格闘技『RIZIN』のCEOである榊原信行氏による、自身初の著書『負ける勇気を持って勝ちに行け!雷神の言霊』(KADOKAWA)が発売された。“格闘技に全霊を捧げる男”の闘いから紡ぎ出された魂の言葉が一冊にまとめられ、タイトルには榊原氏が試合前に選手にかける言葉が採用された。
RIZINを人気コンテンツへと成長させ、那須川天心VS武尊を実現させた昨年の『THE MATCH 2022』では会場チケット&PPV販売で50億円を超えるほどの売り上げを記録。これまでのキャリアで築き上げてきた“勝てるエンタメビジネス”の極意が込められた本書について、『超RIZIN.2』直前の多忙な合間を縫って榊原CEOがORICON NEWSのインタビューに応じた。
■「ライブの臨場感や熱気を作るのが好きな性分で、その思いがここまで続いている」
――今作が初の著書となりましたが、これまでに出版オファーも多かったのでは?
【榊原】これまでもけっこうオファーいただいて、偉そうに語れるようなことがないと思っていましたが、今年60歳を迎えますし、RIZINも2015年の立ち上げから8年も経ったことで、いま思っていることや節目で考えたり行動したことをまとめるのもいいかな、と思い切ってみました。
――出来上がった著書を読んでみた感想は?
【榊原】だいぶやり直したんだけど、まだ気になるところが多いかな(笑)。自分での評価はわからないので、読んでくれた方の感想が楽しみです。今日に至るまでの自分の考え方や行動をわかりやすくまとめたので、参考にしてくれたり、反面教師にするところがあってもいいし。スタバ3杯分の値段なので、ぜひお願いします(笑)。
――初著書の出版に合わせて、榊原さんのルーツからお伺いしたいのですが、小さい頃から格闘技やプロレスはお好きだったのでしょうか?
【榊原】小学生の時にアントニオ猪木さんが全盛期だったので、ゴールデンタイムにテレビでプロレスは見ていましたが熱狂的なファンではなくて、その後にできたUWF、UWFインターやリングスなども見ていないです。学生時代は小中高とサッカー、大学時代はウインドサーフィンやスキーなど、スポーツを見るより自分でやって楽しんできました。
――プロデューサーとしての原体験は何だったのでしょうか?
【榊原】学生時代からお祭りとか企画を立てたりするのが好きだったし、ボーイスカウトもやっていていろんな経験をしてきたので、人が一同に集まって笑顔になって楽しむイベントを作ることが好きでした。人間はやっぱり五感で感じるものが好きだと思うし、その場でしか感じられない臨場感や熱気を作るのが好きな性分で、その思いがここまで続いているのかな。
――大学卒業後には東海テレビの子会社でイベント事業を行う東海テレビ事業に入社されたのは、まさに天職ですね。
【榊原】そこで20代の時にK-1と出合い、格闘技というコンテンツに将来性を感じて、自分で格闘技イベントをプロデュースするようになり、1997年に『PRIDE』ができて、2015年に『RIZIN』を立ち上げました。見本となる先輩や師匠みたいな人もおらず、本当に試行錯誤の繰り返しでやってきて、経験則を積み重ねながら「格闘技をどうやって魅力的なものにするか」をスタッフみんなで考えて作り出しています。
――RIZINに携わりたいというスタッフの応募も増えているのでは?
【榊原】たくさん応募をいただくのですが、格闘技やRIZINがすごく好きという気持ちだけではなく、RIZINの魅力を客観的に理解して、コンテンツとしての可能性をどう営業するか、どう伸ばしていけるかを考えられるかどうか、そこを見極めるようにしています。「RIZINを間近で見たいから入社したい」という人は、たぶんお客さんとして楽しんだ方がいいなと。仕事になると純粋に楽しめないですからね。僕も生で見られない試合がいっぱいあるし、広報の人はプレスルームにずっといてライブで全く試合が見られないですが、RIZINに愛情があるから役割をまっとうしてくれています。
■「SNSの誹謗中傷を受け止めるのがプロモーターの仕事」話題のインスタは戦略的に展開
――RIZINの立ち上げから8年が経ちましたが、1番うれしかったこと、1番辛かったことは?
【榊原】多くの人に愛してもらえるコンテンツになればいいと思ってスタートしたRIZINが8年目を迎えて、『超RIZIN.2』というイベントを何万人という方々が楽しみにしてくれているコンテンツに成長させられたことが、1番の喜びです。そして、朝倉未来&海の兄弟や那須川天心、堀口恭司などRIZINという舞台に出た多くの格闘家たちが、経済的なメリットや名誉を獲得してくれたことも本当にうれしいです。辛かったのは、立ち上げ当初から試行錯誤を繰り返した黎明期かな。初期はPRIDE時代を継承したヘビー級路線だったけど、17年に堀口恭司が参戦したことで軽量級にスポットライトを当てて「この階級の世界最強を決める」という軸で、コンテンツの方向性が明確になりました。ほかにもRENAが台頭した女子格闘技や、天心のMMA挑戦など、先行投資していたものが花開いて磨かれていきました。セルフプロデュースが得意な選手が多かったし、SNSを活用して求心力を高めていく相乗効果も大きかったです。
――SNSは現代に欠かせないツールですが、誹謗中傷を含めてさまざまな声がダイレクトに届いてしまいます。榊原さんにもファンから厳しい声が寄せられることが多いのでは?
【榊原】ツイッターで誹謗中傷なども来ますが、それを受け止めるのがプロモーターの役割だと思うんです。非難される声も多いですが、僕は冷静に意見としてちゃんと見ていますよ。「アンチ巨人も巨人ファン」で、そういう反応も人気のバロメーターだし、期待があるから非難もあるので、非難されなくなったら終わりだと思っています。悪質な人も中にはいるけど、それにとらわれて萎縮したりマイナスな発想をしてもしょうがないですから。もう慣れっこなので、言いたい人はどんどん言えばいいです。
――その一方で、榊原さんのインスタは意外な一面の写真と親近感のある文章で、人気を集めています。戦略を立てて投稿しているのですか?
【榊原】バランスを見ながら世の中を捉える感性を持っているのは、女性の方が多いと思っていて、この6月からは広報の女性スタッフの意見を聞きながら投稿するようにしています。僕が発信することはオフィシャルなアナウンスになるので、立場的にSNSでも個人的な思いやプライベートなことを伝えるのは難しいと思っていました。でも、それだとフォロワーもなかなか増えないので、インスタでは“映え”を意識した写真と、グルメやファッションなどライフスタイルに関することを載せようと教えてもらって、頑張っていたら1ヶ月で1万人も増えました。広報チームの戦略が見事に当たったので、今では「もっと口を大きく開けて!」「もっと笑って!」って言われながらグルメ写真を撮ってます(笑)。
――「デラうまで」で流行語大賞を狙いますか?
【榊原】無理です(笑)。天心や(平本)蓮はマネしてくれてるけど、未来や海とかもやってくれて、他のジャンルにも広がって引っ張ってくれる人がいれば…、でも無理かな(苦笑)。ただ、これからもインスタはいろいろ頑張って、少しでも多くの人に僕を通してRIZINを知ってもらえたらと思っています。
■「RIZINの人気は今がマックスじゃない」ファンの思いに100&以上で応えていく
――目前に迫った『超RIZIN.2』ですが、4日前にAJ・マッキー選手が欠場し、代打としてRIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ選手が緊急参戦することが発表されました。その会見を通じて、まさに本書にある「“諦めが悪い”は一番の長所」「発想の転換が熱狂を生む」「“土産”は交渉の切り札」といったことを体現されていると感じました。
【榊原】僕らの仕事は、とにかく最後まで諦めちゃダメで、貪欲に行くしかない。AJの欠場も最初に聞かされて頭が真っ白になったけど、そこからが僕らプロモーターとしての頑張りどころなんです。一つなくなったら、それ以上のものになるように穴を埋めていくしかない。AJの欠場で「金返せ」っていう人もいるけど、そういう人たちに納得してもらえるようにマイナスを補うだけじゃなく、想定していないプラスのお土産が必要だと思って、諦めずに選手や関係者に思いを伝えることで、追加カードとしてパトリシオ・ピットブルvs.鈴木千裕も発表することができました。
――結果的に「RIZIN対ベラトール」の対抗戦が2つも誕生し、喜んでいるファンも多いですが、本音ではこういったことは起きないでほしいですよね?
【榊原】常にそう思っています。それにまだ試合前日の計量もありますので、特にタイトルマッチは無事に全選手にクリアしてくれたらいいと願っています。この前のクレベル(・コイケ)みたいに400グラムのオーバーでも大変なことになるので、フタを開けるまでは余談を許さないですが、何事もなく当日を迎えたいですね。でも、何が起きても動じず、起きたことから逃げずに正面から受け止めて、何をすればマイナスが埋まってプラスオンができるのか、ピンチをチャンスに変えるという意識は常に持っています。
――チャンピオンのサトシ選手の参戦で、結果的に“真夏の格闘技の祭典”にふさわしい大会となりました。さらに、今大会に出場していない魅力的な選手もたくさんいるので、彼らが9月と10月の2大会を盛り上げてくれると思います。最後の質問として、榊原さんはこのRIZINという舞台が、もっともっと成長していくと考えていますでしょうか?
【榊原】成長するでしょうね。一足飛びに海外で人気になるというのは簡単じゃないですけど、日本における熱や求心力、さらに売り上げなどの数字についても今がマックスではないと思います。もっと広く多くの人たちから支持を得られる可能性はありますが、そのためには僕がいくら旗を振ってもダメで、選手との二人三脚が欠かせません。そして一つ一つの大会で、ファンの皆さんが求めた熱や思いに100%以上で答えていく。今回の『超RIZIN.2』も、会場に来てくださる2万5000人の方々とPPVを見てくださる方々に満足してもらえるかどうか、1回1回が勝負です。
◆『のむシリカ presents 超RIZIN.2 powerd by U-NEXT』対戦カード
●RIZINパート
【第8試合】
・フェザー級タイトルマッチ 5分3R
朝倉未来 vs. ヴガール・ケラモフ
【第7試合】
・バンタム級タイトルマッチ 5分3R
フアン・アーチュレッタ vs. 扇久保博正
【第6試合】
・女子スーパーアトム級タイトルマッチ 5分3R
伊沢星花 vs. クレア・ロペス
【第5試合】
・70キロ契約5分3R
パトリシオ・ピットブル vs. 鈴木千裕
【第4試合】
・ライト級5分3R
トフィック・ムサエフ vs. アキラ
【第3試合】
・バンタム級5分3R
瀧澤謙太 vs. 太田忍
【第2試合】
・ミドル級5分3R
阿部大治 vs. イゴール・タナベ
【第1試合】
・58キロ契約5分3R
伊藤裕樹 vs. ヒロヤ
●Bellatorパート
【第5試合】
・BELLATORライト級グランプリ1回戦 5分5R
パトリッキー・ピットブル vs. ホベルト・サトシ・ソウザ
【第4試合】
・BELLATORフライ級タイトルマッチ 5分5R
堀口恭司 vs. 神龍誠
【第3試合】
・女子フライ級5分3R
渡辺華奈 vs. ヴィタ・アルテイガ
【第2試合】
・バンタム級5分3R
マゴメド・マゴメドフ vs. ダニー・サバテロ
【第1試合】
・ウェルター級5分3R
アンドレイ・コレシュフ vs. ロレンツ・ラーキン
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
RIZINを人気コンテンツへと成長させ、那須川天心VS武尊を実現させた昨年の『THE MATCH 2022』では会場チケット&PPV販売で50億円を超えるほどの売り上げを記録。これまでのキャリアで築き上げてきた“勝てるエンタメビジネス”の極意が込められた本書について、『超RIZIN.2』直前の多忙な合間を縫って榊原CEOがORICON NEWSのインタビューに応じた。
■「ライブの臨場感や熱気を作るのが好きな性分で、その思いがここまで続いている」
――今作が初の著書となりましたが、これまでに出版オファーも多かったのでは?
【榊原】これまでもけっこうオファーいただいて、偉そうに語れるようなことがないと思っていましたが、今年60歳を迎えますし、RIZINも2015年の立ち上げから8年も経ったことで、いま思っていることや節目で考えたり行動したことをまとめるのもいいかな、と思い切ってみました。
――出来上がった著書を読んでみた感想は?
【榊原】だいぶやり直したんだけど、まだ気になるところが多いかな(笑)。自分での評価はわからないので、読んでくれた方の感想が楽しみです。今日に至るまでの自分の考え方や行動をわかりやすくまとめたので、参考にしてくれたり、反面教師にするところがあってもいいし。スタバ3杯分の値段なので、ぜひお願いします(笑)。
――初著書の出版に合わせて、榊原さんのルーツからお伺いしたいのですが、小さい頃から格闘技やプロレスはお好きだったのでしょうか?
【榊原】小学生の時にアントニオ猪木さんが全盛期だったので、ゴールデンタイムにテレビでプロレスは見ていましたが熱狂的なファンではなくて、その後にできたUWF、UWFインターやリングスなども見ていないです。学生時代は小中高とサッカー、大学時代はウインドサーフィンやスキーなど、スポーツを見るより自分でやって楽しんできました。
【榊原】学生時代からお祭りとか企画を立てたりするのが好きだったし、ボーイスカウトもやっていていろんな経験をしてきたので、人が一同に集まって笑顔になって楽しむイベントを作ることが好きでした。人間はやっぱり五感で感じるものが好きだと思うし、その場でしか感じられない臨場感や熱気を作るのが好きな性分で、その思いがここまで続いているのかな。
――大学卒業後には東海テレビの子会社でイベント事業を行う東海テレビ事業に入社されたのは、まさに天職ですね。
【榊原】そこで20代の時にK-1と出合い、格闘技というコンテンツに将来性を感じて、自分で格闘技イベントをプロデュースするようになり、1997年に『PRIDE』ができて、2015年に『RIZIN』を立ち上げました。見本となる先輩や師匠みたいな人もおらず、本当に試行錯誤の繰り返しでやってきて、経験則を積み重ねながら「格闘技をどうやって魅力的なものにするか」をスタッフみんなで考えて作り出しています。
――RIZINに携わりたいというスタッフの応募も増えているのでは?
【榊原】たくさん応募をいただくのですが、格闘技やRIZINがすごく好きという気持ちだけではなく、RIZINの魅力を客観的に理解して、コンテンツとしての可能性をどう営業するか、どう伸ばしていけるかを考えられるかどうか、そこを見極めるようにしています。「RIZINを間近で見たいから入社したい」という人は、たぶんお客さんとして楽しんだ方がいいなと。仕事になると純粋に楽しめないですからね。僕も生で見られない試合がいっぱいあるし、広報の人はプレスルームにずっといてライブで全く試合が見られないですが、RIZINに愛情があるから役割をまっとうしてくれています。
■「SNSの誹謗中傷を受け止めるのがプロモーターの仕事」話題のインスタは戦略的に展開
――RIZINの立ち上げから8年が経ちましたが、1番うれしかったこと、1番辛かったことは?
【榊原】多くの人に愛してもらえるコンテンツになればいいと思ってスタートしたRIZINが8年目を迎えて、『超RIZIN.2』というイベントを何万人という方々が楽しみにしてくれているコンテンツに成長させられたことが、1番の喜びです。そして、朝倉未来&海の兄弟や那須川天心、堀口恭司などRIZINという舞台に出た多くの格闘家たちが、経済的なメリットや名誉を獲得してくれたことも本当にうれしいです。辛かったのは、立ち上げ当初から試行錯誤を繰り返した黎明期かな。初期はPRIDE時代を継承したヘビー級路線だったけど、17年に堀口恭司が参戦したことで軽量級にスポットライトを当てて「この階級の世界最強を決める」という軸で、コンテンツの方向性が明確になりました。ほかにもRENAが台頭した女子格闘技や、天心のMMA挑戦など、先行投資していたものが花開いて磨かれていきました。セルフプロデュースが得意な選手が多かったし、SNSを活用して求心力を高めていく相乗効果も大きかったです。
――SNSは現代に欠かせないツールですが、誹謗中傷を含めてさまざまな声がダイレクトに届いてしまいます。榊原さんにもファンから厳しい声が寄せられることが多いのでは?
【榊原】ツイッターで誹謗中傷なども来ますが、それを受け止めるのがプロモーターの役割だと思うんです。非難される声も多いですが、僕は冷静に意見としてちゃんと見ていますよ。「アンチ巨人も巨人ファン」で、そういう反応も人気のバロメーターだし、期待があるから非難もあるので、非難されなくなったら終わりだと思っています。悪質な人も中にはいるけど、それにとらわれて萎縮したりマイナスな発想をしてもしょうがないですから。もう慣れっこなので、言いたい人はどんどん言えばいいです。
――その一方で、榊原さんのインスタは意外な一面の写真と親近感のある文章で、人気を集めています。戦略を立てて投稿しているのですか?
【榊原】バランスを見ながら世の中を捉える感性を持っているのは、女性の方が多いと思っていて、この6月からは広報の女性スタッフの意見を聞きながら投稿するようにしています。僕が発信することはオフィシャルなアナウンスになるので、立場的にSNSでも個人的な思いやプライベートなことを伝えるのは難しいと思っていました。でも、それだとフォロワーもなかなか増えないので、インスタでは“映え”を意識した写真と、グルメやファッションなどライフスタイルに関することを載せようと教えてもらって、頑張っていたら1ヶ月で1万人も増えました。広報チームの戦略が見事に当たったので、今では「もっと口を大きく開けて!」「もっと笑って!」って言われながらグルメ写真を撮ってます(笑)。
――「デラうまで」で流行語大賞を狙いますか?
【榊原】無理です(笑)。天心や(平本)蓮はマネしてくれてるけど、未来や海とかもやってくれて、他のジャンルにも広がって引っ張ってくれる人がいれば…、でも無理かな(苦笑)。ただ、これからもインスタはいろいろ頑張って、少しでも多くの人に僕を通してRIZINを知ってもらえたらと思っています。
■「RIZINの人気は今がマックスじゃない」ファンの思いに100&以上で応えていく
――目前に迫った『超RIZIN.2』ですが、4日前にAJ・マッキー選手が欠場し、代打としてRIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ選手が緊急参戦することが発表されました。その会見を通じて、まさに本書にある「“諦めが悪い”は一番の長所」「発想の転換が熱狂を生む」「“土産”は交渉の切り札」といったことを体現されていると感じました。
【榊原】僕らの仕事は、とにかく最後まで諦めちゃダメで、貪欲に行くしかない。AJの欠場も最初に聞かされて頭が真っ白になったけど、そこからが僕らプロモーターとしての頑張りどころなんです。一つなくなったら、それ以上のものになるように穴を埋めていくしかない。AJの欠場で「金返せ」っていう人もいるけど、そういう人たちに納得してもらえるようにマイナスを補うだけじゃなく、想定していないプラスのお土産が必要だと思って、諦めずに選手や関係者に思いを伝えることで、追加カードとしてパトリシオ・ピットブルvs.鈴木千裕も発表することができました。
――結果的に「RIZIN対ベラトール」の対抗戦が2つも誕生し、喜んでいるファンも多いですが、本音ではこういったことは起きないでほしいですよね?
【榊原】常にそう思っています。それにまだ試合前日の計量もありますので、特にタイトルマッチは無事に全選手にクリアしてくれたらいいと願っています。この前のクレベル(・コイケ)みたいに400グラムのオーバーでも大変なことになるので、フタを開けるまでは余談を許さないですが、何事もなく当日を迎えたいですね。でも、何が起きても動じず、起きたことから逃げずに正面から受け止めて、何をすればマイナスが埋まってプラスオンができるのか、ピンチをチャンスに変えるという意識は常に持っています。
――チャンピオンのサトシ選手の参戦で、結果的に“真夏の格闘技の祭典”にふさわしい大会となりました。さらに、今大会に出場していない魅力的な選手もたくさんいるので、彼らが9月と10月の2大会を盛り上げてくれると思います。最後の質問として、榊原さんはこのRIZINという舞台が、もっともっと成長していくと考えていますでしょうか?
【榊原】成長するでしょうね。一足飛びに海外で人気になるというのは簡単じゃないですけど、日本における熱や求心力、さらに売り上げなどの数字についても今がマックスではないと思います。もっと広く多くの人たちから支持を得られる可能性はありますが、そのためには僕がいくら旗を振ってもダメで、選手との二人三脚が欠かせません。そして一つ一つの大会で、ファンの皆さんが求めた熱や思いに100%以上で答えていく。今回の『超RIZIN.2』も、会場に来てくださる2万5000人の方々とPPVを見てくださる方々に満足してもらえるかどうか、1回1回が勝負です。
◆『のむシリカ presents 超RIZIN.2 powerd by U-NEXT』対戦カード
●RIZINパート
【第8試合】
・フェザー級タイトルマッチ 5分3R
朝倉未来 vs. ヴガール・ケラモフ
【第7試合】
・バンタム級タイトルマッチ 5分3R
フアン・アーチュレッタ vs. 扇久保博正
【第6試合】
・女子スーパーアトム級タイトルマッチ 5分3R
伊沢星花 vs. クレア・ロペス
【第5試合】
・70キロ契約5分3R
パトリシオ・ピットブル vs. 鈴木千裕
【第4試合】
・ライト級5分3R
トフィック・ムサエフ vs. アキラ
【第3試合】
・バンタム級5分3R
瀧澤謙太 vs. 太田忍
【第2試合】
・ミドル級5分3R
阿部大治 vs. イゴール・タナベ
【第1試合】
・58キロ契約5分3R
伊藤裕樹 vs. ヒロヤ
●Bellatorパート
【第5試合】
・BELLATORライト級グランプリ1回戦 5分5R
パトリッキー・ピットブル vs. ホベルト・サトシ・ソウザ
【第4試合】
・BELLATORフライ級タイトルマッチ 5分5R
堀口恭司 vs. 神龍誠
【第3試合】
・女子フライ級5分3R
渡辺華奈 vs. ヴィタ・アルテイガ
【第2試合】
・バンタム級5分3R
マゴメド・マゴメドフ vs. ダニー・サバテロ
【第1試合】
・ウェルター級5分3R
アンドレイ・コレシュフ vs. ロレンツ・ラーキン
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
2023/07/29