• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム(ORICON NEWS)
  • 芸能 TOP
  • 第170回「芥川賞・直木賞」 「芥川賞」は九段理江氏の『東京都同情塔』 吉田修一氏「「完成度が高い作品」
ORICON NEWS

第170回「芥川賞・直木賞」 「芥川賞」は九段理江氏の『東京都同情塔』 吉田修一氏「「完成度が高い作品」

 「第170回芥川龍之介賞・直木三十五賞」の選考会が17日、都内で行われ、芥川賞に九段理江氏の『東京都同情塔』(『新潮』十二月号)が選ばれた。

『第170回芥川龍之介賞』を受賞した九段理江(C))森清

『第170回芥川龍之介賞』を受賞した九段理江(C))森清

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 選考委員の吉田修一氏は「今回は粒ぞろい、完成された作品がそろったなという印象でした」と「芥川賞」候補作を総評。『東京都同情塔』については「完成度が高い作品」と評し、「いろいろなものがリアリティーを与え、うまく機能している。読者が面白がって読めるような作品になっていて、最近の芥川賞の中でも稀有な作品ではないか」と語った。

 今作は、ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもうひとつの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることから物語がスタート。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながら、パワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書となっている。

 両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象となる。贈呈式は2月22日に都内で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が贈られる。

■第170回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)※作者五十音順・敬称略
安堂ホセ『迷彩色の男』(『文藝』秋季号)
川野芽生『Blue』(『すぱる』八月号)
九段理江『東京都同情塔』(『新潮』十二月号)
小砂川チト『猿の戴冠式』(『群像』十二月号)
三木三奈『アイスネルワイゼン』(『文學界』十月号)

■第170回直木三十五賞 候補作(出版社)
加藤シゲアキ『なれのはて』(講談社)
河崎(崎=たつさき)秋子『ともぐい』(新潮社)
嶋津輝『襷がけの二人』(文藝春秋)
万城目学『八月の御所グラウンド』(文藝春秋)
宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』(朝日新聞出版)
村木嵐『まいまいつぶろ』(幻冬舎)

■選考委員
【芥川賞】
小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、平野啓一郎、堀江敏幸、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一

【直木賞】
浅田次郎、角田光代、京極夏彦、桐野夏生、高村薫(高=はしごだか)、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき
※2023年11月24日に亡くなった伊集院静さんも選考委員を務めており、今回は8人での選考となった。
※五十音順・敬称略

関連写真

  • 『第170回芥川龍之介賞』を受賞した九段理江(C))森清
  • 『第170回直木三十五賞』候補作に決定した加藤シゲアキ(C)羽田誠
  • 『第170回芥川龍之介賞』候補作に決定した安堂ホセ(C)平松市聖
  • 『第170回芥川龍之介賞』候補作に決定した小砂川チト(C)大坪尚人
  • 『第170回直木三十五賞』候補作に決定した河崎秋子(※さき=たつざき)(C)新潮社
  • 『第170回直木三十五賞』候補作に決定した嶋津輝
  • 『第170回直木三十五賞』候補作に決定した万城目学
  • 『第170回直木三十五賞』候補作に決定した宮内悠介(C)朝日新聞出版写真映像部
  • 『第170回直木三十五賞』候補作に決定した村木嵐(C)富本真之

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

>

 を検索