「切羽詰まっているのにのびのびやっている芸人を見られるのは、この番組だけなんじゃないかな。そして、みんないい顔をしています」。充実感あふれる表情を浮かべて語るのは『M-1』王者の錦鯉だ。動画配信サービス「Netflix」と、『有吉の壁』『有吉ゼミ』などを手がけるクリエイター・橋本和明氏がタッグを組んだNetflix発の一大お笑いプロジェクト『名アシスト有吉』で、芸人たちがあっと声を上げるほどの活躍を見せた2人だが、テレビに露出を始めたタイミングとコロナ禍が重なっていたこともあり、今回のように“純度の高いバラエティー”への参加は念願がかなった形となった。

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■長谷川「現場で心から笑っていました」　渡辺は“狂気のろうそく食い”「体が動くままに食べた」

　数々の番組でMCを務めてきた有吉弘行が、アーティストやスポーツ選手など10組の個性豊かなゲストがMCを務める10本のバラエティー番組にアシスタントとして参加。ベテランから若手まで百戦錬磨の芸人が参戦し、十人十色のMC企画にチャレンジしながら、突如降りかかる有吉の狂気のアシストを全身全霊で打ち返す、予測不可能で熱量MAXの新たな笑いを生み出す“最狂バラエティー”となっているが、2人としても喜びがあったという。

長谷川雅紀
全体通してなんですけど、昨今コンプライアンスとか言われている中で、僕らが小学校の時に見ていたバラエティーをやっている感覚があって。ちょっと過激っていうか、そういうのを体験できて、うれしかったし、刺激的でした。体を張ったことを体験でき、目の前でも見られ、心底面白くて、本当に現場で心から笑っていました。

渡辺隆
血のり初めて見たもんね？本当にみんないい顔していました。「これがやりたかった」っていう顔をしていました。これに憧れていたっていうことができた感じがありました。

　それぞれ、印象に残っている場面について聞いてみると、渡辺が「有吉さんがやめてくれないというか（笑）。質問攻めとか…たぶん、有吉さんが刑事になってあれをやっていたら、だいたいの犯人は自供しちゃうんじゃないかなというくらい、詰め方がすごくて、たぶん感情が欠落しているんだろうな」。

長谷川
それで言うと、僕も『2代目GENERATIONSオーディション』の最後のくだりで、何度も繰り返しアクションを交えた芝居をするシーンがあって。もう何回もやって、僕も覚えていないくらいヘロヘロで。もう終わっていいのかなと思いきや、有吉さんが「まだだぞ」っていう目をするんですよね（笑）。それで、僕が「かかってこい！」って言って、またアクションが始まって…。あれも初体験でしたけど、ヘロヘロでした（笑）。ハッハッハ（笑）。

渡辺
人の心を折りにいく感じですよね（笑）。

　とりわけ衝撃的だったのは、『天心一武道会』で“ドMキャラ”として、女王様を伴って登場した渡辺が披露した特技「火のついたろうそく食べ」。芸人たちが体を張った芸を披露していたが、渡辺は「その上はなんだろうと考えていたら、自然と体が動いていたという感じでした」と振り返る。


渡辺
その時は体が動くままに食べたのですが「まだ、この後振られるんだ」と考えたら、ちょっとここまでやるのは早かったなとも思いました（笑）。でも、ろうそく食べた時に女王様をチラッと見たら「当たり前だろ」という顔をしていましたね。

長谷川
あれは僕も衝撃的でした。初めて見ました、人がろうそく食べるところ。ましてや、近い人間があんなことをしていて、本当に大丈夫かなと思いましたね。別に鍛えているわけじゃないし、普段からろうそく食べているわけじゃないから、びっくりしました。

■渡辺「みんな、やさしかったし、やさしくなれた」　有吉が唯一の“ボケ”だった

　芸人が集い、笑いに向かっていく様子は錦鯉の2人にとっても、貴重だったようで、長谷川が「みんなで集まってこれから、どうやって面白くしていくかっていうのを探りながらもやっていく。終わった後に『あそこ面白かったね』みたいな話もすごくよかったですね。僕らは、コロナ禍でテレビに出てきて、ああいう経験ができてなかったので、楽しかったです」とかみしめると、渡辺も「〇〇バラエティーじゃない、バラエティーをやった感じがしました」と手応えをにじませた。

　愛にあふれた現場だったようで、長谷川が「ロッチの中岡創一さんが、収録してからだいぶ経った時でも、ほかの現場で話をしている時にGENERATIONSさんの番組での僕のことを話をしてくれるので、それは本当にうれしかったです」とにっこり。渡辺も「ウケようがスベろうが、とにかくみんなのところに帰ってきたら『よくやった』みたいな感じの雰囲気で、とにかく抱きしめたいっていう。みんながみんな、やさしかったし、やさしくなれた、そしてみんな面白かった」と言葉を紡いでいった。

　2人が冠番組を担当して、そこに有吉さんがアシストで入るとしたら、どういった番組をやりたいのか聞いてみた。

長谷川
僕は、自分より年上、先輩の人ばっかりをひな壇に並べて、ローション相撲とかするっていうのがいいですね。

渡辺
ローションはあなたがギリなんだから、危ないよ（笑）。

長谷川
僕だけだったらだめですけど、有吉さんが横にいてくださったら大丈夫かなと。

渡辺
僕は、いろんな芸人さんに、まさのりさんの可能性をプロデュースしてもらうのがいいですかね。そのアシストを有吉さんにやっていただきたいですね。今より面白くなるのかっていう。僕も、まだまさのりさんの使い方をわかっていないので、教えていただきたいです。

　芸人たちのさまざまな顔が垣間見れる番組について、渡辺が言い得て妙の表現でアピールした。「（アルコ＆ピースの）平子もスベるとくやしがるんだっていうのは、発見でした（笑）。なんか、表に出すくやしさじゃなく、本当にくやしそうな感じを出していたんですよね。普段は、そういう感じじゃなさそうなんだけど、アイツもやっぱりそうなんだなって。すごくいいもんを見れたなというのと、オレもこうじゃなきゃいけないなというのがありました。改めて全体を通してみると、あの中でボケって有吉さんだけだったかもしれないですね。ほかにいろいろやっていても、結局、有吉さんをツッコむためにやっていると。ボケが有吉さんだけの番組だったと考えると、相当大変だっただろうなと感じます」。

■『名アシスト有吉』ラインナップ
『2代目GENERATIONSオーディション』
『IKKOのDOKIDOKIクッキング』
『東京さまぁ〜ずゲーム』
『天心一武道会』
『東京アフレコ映画祭』
『アンミカって200色あんねん』
『脳汁ジュンジュワ〜』
『スターYouTuber発掘！フワフワ生配信』
『ラップバトル韻TOKYO』
『指原のかわいい祭り』