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「両親と兄は大反対だった…」21歳“らんちゅ”、韓国人TikTokerが日本で活動するワケ

 昨年6月から日本で活動を開始した韓国人モデル/TikToker・らん。自身で考えた振付動画が900万再生しSNSの総フォロワーは240万人。Z世代から“らんちゅ”の愛称で親しまれる人気インフルエンサーだ。配信を始めたのは3年前、高3の時。その後、わずか半年ほどで日本行きを決意し、20歳で来日した。以降、日本のテレビ番組出演や写真集の発売、今冬からは女性誌の専属モデルに決定するなど、活動の幅を広げている。韓国の芸能界を夢見ていた少女が日本で活動するワケとは。

Z世代の支持を集めるらん。今月から女性誌『JELLY』の専属モデルが決定した。(C)文友舎『JELLY2月号』より

Z世代の支持を集めるらん。今月から女性誌『JELLY』の専属モデルが決定した。(C)文友舎『JELLY2月号』より

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■日本行きを「絶対ダメ」と言った両親、今では“丸亀製麺”を楽しみに

――まずは、日本で活動することになったきっかけを教えていただけますか?

【らん】 高3でTikTokを始めてから日本の方からコメントをいただくことがすごく多くて。9割ぐらいだったかな? 大学に入った頃に、日本の事務所に声をかけていただいて、来ることを決めました。

――当時は韓国語での配信ですよね。

【らん】 そうですね。なので日本の方が見てくれたのは、不思議な気持ちもありましたが、たぶん、韓国のエンタメに興味のある子たちが見てくれたんだと思います。日本の方がたくさん見てくれているとわかって、動画やコメントで日本語を使うようになりました。

――そして、ますます日本のフォロワーが増えて…。それにしてもTikTokの配信から短期間での日本行きの決断にご家族は驚かれたことと思います。

【らん】 最初はめちゃめちゃ反対されました。まだ20歳(※日本年齢19歳)になったばっかりだったし、お兄ちゃんと年が離れていたこともあって、両親にとても愛されていたので(笑)。お兄ちゃんもすごく可愛がってくれていたから、どちらからも「日本に行くなんて絶対にダメ!」って言われました。

――どうやって説得を?

【らん】 両親は私が家族と離れて一人で生きていけるのかを不安に思っていると感じたので、安心させないといけないと思って。苦手だった部屋の掃除を頑張ったり、日本にこんなにたくさんファンの人がいてくれて、日本語もできるようになったんだよって1年かけて説得したら、納得してくれました。

――でもきっと、ご両親は寂しかったですよね。

【らん】 はい。日本に行く時は、泣いてました。でも、今でも連絡は毎日しているし、たまに帰ったり、親が来てくれたりもします。いまだに掃除は苦手なので、遊びに来る時は部屋を綺麗に片づけるようにしています。バレたら帰ってくるように言われそうなので(笑)。

――ご両親が日本にいらした時は、どんな風に過ごしていますか。

【らん】 渋谷や浅草などの観光スポットにも行ったんですけど、普通の住宅街を歩く方が楽しいって言ってました。韓国はマンションが多いので街並みも違うし、家の周りを散歩するだけでも楽しいみたいです。

――日本食も食べに行きますか?

【らん】 行きます! 両親も最初は日本食に馴染めなくてあまり積極的に食べられなかったんですけど、何回か来るうちに慣れてきて「おいしい」って(笑)。今は、日本に来ると「早く日本食を食べに行こう」って言うぐらい好きになりました。とくに丸亀製麺のうどんにめっちゃハマって、私が仕事に行っている時に、ふたりで食べに行ったりもしているみたいです。天ぷらやお寿司も大好きですね。

■褒め言葉の“可愛い”に苦しんだ過去、他人と比べないことでコンプレックスを克服

――現在は主にTikTokerとして活動されていますが、もともと芸能界や配信者への憧れはありましたか。

【らん】 ありました。5歳からキラキラした世界に憧れていて、「アイドルやりたい」って言っていましたね。何回かオーディションにチャレンジしたこともあります。当時は大きい事務所のオーディションが毎週開かれていて、何千人もの人が受けに来ていました。私も落ちましたけど、受かるのはほんの少しの人たちだけで、落ちるのが当然みたいなオーディションなので、そんなにショックは受けてなかったですね。

――コンプレックスなどにはならなかった…?

【らん】 オーディションに落ちたことは気にしていませんでしたが、「見た目」をとても気にしていました。小学生の時に、友達に「可愛いね」って言われてから自分の顔を気にするようになって。今考えると褒め言葉として言ってくれたと思うんですけど、それからは“可愛くないとダメなんだ”と思っちゃって。メイクを始めてからも、自分のコンプレックスを隠すことばかり考えていたし、自分があまり好きじゃなくて、周囲の視線ばかり気にしていました。

――周囲の視線が気になるけどTikTokで配信を?

【らん】 高校生になって、他の人と比べたら終わりがないなと思ったんです。どうせ比べるなら、過去の自分と比べようと思って。昔の自分よりマシだったらいいし、絶対に他人と比べないことを意識していたら、自分を嫌うことが減りました。それで、SNSを始めたら、ありがたいことに反響があって、日本の方からたくさんコメントが来るようになりました。

――韓国で芸能界を目指そうとは思わなかったですか?

【らん】 思ってたんですけど、もともとアニメ『NARUTO』や『君に届け』を観たのがきっかけで日本が大好きだったこともあって、行ってみたいと思うようになりました。

――そのタイミングで日本の事務所から声がかかり、今に至るんですね。日本での活動に不安などは。

【らん】 不安も心配も全くなかったです。韓国と似てるんだろうなと思っていたし、日本人はみんなやさしいって聞いていたから。もともと1人でも大丈夫なタイプなので、何も怖くなかったですね。日本に来て嬉しいことのひとつに、1人で入れる飲食店が多いことをあげるくらい1人が好きです(笑)。

■日本語はSNSのコメント欄で習得「モデルやゲーム実況にも挑戦してみたい」

――それにしても、本当に日本語がお上手です。

【らん】 ありがとうございます。日本語は勉強したと言うよりは、自然に覚えた感じかな。TikTokやインスタにコメントしてくれた日本語が読めなかったから翻訳して、自分も韓国語を日本語に翻訳してコメントに返したりしていたら、だんだん分かるようになってきました。

――独学なんですね!本当にすごいです…日常会話は問題ないと思いますが、日本にきて困ったことなどはありましたか。

【らん】 まだ漢字が読めないことです。あとは、韓国とはマナーが違うところがたくさんあるので、いろいろ勉強中です。

――例えば…

【らん】 食べ物をお箸からお箸に渡しちゃいけないとか、細かい部分での違いが結構多いです。最近は周りの友だちがやっちゃいけないことを教えてくれます。何がいけないことかがわかっていないから、周りから見たら自分の行動が迷惑かもと思うと、何かするのが怖くなるときもあるので、気を遣って言わないよりも、教えてくれた方が嬉しいですね。

――今月から女性誌『JELLY(ジェリー)』で専属モデルとしての活動が始まります。今後、その他にもやってみたいことはありますか?

【らん】 今やっているSNSもずっと続けたいですし、モデルのお仕事や、今まで趣味だったことをお仕事につなげていきたいです。歌も歌ってみたいし、ゲームが好きなのでゲーム配信も挑戦してみたい。今までやってこなかったことにも、どんどんチャレンジしていけたらと思っています。

(取材・文/辻内史佳)

関連写真

  • Z世代の支持を集めるらん。今月から女性誌『JELLY』の専属モデルが決定した。(C)文友舎『JELLY2月号』より
  • 2023年11月撮影。「透明感えぐ…」「赤い鼻もかわゆ」のコメントが続々。らんInstagram(@ran_okirenai)より
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