山崎貴監督、庵野秀明監督が27日、都内で行われた第4回『「ゴジラ-1.0」公開記念 山崎貴セレクション ゴジラ上映会』で開催された『シン・ゴジラ』（2016）のモノクロ版『シン・ゴジラ：オルソ』の上映前トークショーに参加した。

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　この日はMCを庵野監督が担当。留意事項などを説明し「本日のMCを務めさせていただきます。庵野秀明です。よろしくお願いします」と自己紹介すると大きな拍手が起きていた。その後「『ゴジラ-1.0』の監督の山崎くんです。どうぞ」とラフに呼び込んで笑いを誘った。

　庵野監督は「東宝の宣伝部から、山崎くんが普段着で来るから『普段着で来てください』って言われた。スーツとかジャケットを来てくるな、と。ひどい。だまされた。全然、話が違う」とジャケット姿の山崎監督を見ながら裏話をぶっちゃけ。庵野監督は「ちゃんとスーツもあるんですよ」と弁明し、山崎監督も「あえてドレスダウンして来てるんですね」と苦笑い。また、山崎監督は「庵野さんだから、いつもよりちょこっとだけ（服装に気を使った）」とすると、庵野監督は「樋口（真嗣）の時、もうちょっとラフだった。あれぐらいだと思った。ダメだよ、人見て合わせちゃ！」と笑わせた。

　宣伝部の指示に従った庵野監督は、制作についての指示も従っているそうで「（指示を）聞いてないイメージがドキュメンタリーとかで…」とボヤき、会場は爆笑。「あれは、そういうところだけの切り取り動画なので。ほとんど聞いてますよ」と必死にアピールしていた。

　11月3日“ゴジラの日”に公開初日を迎える映画『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督が自ら厳選した「ゴジラ」過去作を上映する企画の出演を庵野監督にオファー。すると庵野監督から『シン・ゴジラ』のモノクロ版を上映する逆オファーが返ってきたという。樋口真嗣監督、尾上克郎准監督が監修を務めることで、製作が実現した。

　モノクロ版のタイトルに加えられた「オルソ」とは、モノクロフィルムの一つで、赤系統の色が感光されない特色を持つ「オルソクロマチックフィルム」のこと。略称で「オルソ」と呼ばれる。現在主に流通しているモノクロフィルム「パンクロマチックフィルム」よりもフェイストーンが重くなることが特徴で、この質感を目指し、タイトルに取り入れることになった。英題は『SHIN GODZILLA：ORTHOchromatic』となっている。

　『ゴジラ-1.0』の舞台は戦後。焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ。残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。主演は神木隆之介。ヒロインは浜辺美波。さらに、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介らが出演する。