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グラミー賞5部門受賞のディクシー・チックスが再浮上

 2月12日に発表されたグラミー賞で主要3部門を含む5部門を受賞し、話題となったディクシー・チックス。この受賞結果を受けた2/26付の総合アルバムランキングで、受賞作『テイキング・ザ・ロング・ウェイ』が59位に再登場した(同日付、洋楽ランキングは21位)。

 同作は元々2006年5月24日にリリースされ、初登場順位は112位。グラミー効果で自己最高位を大幅に更新し、初のTOP100入りを果たしている。

 ディクシー・チックスは、テキサス州出身の3人組女性カントリーグループ。アメリカでは、過去3作で全米1位を獲得するほどの大人気グループだが、彼女たちがアメリカ一国のみではなく、全世界的に注目されるようになったきっかけは、2003年3月にリードシンガーのナタリー・メインズがロンドンでの公演で「私たちはアメリカ大統領が(同郷の)テキサス出身ということが恥ずかしいと思っているわ」と発言したことからだった。

 ちょうどイラク戦争真っ只中という時期であり、また“カントリーミュージック”はアメリカでは比較的“保守的”な価値観を持つ人々に聴かれているジャンルであったことから、彼女たちはこの発言後、不買運動やラジオOAの自粛などといったバッシングにさらされ、ツアー中には急進的なリスナーから“殺害予告”を受けるという事態にまで発展。

 こういった騒動に直面しても、ディクシー・チックスは「確かに言葉の選び方に問題はあったかもしれないが、発言自体に後悔はない」と意思を貫き通し、また彼女達を支持する声も少なからず寄せられた。2006年にリリースされた本作は、この騒動に対する彼女たち自身の回答作。

 グラミー受賞は“自分たちの主張を曲げなかった姿勢”が評価されたためと言われている。受賞コメントでナタリー・メインズは「アメリカで言論の自由が行使された」と語り、一連の騒動に決着をつけた形となった。

 “カントリー”というジャンルは、洋楽の中でも特に日本で売りにくいとされている。そのため、この受賞結果が日本でのCDセールスにどれだけ影響与えるか、当初疑問視もされてはいたものの、やはり“グラミー賞”というインパクトは大きい。一部のメディアでは、紹介された今回の受賞背景のストーリーが印象深かったのか、受賞後セールスは大きく伸びている。

 過去、ノラ・ジョーンズ『ノラ・ジョーンズ』やレイ・チャールズ『ジーニアス・ラヴ〜永遠の愛』などをはじめ、それまで日本のマーケットではあまり馴染みがなかった作品がグラミー賞主要部門の受賞に後押しされてロングセラー化するという例は数多く存在する。ディクシー・チックスもこれを機に日本での認知が広がるかどうか、今後の動向に要注目である。

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