フランス現地時間11日に開幕した「アヌシー国際アニメーション映画祭」(17日まで)。コンペティション部門に出品されている原恵一監督の長編アニメーション映画『かがみの孤城』の公式上映が、現地時間12日に行われ、上映前に原監督は現代の日本の子どもたちの実情に触れながら観客に向けてスピーチした。
同映画祭には常連の原監督。今回、上映が行われたのは、同映画祭最大のホール「grande salle」で、収容人数900人の会場が満席となる盛況ぶりだった。原監督は「またここに戻ってこれてうれしいです」と、あいさつした後、「昨年、日本では514人の子どもたちが自ら命を絶ちました」と、切り出した。
「小学生や中学生、高校生の子どもたちです。1980年に統計を開始してから、過去最多の数字となりました。なぜ彼らはそんな結末を選んでしまったのでしょうか? 学校や日本社会に、絶望したに違いありません。彼らは途方もない痛みの中、一人きりで逝ってしまったのです。私たちは、514の未来を失いました。私たち日本人全員が、その責任を負っています。もちろん、私もです。私には彼らを止める術が分かりません」と、自戒の念を込めて現実をつきつけた。
続けて、「私はメンターではなく、ただの映画監督です。でも、私は映画の力を信じています。映画には人の人生を変える力があります。この映画はフィクションで、ファンタジーですが、多くの事実も含まれています。もちろん、人生は甘いものではなく、公平ではありません。しかし、人生は時に美しく、時に素晴らしいものです。そして時に人生は、私たちに最高の瞬間を与えてくれます」と、学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた中学生が主人公の『かがみの孤城』に触れ、子どもたちへのメッセージで締めくくった。
同映画は、2018年本屋大賞を史上最多得票数で受賞した辻村深月の小説が原作。主人公の中学生・こころは、ある日、突然光り出した部屋の鏡に吸い込まれるように中に入り、見ず知らずの中学生6人と出会う。さらに、「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。
期限は約1年間。鍵を探しながら共に過ごすことになった7人には、一つの共通点があることがわかってくる。互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う。果たして鍵は見つかるのか? なぜこの7人が集めれたのか? それぞれ胸に秘めた、人に言えない願いとは? すべての謎が明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける──。
昨年12月23日の公開初日からの半年が経つが、原監督による完全オリジナルで新たに製作したスペシャル映像「かがみの孤城の前と後」を本編に加えた特別上映が続いており、興行収入は10億円を突破。今月28日からはBlu-ray・DVDも発売開始となる。
同映画祭は、1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門が独立して設立された世界最古かつ最大規模のアニメ映画祭。原監督の作品は、2011年『カラフル』で長編部門特別賞&観客賞、15年『百日紅〜 Miss HOKUSAI〜』で審査員特別賞を受賞。
最高賞となる長編部門クリスタル賞(グランプリ)には、1993年『紅の豚』(宮崎駿監督)、95年『平成狸合戦ぽんぽこ』(高畑勲監督)、17年『夜明け告げるルーのうた』(湯浅政明監督)が輝いている。コンペティション部門の結果は現地時間17日に発表される。
同映画祭には常連の原監督。今回、上映が行われたのは、同映画祭最大のホール「grande salle」で、収容人数900人の会場が満席となる盛況ぶりだった。原監督は「またここに戻ってこれてうれしいです」と、あいさつした後、「昨年、日本では514人の子どもたちが自ら命を絶ちました」と、切り出した。
「小学生や中学生、高校生の子どもたちです。1980年に統計を開始してから、過去最多の数字となりました。なぜ彼らはそんな結末を選んでしまったのでしょうか? 学校や日本社会に、絶望したに違いありません。彼らは途方もない痛みの中、一人きりで逝ってしまったのです。私たちは、514の未来を失いました。私たち日本人全員が、その責任を負っています。もちろん、私もです。私には彼らを止める術が分かりません」と、自戒の念を込めて現実をつきつけた。
続けて、「私はメンターではなく、ただの映画監督です。でも、私は映画の力を信じています。映画には人の人生を変える力があります。この映画はフィクションで、ファンタジーですが、多くの事実も含まれています。もちろん、人生は甘いものではなく、公平ではありません。しかし、人生は時に美しく、時に素晴らしいものです。そして時に人生は、私たちに最高の瞬間を与えてくれます」と、学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた中学生が主人公の『かがみの孤城』に触れ、子どもたちへのメッセージで締めくくった。
期限は約1年間。鍵を探しながら共に過ごすことになった7人には、一つの共通点があることがわかってくる。互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う。果たして鍵は見つかるのか? なぜこの7人が集めれたのか? それぞれ胸に秘めた、人に言えない願いとは? すべての謎が明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける──。
昨年12月23日の公開初日からの半年が経つが、原監督による完全オリジナルで新たに製作したスペシャル映像「かがみの孤城の前と後」を本編に加えた特別上映が続いており、興行収入は10億円を突破。今月28日からはBlu-ray・DVDも発売開始となる。
同映画祭は、1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門が独立して設立された世界最古かつ最大規模のアニメ映画祭。原監督の作品は、2011年『カラフル』で長編部門特別賞&観客賞、15年『百日紅〜 Miss HOKUSAI〜』で審査員特別賞を受賞。
最高賞となる長編部門クリスタル賞(グランプリ)には、1993年『紅の豚』(宮崎駿監督)、95年『平成狸合戦ぽんぽこ』(高畑勲監督)、17年『夜明け告げるルーのうた』(湯浅政明監督)が輝いている。コンペティション部門の結果は現地時間17日に発表される。
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2023/06/13