六月歌舞伎座で、中村時蔵(なかむら・ときぞう/68)が初代中村萬壽(なかむら・まんじゅ)、時蔵の長男・中村梅枝(なかむら・ばいし/36)が六代目中村時蔵をそれぞれ襲名し、梅枝の長男・小川大晴(おがわ・ひろはる/8)が五代目中村梅枝として、中村獅童の長男・小川陽喜(6)が初代中村陽喜(なかむら・はるき)、次男・小川夏幹(3)が初代中村夏幹(なかむら・なつき)として初舞台を踏むことが決まった。萬屋一門がそろい、襲名披露するとともに、一門の未来を担う若き3人が歌舞伎俳優としての一歩を踏み出す。22日には都内で会見が行われた。 陽喜、夏幹の父である中村獅童も会見に出席。「今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします」とあいさつした。子ども2人が6月に初舞台を踏む経緯について獅童は「もともと私の思いとして、6月の萬屋興行が、祖母が亡くなってしばらくなくなってしまいました。またいつか6月の萬屋興行を復活させたいという気持ちがあった。ちょうどコロナのタイミングの2020年に時蔵のおじさんのお家にお邪魔させていただいて、いろいろなお話をする中で『6月、そろそろやりませんか?』と言わせていただいた。『いいと思う』と言っていただいた」と振り返る。その後、一昨年末に時蔵から時蔵と梅枝の襲名の話を聞き、陽喜、夏幹も「一緒に出られたら」と伝えられ、初舞台が決まったそう。 初舞台が決まった2人の反応を問われると獅童は「最近はすっかり暴れん坊になりまして(笑)。毎日、芝居ごっこから立ち回りごっこからと戦っています。その話をした時も『いぇ〜い!』と喜んでいました」と笑っていた。その後、2人も登場。元気いっぱいの2人に大人たちも頬が緩んでいた。・五代目中村時蔵改め初代中村萬壽