感も分かるけど、シチュエーションを想像しながらというのが難しい。新しいジャンルでした、自分にとって、今までのキャリアの中でも非常に面白かったです」
さらに興味深かったのが、ドラマ本編のセリフ以外でキャラクターが発するアクション・ボイス。
「“オリャー”とかいうバトルの声とか、超いっぱいありましたよね(笑)。『龍が如く』は舞台が歓楽街なので、いろいろなゲームが出来るんですね。ドン・キホーテに入れたりとか、いろんな所に行けて、ちょっと探すと新しい発見があったりするんですよ。ワクワクする気持ちが掻き立てられる作品なので、アドベンチャーを楽しんで、寄り道してください」
そういう彼自身は、これまでプレイしたことはあるのだろうか?
「やったことないんですよ。RPGとかアドベンチャー? 長いものって、ハマッちゃって、普通の仕事が出来なくなっちゃう。コントローラーを持ったまま寝て、起きたらそのまま続きをやるっていう(笑)。だからなるべく遠ざかってたんですけど、これはやりたいですね。自分が出てきたら? イジメますね(笑)」
今回の制作チームとは相性も良く、大きな刺激を受けたようだ。
「監督はハッキリとものを言ってくれるのでラクでした。『龍が如く』のメンバーって、ギラギラして、ちょっとコワモテでゲームに出てきそうな、“アニキ”って感じがしてね。ゲームのクリエイターと言えば、色白で繊細でパソコンが得意そうな感じだけど、真逆です。健康的な人たちばっかでした。ちょっと部活ノリで、返事がないと怒られちゃうみたいな(笑)。でもサクサク言ってもらったほうが良かったです。
『龍が如く』っていう新しいジャンルを作ったチームなので、そういう人たちとコラボレーションするというのは、表現者やエンターテイナーとしては忘れちゃいけないことだよなと思うんです。常に新しいものを開拓して、面白がってこういう仕事をしていたいと思うので、今回出演できて出来てよかったなと思いました」
最後に、『龍が如く』のファンに向けてメッセージをくれた。
「人間臭さ、カッコよさとか温度とかを感じてもらえる作品に一生懸命参加したので、そこを楽しんでもらえたらうれしいです。自分が演じた谷村も可愛がってやってください(笑)」
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2009/08/11