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「歌を職業にする人にとってCDは名刺」 エイフォース・エンタテイメントが目指す音楽制作の新しい形

 1997年の創立以来、音楽作品の制作やプロデュース、販売、アーティストマネージメント等を手がけてきたエイフォース・エンタテイメントが、新レーベル「A-forceDream」をスタート。「歌を職業にする人にとってCDは名刺」をキャッチフレーズに、100枚からプロ品質の本格CDの制作を行うサービスを展開し始めた。その狙いや今後の展望を副社長の萩原弘行氏に聞いた。

エイフォース・エンタテイメント副社長・萩原弘行氏

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■CDが売れない時代だからこそ、私たちの出番

 「ビジネスマンが名刺を持つように、アーティストにとってCDは自分のやっていることを示す“名刺”だと思います。自分の歌を武器に世に出たいと思っている方々の中にはCD制作のノウハウを持っていなかったり、金額的ハードルが高くてCDを作れない方もいらっしゃいます。そういった方々のサポートができないかと考えたのが、『A-forceDream』をスタートさせたきっかけでした」

 そう語るのは、エイフォース・エンタテイメントの萩原弘行副社長。1997年の創立以来、20年以上培ってきたメジャーレーベルだからこその実績を基に、プロが使用する機材・スタジオ・エンジニアと同レベルの制作環境を提供し、CDを制作。楽曲制作のサポートからジャケットデザイン、さらにカラオケ配信やデジタル音楽配信、ポスター、フライヤーという特典を付けた上で、CDプレス100枚、費用は27万3000円という手の届きやすい設定でのサービスを実現させた。

 しかし、正直、今はCDが売れない時代。日本レコード協会の発表によると、CDの売上は1998年の5879億円をピークに減少し続け、2020年には1263億円に。その後、微増し、昨年度は1402億円となったが、配信サービスの台頭による市場縮小は定着している。そんな話をぶつけると、「だからこそ、私たちの出番」と萩原氏は胸を張る。

 「コロナ禍をきっかけにナイトビジネスが衰退し、活動ができなくなってしまった歌手の方達とイベント会場やカラオケ大会で顔を合わせるたびに『歌う場所がなくて困っている』といった声を耳にしました。そのような状況下でも、演歌・歌謡曲系の方々の中には自分の作品をカラオケ配信に入れて曲を広めたい、そのためにCDを作りたいという方も多い。そこを狙うためにはどういうアプローチをしたらいいのか。小規模なメジャーレーベルだからこそ、アーティストの方々とじっくり向き合い、カラオケ配信への戦略的なアプローチも含めて、最小限の予算で最大限の効果を生み出す手助けができると考えました」(萩原氏)

■アーティストにしっかり向き合い、最小限の予算で最大限の効果を

エイフォース・エンタテイメント 萩原弘行氏

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 そのために大切にしているのは、「まず、その人のやりたいことにしっかり耳を傾けること」と萩原氏は言う。

 「大手レコード会社を皮切りに40数年音楽業界に携わってきて、私はさまざまな方法論を持っています。ですから、まずはどんな歌を歌いたいのか、どんな世界観を表現したいのか、どうやってパフォーマンスをしたいのかを丁寧にリサーチしてから一緒に作品作りの道筋を考えていきます。たとえば、ソロでコンサートや発表会をやっていて、お客さんが100人程度集まってくれれば満足という方もいれば、『NHK紅白歌合戦』に出たいという大きな夢を持っている人もいます。その方の満足度を満たすべく寄り添ってサポートすることが大切だと考えています」(萩原氏)

 サービスのスタートから半年。依頼者からは、自身が作詞作曲を手がけているカラオケ教室の先生によるCD制作、東京の下町で地元を盛り上げるべく活動している人からの、地元をテーマにした楽曲の制作とCD化、萩原氏がエイフォースで担当してきたシンガーソングライターの作品をファンがカバー歌唱したCDを発売したいなどさまざまなオファーがあり、それぞれ実現してきたという。

 「音楽ジャンルにおいては、最近のカラオケ大会や発表会を見ていても、今、J-POPに近い歌謡曲が人気となっていると思います。高橋真梨子さんや松任谷由実さん、松田聖子さん、中森明菜さん、なかにはカーペンターズなどを歌われる方もいて、70代80代の方々でもド演歌を歌う方は少なくなっています。僕は前職ではビジュアル系も担当していましたし、エイフォース・エンタテインメントに入社してからは、演歌・歌謡曲はもちろん、フォークソング、ハードロック、ビジュアル系まで幅広いジャンルのアーティストを手がけた経験があります。だからこそ、どんな音楽でも対応できるし、対応していきたいと考えています」(萩原氏)

 そんな中、萩原氏が今、最も心を砕いているのは「心に残る歌を作る」ことだという。

 「個人的には70年代のフォークが好きで、特に、かぐや姫伊勢正三さん、イルカさん、森山良子さんらが使っていたマーチンというアコースティックギターの繊細な音色が好きでした。そんなふうにギターだけで細かいアンサンブルを奏でる、心に残る歌を作れるようなプレーヤーと出会いたいですね」(萩原氏)

 手間のかかるサービスではあるが、自社の売上の7割を占める音楽ソフトビジネスを衰退させないためにも尽力したいと目を輝かす萩原氏。歌う側にとっても歌手デビューという夢を現実のものにしてくれる「A-forceDream」は、人生100年時代を充実したものにする恰好のサービスのひとつともいえるのではないだろうか。

文:河上いつ子

■「CDは名刺です」A-forceDream公式サイト>>>

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