ピン芸人・オジンオズボーン篠宮による大好きな特撮に特化したコラム『オジンオズボーン篠宮暁の特撮ヤベーイ!』。第40回は、2大ヒーローによる2本立ての映画『仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』映画『王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン』の見どころをネタバレなしで存分に語る。
一昨日の7月28日に『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』、『映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン』が公開されました。
毎年恒例夏休みの東映特撮作品のお祭りで、僕自身もう20年以上続く夏ならではのルーティンとなってるわけですが古くからの東映特撮ファンならこの時点で少し違和感を覚えたかと思います。
なんと頭に「映画」とついているのです。そりゃそうだろと思われるかもしれませんが、仮面ライダーの夏休み作品のタイトルには「劇場版」、そしてスーパー戦隊の作品のタイトルには「THE MOVIE」とつくのが定番だったのです。ところが今回両作品の頭には「映画」とついてる。
今まで当たり前だった部分だし別に変えなくても作品自体に影響するわけではないと思うんですが、そんな部分もしっかり変えてきているということは隅々までスタッフさんの熱が伝わっているということがこのタイトルから感じました。
そして実際に作品を見てみるとその熱はよりダイレクトに感じることができました。結論から言いますと今回の映画、特にキングオージャーのアドベンチャー・ヘブンに関しては個人的に戦隊夏映画のベストを更新しました。
テレビ本編でこの映画公開までの約20話をたっぷり使って戦隊としてそろうまでを、そしてギラが王様になるまでを丁寧に構築した上で描かれた今作品のストーリーの軸となる戴冠式。
死の国の先人にあいさつしに行く儀式の中で、ギラだけでなく他のメンバーの過去もしっかり深掘り。深掘りするには死の国の先人たちが圧倒的な存在感と説得力を持っていないとそもそも作品自体が破綻しかねないところを中村獅童さん、そして雛形あきこさんという豪華キャストが徹底的に締めてくれている。中村獅童さんが演じるのはギラから遡ること2000年前の初代国王。一歩間違えればコミカルにすらなりかねないところですが、スーパー戦隊はもともと歌舞伎の『白浪五人男』という演目から着想を得ているということもあって、歌舞伎俳優としても活躍される中村獅童さんと相性が合わないわけがない。
そしてこの映画のキーパーソンは中村獅童さん演じる初代国王ライニオール・ハスティーのために命を捧げようとする佐倉綾音さん演じるデボニカ。このデボニカがとにかく感情を揺さぶってきます。全編通してももちろんすごいのですが、デボニカとライニオールとギラが絡み合うシーンでの高野水登さんが書かれたせりふは、一文字たりとも無駄のないせりふで劇場で見ている最中思わず「かっけー」とつぶやいてしまうほど。
監督はキングオージャーのメイン監督の上堀内佳寿也監督。役者さんの良さ、そしてキャラクターの魅力を120%引き出すことに長けてらっしゃることはこれまでの作品を見ればわかるわけですが今回はそれに加えてとにかく映像がキレイ。
こうすればファンが喜ぶという撮り方ももちろん最高なんですが、以前お会いした時に聞かせていただのは自分が見たいものを撮るというスタイル。そんなカミホリスタイルで作り上げられた今作品ももうたまらない。死の国ハーカバーカの世界がそれはそれは美しくて、まるで旅しにきてると思うほど没入感のある映像は見ていて非常に心地よい。とても30分とは思えない情報量と内容の濃さ、ドラマの満足感と映像美により僕のベストワンとなった次第です。
テレビ本編ではどう救われるのかが全く予想つかないほどハードになっていく『ギーツ』。そんなハードさを忘れさせてくれるほどカラッと明るい内容の『4人のエースと黒狐』。タイトルの通りタイプの違う4人の英寿を簡秀吉さんが演じられるんですが、今までの完全無欠、男もうっとりする英寿ではなく、バカに思いっきり振り切ってる英寿に劇場では笑いが起こってました。この映画で驚くのは未来からきた犯罪者メラを演じたチョコレートプラネットの長田君。これまでの夏映画でも芸人さんが敵役としてゲスト出演することは多々あり、決して珍しいことではないのですが、素顔のシーンは一瞬で終わることも少なくありませんでした。
しかし今回の長田君はがっつり出演、しかも、コントで培った演技力は俳優さんに引けを取らず、黒いギーツ「Xギーツ」に変身後のアフレコもうまいし声もいい。主演である簡さんの演技力の振り幅を確認できる作品であると同時に長田君のタレント性の高さも確認することができる作品でもありました。
『ギーツ』と『キングオージャー』の「映画」は今年の猛暑よりも熱い映画になってますのでまだ未見の方は、ぜひ。
一昨日の7月28日に『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』、『映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン』が公開されました。
なんと頭に「映画」とついているのです。そりゃそうだろと思われるかもしれませんが、仮面ライダーの夏休み作品のタイトルには「劇場版」、そしてスーパー戦隊の作品のタイトルには「THE MOVIE」とつくのが定番だったのです。ところが今回両作品の頭には「映画」とついてる。
今まで当たり前だった部分だし別に変えなくても作品自体に影響するわけではないと思うんですが、そんな部分もしっかり変えてきているということは隅々までスタッフさんの熱が伝わっているということがこのタイトルから感じました。
そして実際に作品を見てみるとその熱はよりダイレクトに感じることができました。結論から言いますと今回の映画、特にキングオージャーのアドベンチャー・ヘブンに関しては個人的に戦隊夏映画のベストを更新しました。
テレビ本編でこの映画公開までの約20話をたっぷり使って戦隊としてそろうまでを、そしてギラが王様になるまでを丁寧に構築した上で描かれた今作品のストーリーの軸となる戴冠式。
死の国の先人にあいさつしに行く儀式の中で、ギラだけでなく他のメンバーの過去もしっかり深掘り。深掘りするには死の国の先人たちが圧倒的な存在感と説得力を持っていないとそもそも作品自体が破綻しかねないところを中村獅童さん、そして雛形あきこさんという豪華キャストが徹底的に締めてくれている。中村獅童さんが演じるのはギラから遡ること2000年前の初代国王。一歩間違えればコミカルにすらなりかねないところですが、スーパー戦隊はもともと歌舞伎の『白浪五人男』という演目から着想を得ているということもあって、歌舞伎俳優としても活躍される中村獅童さんと相性が合わないわけがない。
そしてこの映画のキーパーソンは中村獅童さん演じる初代国王ライニオール・ハスティーのために命を捧げようとする佐倉綾音さん演じるデボニカ。このデボニカがとにかく感情を揺さぶってきます。全編通してももちろんすごいのですが、デボニカとライニオールとギラが絡み合うシーンでの高野水登さんが書かれたせりふは、一文字たりとも無駄のないせりふで劇場で見ている最中思わず「かっけー」とつぶやいてしまうほど。
監督はキングオージャーのメイン監督の上堀内佳寿也監督。役者さんの良さ、そしてキャラクターの魅力を120%引き出すことに長けてらっしゃることはこれまでの作品を見ればわかるわけですが今回はそれに加えてとにかく映像がキレイ。
こうすればファンが喜ぶという撮り方ももちろん最高なんですが、以前お会いした時に聞かせていただのは自分が見たいものを撮るというスタイル。そんなカミホリスタイルで作り上げられた今作品ももうたまらない。死の国ハーカバーカの世界がそれはそれは美しくて、まるで旅しにきてると思うほど没入感のある映像は見ていて非常に心地よい。とても30分とは思えない情報量と内容の濃さ、ドラマの満足感と映像美により僕のベストワンとなった次第です。
テレビ本編ではどう救われるのかが全く予想つかないほどハードになっていく『ギーツ』。そんなハードさを忘れさせてくれるほどカラッと明るい内容の『4人のエースと黒狐』。タイトルの通りタイプの違う4人の英寿を簡秀吉さんが演じられるんですが、今までの完全無欠、男もうっとりする英寿ではなく、バカに思いっきり振り切ってる英寿に劇場では笑いが起こってました。この映画で驚くのは未来からきた犯罪者メラを演じたチョコレートプラネットの長田君。これまでの夏映画でも芸人さんが敵役としてゲスト出演することは多々あり、決して珍しいことではないのですが、素顔のシーンは一瞬で終わることも少なくありませんでした。
しかし今回の長田君はがっつり出演、しかも、コントで培った演技力は俳優さんに引けを取らず、黒いギーツ「Xギーツ」に変身後のアフレコもうまいし声もいい。主演である簡さんの演技力の振り幅を確認できる作品であると同時に長田君のタレント性の高さも確認することができる作品でもありました。
『ギーツ』と『キングオージャー』の「映画」は今年の猛暑よりも熱い映画になってますのでまだ未見の方は、ぜひ。
2023/07/30