東京・国立映画アーカイブで開催中の『月丘夢路 井上梅次 100年祭』レセプションが30日、同所で開催され、俳優の村井國夫、村井（音無）美紀子夫妻が取材に応じた。

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　2017年に亡くなった俳優の月丘夢路さんとその夫で映画監督の井上梅次さん。今回夫妻の作品資料や映画資料の一挙公開。2人の映画人生の華麗なる軌跡を同所にてアーカイブしている（〜11月26日まで開催）。

　月丘さん、井上さん夫妻との縁を問われると、村井と音無は「結婚して最初に入った、たまたまマンションの隣が（月丘さんと井上さん宅）」と数奇な縁を明かす。その前から村井は月丘さんと共演しており、「本当にステキな方で。僕は色っぽい女には弱いから、付いていきたかった（笑）。ゴージャスという言葉が、あれほど似合う人はいない」とうなった。井上さんについては「先生はシャイな人でしたね。映画が、どうエンターテイメントであるのかがわかっていて、それはステキな作品でした。『嵐を呼ぶ男』は高校時代にワクワクして観ていた」と振り返った。

　音無は、月丘さんについて「気さくに声を掛けてくださった。新幹線で会うと『隣に座っていい？お隣同士だから一緒に座って名古屋まで行きましょう』とかありましたね。いろいろなお話をしました」と懐かしむ。井上さんと月丘さんの娘である絵美の料理教室の生徒でもあったそう。

　改めて村井は「かわいがっていただいた。いろんな思い出があります。悪さをしているころでしたけど、それも理解して『男はね』みたいな（笑）。懐の大きい女優さんでした。あの世界を生き抜いた大女優」と存在の大きさを口にすると「あんなゴージャスな女優さんは最近は少ない。こんなこと言うと怒られちゃうけど」と称えた。すると、横にいた音無が「私も女優」とちくりとして笑いを起こしていた。

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