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『仮面ライダーBLACK SUN』白石和彌監督&高橋泉氏&白倉伸一郎氏がトークショー 西島秀俊の秘話「『変身ポーズは絶対にやらせてください』って」

 仮面ライダー生誕50周年記念プロジェクトの1つとして制作され、昨年10月からPrime Videoで世界独占配信され反響を呼んだ話題作『仮面ライダーBLACK SUN』(全10話)の一挙上映会が今月2日に行われ、白石和彌監督、脚本の高橋泉氏(※高=はしごだか)、エグゼクティブプロデューサーの白倉伸一郎氏を招いてスペシャルトークも展開された。

『仮面ライダーBLACK SUN』の(左より)脚本の高橋泉氏、白石和彌監督、白倉伸一郎プロデューサー (C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

『仮面ライダーBLACK SUN』の(左より)脚本の高橋泉氏、白石和彌監督、白倉伸一郎プロデューサー (C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

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 『仮面ライダーBLACK SUN』は、時は2022年、国が人間と怪人の共存を掲げ半世紀、人の姿で暮らす怪人たちは虐げられ、人間と怪人は争いを繰り返していた。そんな中、調和を夢見る少女は1人の男「BLACK SUN」と出会う。「悪とは何だ」「悪とは誰だ」と世にはびこる社会問題を鋭くえぐる重厚感あふれる衝撃作。1987年から放送され人気を博した『仮面ライダーBLACK』を新たに『仮面ライダーBLACK SUN』としてリブートしたのは『孤狼の血』『死刑にいたる病』でも監督を務めた白石和彌氏。脚本は『東京リベンジャーズ』『凶悪』の高橋泉。コンセプトビジュアルには『シン・ゴジラ』の樋口真嗣、特撮監督に『ウルトラマン』シリーズの田口清隆、キャラクター造型に『キングダム』『シン・仮面ライダー』の藤原カクセイ、音楽にBiSHの楽曲プロデュースを手掛ける松隈ケンタを迎えた。

 主演には人気・実力ともにトップクラスを誇る『ドライブ・マイ・カー』で世界が絶賛した西島秀俊と『ハケンアニメ!』の中村倫也。ほかにもキーマンとなる人権活動家の少女役を熱演し、白石監督に「天才俳優」と称された平澤宏々路のほか、吉田羊濱田岳三浦貴大中村梅雀中村蒼ら実力派俳優が勢ぞろい。『仮面ライダー』ではあるがレーティングはR-18+。地上波では観られない過激な描写や、すさまじい戦闘シーンも見どころの1つとなる。「仮面ライダーファン」だけでなく「映画ファン」も楽しめる新たなる仮面ライダーとなっている。

『仮面ライダーBLACK SUN』のBlu-ray (C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

『仮面ライダーBLACK SUN』のBlu-ray (C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

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――白石監督が登板された経緯は?
【白倉P】『仮面ライダーBLACK』は南光太郎と秋月信彦という二人の男の物語です。そして白石監督とは『凶悪』の時に日活のプロデューサーの紹介でお会いしたのですが、あまりの映像のすごさに東映の連中も衝撃を受けたんですよ。そこで東映でも『孤狼の血』という映画を撮っていただきましたが、これもすごい映画で、バトルを含めた人間ドラマをここまで描ける監督は他にはいないと思いました。そこで「可能であれば検討してください」とオファーしたんです。

【白石監督】『仮面ライダー』というビッグタイトルの周年企画を任せていただけてありがたかったし、うれしかったです。そこで相棒である高橋さんに「一緒に並走してほしい」という思いでお願いしました。

【高橋氏】白石さんが撮る仮面ライダーと聞いて「観たい」より「書きたい」という思いになり、他作品のスケジュールを調整して何とか参加させていただきました。

【白倉P】監督はテレビ版『BLACK』はご存じなかったのですが、この作品のために全話を見てくださったんですよ。まさかビルゲニアやクジラ怪人について熱く語ってくださるとは思いませんでした(笑)。高橋さんも『BLACK』をご覧になった上で、クジラやビルゲニアを拾ったんですか?

【高橋氏】もちろんDVDで観ました。そしてクジラとビルゲニアについては監督と何度も話し合ったんですよ。オリジナル版の設定を生かしつつ、面白いキャラクターにできたと思っています。

――二人にとって初めてのヒーロー作品となりますが、本作で意識されたことは。
【白石監督】白倉さんは「仮面ライダーであることは気にしなくていい」とおっしゃいました。でもオリジナルの『BLACK』が面白かったこともあり、僕はなるべく逸脱しないよう心掛けました。ちゃんと「変身」という言葉も使いましたからね。何人ものスタッフに「変身って言うんですか?」と驚かれましたが(笑)。

【白倉P】現場で西島(秀俊)さんが「変身ポーズはやりますか?」と聞いた時、監督が「やります!」とハッキリ答えた時は周りが驚いていましたね。僕もビックリしました(笑)。

【白石監督)むしろ西島さんから言われたんですよ。「何でもやりますけど、変身ポーズは絶対にやらせてください」って(笑)。

『仮面ライダーBLACK SUN』のBlu-ray (C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

『仮面ライダーBLACK SUN』のBlu-ray (C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

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――高橋さんが本作で意識されたことは。
【高橋氏】もとの『BLACK』でも社会問題や環境問題をテーマにしたり、人間は守るべき存在なのか?という話もあったじゃないですか。それを今の時代にどう合わせるかを考えました。そんな何かを訴えようとする精神は受け継ぐべきだと考え、ただ戦うかっこいいだけの作品にならないよう監督と話し合いました。

――『BLACK SUN』配信から1年が経過しましたが、一挙上映イベントにお客さんが集まるほどの根強い人気。これについてコメントを。
【白石監督】それは僕らがどうこうではなく、『仮面ライダー』を作り続けてきたクリエイター、作家、出演俳優、そして応援してくれたファンが積み上げてきた歴史に他なりません。つい先日も他作品の現場で『BLACK SUN』フィギュアの箱を持った人にサインを求められたんですよ。普通の作品にはない『仮面ライダー』ならではの「重さ」を感じました。この作品に関われた事には感謝しかないですし、『仮面ライダー』の歴史に自分も入れたことは誇りに思います。

【高橋氏】この作品は「中毒性」があると思うんですよ。本来なら表現を控える部分にモザイクをかけていない。普段、我々が直面している悩みや苦しみをボカさずに描いた事が、この会場に多くの方が足を運んでくださったことにつながったのだと思います。

【白倉P】この作品は冒頭に「50周年記念作品」というテロップが出るんですよ。そんな「荷物」を背負った白石監督は、スタッフに対し「これは50周年作品だ。50年後の100周年に観ても恥ずかしくない作品を作ろう」と宣言したんです。50年後のお客さんやスタッフまで考慮した発言は初めてで、「これはすごい作品ができるぞ!」と身震いしました。

――現場で印象的だったことは?
【白石監督】いろいろなことを覚えていますが、特に印象的だったのは、和泉葵という少女を通して物語が進んでいくので、その娘をどう描くかを高橋さんと何度も話し合いました。役を演じてくれた平澤宏々路さんとの出会いに感謝です。彼女がいなければこの作品は成立しなかったと思います。彼女がどうなったかが、この物語のターニングポイントになっていますからね。本当にすごい俳優だと思いました。

――最後にメッセージを。
【白倉P】『仮面ライダーBLACK』は私が東映に入る前の作品です。この作品に憧れて東映に入ったわけではありませんが、自分の入社のきっかけになったかも知れない作品です。僕にとっても偉大な作品ですし、多くの方に支持された作品ゆえ今回のようなリブート企画が立ち上がりました。しかし、人気作品のリブートは覚悟が必要で、それほどイージーな仕事ではありません。でも白石監督と高橋さんは素晴らしい作品を作ってくださいました。「大人向け仮面ライダー」という戦略やビジネス的な事とは関係なく、自分の生涯に残る作品だと思っています。

【高橋氏】純粋にエンタメとして楽しめる作品として作ったので、肩の力を抜いて観てください。

【白石監督】配信から1年経ってもお客さんが来てくれたことは僕らにとって励みになります。配信を10回以上観てくださった方もいて、本当に作って良かったと思います。僕にとってもターニングポイントとなった作品で、今後の作品作りでも一つの基準となりました。それは内容だけではありません。いろいろなスタッフと作ったことは良い経験になりました。この作品が皆様の心に長く引っかかってくれればうれしいです。

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  1. 1. 『仮面ライダーBLACK SUN』Blu-ray発売記念で一挙見イベント 白石和彌監督&高橋泉氏&白倉伸一郎氏でトークも
  2. 2. 『仮面ライダーBLACK SUN』白石和彌監督&高橋泉氏&白倉伸一郎氏がトークショー 西島秀俊の秘話「『変身ポーズは絶対にやらせてください』って」

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