「久しぶりにエアコンをつけたら嫌な臭いが出てきた!」、そんな経験がある人は多いはず。その原因はエアコン内部に発生したカビ。快適な室温、高い湿度、溜まったホコリや汚れという3つの条件が揃うエアコンは、必然的にカビが発生しやすくなってしまうのだ。近年は、各メーカーが研究開発を進め、カビが生えにくくなるよう内部クリーンや内部洗浄等の自動お掃除機能を搭載したエアコンを販売しているが、だから安心と思うなかれ。それでもカビの発生を防ぐことは不可能だという。では、一体どうしたらいいのか。
■内部で発生したカビが空気と一緒に排出…、吹き出し口に注目
ハウスクリーニング大手・おそうじ本舗を運営するHITOWAライフパートナーの尾崎真氏は、本体表面の乾拭きと、フィルターと吹き出し口部分の掃除を自分で定期的に行うことに加え、最低でも2年に1回は分解洗浄をプロに依頼することをアドバイスする。
「本体内部にカビが発生しているかどうかは、エアコンの吹き出し口の汚れで判断できます。黒い小さな点がついている場合は、内部で発生したカビが空気と一緒に排出されている可能性が高いです。とくにフィルターの奥にあるフィンや送風ファンはカビが発生しやすい場所。しかし、それらは分解しないと掃除ができません。近年、エアコンは自動お掃除など多彩な機能を搭載していることで、構造が複雑になり、分解が非常に難しくなっています。分解できたとしても組み立て直せなかったり、本体を故障させてしまう場合も。余計な出費につなげないためにも、専門的な知識を持った業者に頼むことが必要です」
カビの予防や除去のために、日頃、自分でしておきたいお手入れは以下の通り。エアコンの使用頻度にもよるが、月に1〜2回が掃除の目安だ。
【1】エアコン前面にあるカバーを開けて、フィルターに蓄積してきるホコリやゴミを掃除機で吸い取る。
【2】フィルターを外して裏側からシャワーをあて、水洗いする。
【3】水洗いで落ちない汚れは、食器用洗剤と古歯ブラシを使って優しく洗い落とす。
【4】水ですすぎ、乾いたタオルで水分をしっかりとる。
【5】エアコンのコンセントを抜き、吹き出し口をキッチンペーパーを巻き付けた割り箸で拭く。
【6】本体の表面を乾拭きする。エアコンの本体はプラスチックでできているため、劣化すると割れやすくなるので、エタノールやアルコール除菌、アルカリ性の洗浄剤は使わないこと。
最後に、吹き出し口の部分をスマホのライトで照らして見てみよう。黒っぽいポツポツが見えたら、奥にカビが発生している可能性大。プロによる分解洗浄を頼もう。プロに掃除してもらうことで、エアコンだけでない問題点が見つかることもあるそう。
「エアコンを洗って出た汚れを見ると、その家がどういう状況になっているかわかります。黒い汚れだけでなく、茶色い汚れが出る場合は、たいていキッチンの換気扇が汚れています。換気扇が汚れて吸引力が弱まってしまうと、エアコンのほうが換気扇より吸引力が強いので、キッチンに充満した油をエアコンが吸ってしまうんです。そういうときは、換気扇の状態を見て、お掃除方法をアドバイスしたり、状態によってはプロの換気扇クリーニングをおすすめすることもあります。また、フィルターを交換できるタイプのものに変えることをおすすめするなど、プロの目線からお伝えしています」
(文:河上いつ子)
■内部で発生したカビが空気と一緒に排出…、吹き出し口に注目
ハウスクリーニング大手・おそうじ本舗を運営するHITOWAライフパートナーの尾崎真氏は、本体表面の乾拭きと、フィルターと吹き出し口部分の掃除を自分で定期的に行うことに加え、最低でも2年に1回は分解洗浄をプロに依頼することをアドバイスする。
「本体内部にカビが発生しているかどうかは、エアコンの吹き出し口の汚れで判断できます。黒い小さな点がついている場合は、内部で発生したカビが空気と一緒に排出されている可能性が高いです。とくにフィルターの奥にあるフィンや送風ファンはカビが発生しやすい場所。しかし、それらは分解しないと掃除ができません。近年、エアコンは自動お掃除など多彩な機能を搭載していることで、構造が複雑になり、分解が非常に難しくなっています。分解できたとしても組み立て直せなかったり、本体を故障させてしまう場合も。余計な出費につなげないためにも、専門的な知識を持った業者に頼むことが必要です」
カビの予防や除去のために、日頃、自分でしておきたいお手入れは以下の通り。エアコンの使用頻度にもよるが、月に1〜2回が掃除の目安だ。
【1】エアコン前面にあるカバーを開けて、フィルターに蓄積してきるホコリやゴミを掃除機で吸い取る。
【2】フィルターを外して裏側からシャワーをあて、水洗いする。
【3】水洗いで落ちない汚れは、食器用洗剤と古歯ブラシを使って優しく洗い落とす。
【4】水ですすぎ、乾いたタオルで水分をしっかりとる。
【5】エアコンのコンセントを抜き、吹き出し口をキッチンペーパーを巻き付けた割り箸で拭く。
【6】本体の表面を乾拭きする。エアコンの本体はプラスチックでできているため、劣化すると割れやすくなるので、エタノールやアルコール除菌、アルカリ性の洗浄剤は使わないこと。
最後に、吹き出し口の部分をスマホのライトで照らして見てみよう。黒っぽいポツポツが見えたら、奥にカビが発生している可能性大。プロによる分解洗浄を頼もう。プロに掃除してもらうことで、エアコンだけでない問題点が見つかることもあるそう。
「エアコンを洗って出た汚れを見ると、その家がどういう状況になっているかわかります。黒い汚れだけでなく、茶色い汚れが出る場合は、たいていキッチンの換気扇が汚れています。換気扇が汚れて吸引力が弱まってしまうと、エアコンのほうが換気扇より吸引力が強いので、キッチンに充満した油をエアコンが吸ってしまうんです。そういうときは、換気扇の状態を見て、お掃除方法をアドバイスしたり、状態によってはプロの換気扇クリーニングをおすすめすることもあります。また、フィルターを交換できるタイプのものに変えることをおすすめするなど、プロの目線からお伝えしています」
(文:河上いつ子)
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2023/12/18