テレビ東京のドラマ『私と夫と夫の彼氏』で主演を務める俳優の堀田茜（30）がORICON NEWSの取材に応じ、作品や俳優業への思いについて語った。

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　原作は、綾野綾乃氏による同名コミック。夫婦間の現状をテーマにセックスレス×不倫×BL要素を融合した今作は、既存の概念にとらわれない夫婦のかたちや、人を愛することについて掘り下げる、妻×夫×夫の彼氏の三角関係が織りなすヒューマンラブストーリー。主人公・仲道美咲（堀田）の夫・悠生を古川雄輝、悠生を愛しながら高校のときに担任だった美咲にも思いを寄せる伊奈周平を本田響矢が演じる。

■地上波連続ドラマ初主演に「プレッシャーと不安」　古川雄輝＆本田響矢に感謝「助けられました」

　今作は、堀田にとって地上波連続ドラマ初単独主演作品となる。「うれしくて頑張らなきゃというプレッシャーと、ストーリーが繊細で難しいものだったので、どういう風に感情を表現しようかなとか、自分の今のふり幅でできるのかという不安もありました。台本を拝見し、とても好きなお話だったので、この作品と共に成長できるならこんなにうれしいことはない」と喜びと不安を抱えて撮影に臨んだ。

　「3人のコミュニケーションを大切にして作っていきたいよね」という監督の言葉が堀田の緊張をほぐしたそう。「初単独主演というものを意識してしまうと、現場でどういう風に立ち振る舞えば良いのかわからくなってしまうので、あまり意識せずに。おふたりのおかげでいい雰囲気で撮影させていただいたのでありがたかったです。助けられました」と感謝を伝えた。

　2人の印象について問われると、撮影の日々を思い出したのか柔らかい笑顔に。「古川さんは、すごくクールで寡黙なイメージを持っていたんですけど、ギャップがありました」と告白。「すごく面白くていろいろなことを知っているし、ちょっと抜けている部分があったりとか。先輩ですが、すごく愛らしいなと思いました」と明かした。

　続けて「本田くんは本当に周平のキャラクターそのまま。天真爛漫でムードメーカーであり、すごくフレッシュな愛されキャラ」と目を細め、「気づいたら周りに人が集まっている」と和やかな雰囲気の撮影を振り返った。

■“セックスレス×不倫×BL”が問い直す価値観や常識「この時代だからこそたくさんの方に」

　美咲は、自分の夫が同性愛者でその不倫相手が元教え子とわかりながらも、3人の関係の在り方を探る。堀田が「見る人が違和感を感じないように、説得力を持たせるのが難しかった」と語るように繊細な役どころだ。

　多様性の時代にあって価値観や常識を問い直す壮大なテーマをもった今作について堀田は「好きってなんだろうとか、夫婦ってなんだろうって考えさせられたお話」と説明。美咲を通して「壁にぶち当たったときに大事なのはその人の人間力。相手を想う気持ちの強さや相手を想ったときに揺るがない自分がいることは難しいことですが、そこに人の本質が現れるなと思って」と新たな気づきを得たといい、「自分もそういう人間関係を作っていきたいですし、相手に対して深く考えられる人になりたいなと思います」と力を込めた。

　そして「この時代だからこそたくさんの方に受け入れてもらえる作品だと思いますし、登場人物がみんな不器用ですがまっすぐで、相手のことを思いやっていて。演じながら『みんなきれいな心を持っているな』と浄化された感覚がありました。すてきなセリフもあります。たくさん見どころがある作品なので、見逃さないように最後まで見ていただけたら」と願いを込めた。

■30代を迎えて芝居が「楽しくなってきて」　モデル＆バラエティーの経験盾に「縛られずに」

　モデルや『世界の果てまでイッテQ』（日本テレビ系）をはじめとするバラエティー番組など多方面で活躍するほか、ドラマ『アバランチ』（カンテレ・フジテレビ系）、『インビジブル』（TBS系）といった話題作に出演する堀田は「20代のときより格段にお芝居するのが、難しさを感じながらも楽しくなってきていて」と声を弾ませる。

　「バラエティーやモデルの経験があるからこそできる、自分にしかできない役がきっとあると信じて、挑戦していきたい」と俳優業にも邁進中。「縛られずに、バラエティーで培った度胸を活かせるように」と力を込めた。

　今作は、2023年5月31日から同局で放送予定。動画配信サービス・Paraviでは全話配信中。