世間にあふれる番組やコンテンツの数だけ、数多くの言葉が紡がれている。そんなあふれる言葉の波の中から、気になるものを紹介する連載【エンタメ言葉帳】。第12回となる今回は、日本テレビ系夜の報道番組『news zero』(月〜木 後11:00、金曜 後11:30)のメインキャスターを1日から担当することになった藤井貴彦アナの“冒頭のあいさつ”と“エンディングのメッセージ”に触れたい。
藤井アナは「好きな男性アナウンサーランキング」(ORICON NEWS)で1位に輝くなど、『news every.』のメインを14年間務めてきた“日本テレビ史上最長の夕方の男”。3月末をもって、日本テレビを退社し、『news every.』は同月22日をもって卒業した。
藤井アナは、『news every.』最後のあいさつで「14年間本当にありがとうございました」と改めて共演者や視聴者に感謝。「自分のことを言うことが苦手だということが分かりました。いい言葉、自分のために作ってみようかなと思ったんですけど、ここ2、3日全然出なくて。やっぱり誰かの背中を押すことしか自分にはできないのかなと。だから一緒にいる仲間がすごくありがたかったです」と呼びかけていた。
涙ながらの卒業を経て『news zero』への初登板を迎えた。藤井アナがいたのはスタジオではなく、石川県だった。「こんばんは。今夜は、私も櫻井(翔)さんもスタジオではなく、発生から丸3ヶ月が経った能登半島地震の被災地から、お伝えしてまいります」と神妙な顔であいさつをすると、こう続けた。「きょうから『news zero』で、ニュースをお伝えすることになりましたが、そんな自己紹介よりも、もっと大切なニュースを、櫻井さんと一緒に、中継でお伝えしてまいります」。
エンディングでは、街頭の灯りだけが照らされた暗い画面の中、藤井アナがやさしい語り口で「新生活を始めるすべての人へ」メッセージを送った。「きょうは、こちら石川県に来る途中に、スーツに身を包んだ、たくさんの新社会人とすれ違いました。どこか不安げで、でも期待にあふれた表情でした。自然と体から生まれてくる、そのエネルギーをぜひ、自分の成長に使ってください。その成長がいつか、社会を動かし、ひいては被災地を動かすエネルギーになるかもしれません。今後、迷い、悩むことがあると思います。その時には、誰かの役に立てるのかを基準に、方向性を決めると、答えがシンプルになります。みなさんの未来の大活躍に、期待しています」。
『news every.』時代も、数々の言葉を紡いできた藤井アナだが、昨年インタビューを行った際に、次のようなエピソードを教えてくれた。「先日、中学生、高校生相手に講演を行ったのですが、私が3月11日の東日本大震災の取材に行った時のことをみんなに伝えたところ、中学生にとっては、0〜2歳くらいのことなので、まず記憶がない。高校生も、まだ小学校に入っていないぐらいだったので、もう、あの時の厳しい状況が受け継がれなくなってるなと気が付きました」。日々、さまざまなニュースが伝えられる中で、時間の経過とともにどうしても薄れていくものがあるのも事実だ。そんな中、あえて「自己紹介よりも、もっと大切なニュースを」と切り出し、関心を向けつつ、エンディングには新年度にあたっての温かくも力強いメッセージを送る藤井アナの姿に、長年背負ってきた“キャスター”としての強さが垣間見えた。
藤井アナは「好きな男性アナウンサーランキング」(ORICON NEWS)で1位に輝くなど、『news every.』のメインを14年間務めてきた“日本テレビ史上最長の夕方の男”。3月末をもって、日本テレビを退社し、『news every.』は同月22日をもって卒業した。
涙ながらの卒業を経て『news zero』への初登板を迎えた。藤井アナがいたのはスタジオではなく、石川県だった。「こんばんは。今夜は、私も櫻井(翔)さんもスタジオではなく、発生から丸3ヶ月が経った能登半島地震の被災地から、お伝えしてまいります」と神妙な顔であいさつをすると、こう続けた。「きょうから『news zero』で、ニュースをお伝えすることになりましたが、そんな自己紹介よりも、もっと大切なニュースを、櫻井さんと一緒に、中継でお伝えしてまいります」。
エンディングでは、街頭の灯りだけが照らされた暗い画面の中、藤井アナがやさしい語り口で「新生活を始めるすべての人へ」メッセージを送った。「きょうは、こちら石川県に来る途中に、スーツに身を包んだ、たくさんの新社会人とすれ違いました。どこか不安げで、でも期待にあふれた表情でした。自然と体から生まれてくる、そのエネルギーをぜひ、自分の成長に使ってください。その成長がいつか、社会を動かし、ひいては被災地を動かすエネルギーになるかもしれません。今後、迷い、悩むことがあると思います。その時には、誰かの役に立てるのかを基準に、方向性を決めると、答えがシンプルになります。みなさんの未来の大活躍に、期待しています」。
『news every.』時代も、数々の言葉を紡いできた藤井アナだが、昨年インタビューを行った際に、次のようなエピソードを教えてくれた。「先日、中学生、高校生相手に講演を行ったのですが、私が3月11日の東日本大震災の取材に行った時のことをみんなに伝えたところ、中学生にとっては、0〜2歳くらいのことなので、まず記憶がない。高校生も、まだ小学校に入っていないぐらいだったので、もう、あの時の厳しい状況が受け継がれなくなってるなと気が付きました」。日々、さまざまなニュースが伝えられる中で、時間の経過とともにどうしても薄れていくものがあるのも事実だ。そんな中、あえて「自己紹介よりも、もっと大切なニュースを」と切り出し、関心を向けつつ、エンディングには新年度にあたっての温かくも力強いメッセージを送る藤井アナの姿に、長年背負ってきた“キャスター”としての強さが垣間見えた。
【被災地から伝える「#藤井の言葉」】
— news zero (@ntvnewszero) April 1, 2024
新年度から始まった新しい「news zero」
#能登半島地震 から3か月
石川県輪島市で #藤井貴彦 が
見て伝える被災地の“いま”
大切なのは…「#現状を知る支援」
目に見えない被害・現状を
これからも伝え続けます#newszero pic.twitter.com/99AiKm1QSo
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2024/04/02