『世界フィギュアスケート国別対抗戦2023』がきょう12日に開幕し、テレビ朝日で4夜連続で放送される。

　同大会は、国際スケート連盟（ISU）が主催する唯一のフィギュアスケート団体戦。世界上位6ヶ国が出場し、「男子シングル」「女子シングル」「ペア」「アイスダンス」の4種目総合成績で世界一の称号を競う。日本、アメリカ、カナダ、韓国、イタリア、フランスが出演し、日本代表チームは3大会ぶりの世界一奪還を目指す。

　「女子シングル」には『世界フィギュアスケート選手権2023』で日本女子初の連覇を成し遂げた坂本花織が登場する。日本のエースとして期待される一方、今回はチームのキャプテンも任されている。持ち前の明るさを生かし、応援席でも活躍が期待される。また、坂本と同じリンクで練習し、公私ともに親しい三原舞依も出場する。体調不良により長期間の欠場を経験したが、昨年末の『グランプリファイナル2022』では、初出場で初優勝を果たし、“くじけないシンデレラ”として喝采を浴びた。更なる高みを目指す三原が、坂本と共に日本を引っ張る。

　「男子シングル」には、最も注目を集めるアメリカ代表の18歳・イリア・マリニン選手が登場する。世界選手権で4回転アクセルを成功させ“4回転の神”と呼ばれるほどの大注目選手。そんなマリニンに対し、日の丸を背負う重責を担うのが友野一希と佐藤駿。友野は、『世界選手権』で自己ベストを記録するなど現在上り調子で、「限界突破」を目標に掲げて「チームが勢いづくような演技ができれば」と意気込む。“浪速のエンターテイナー”友野の持ち味である躍動感あふれる演技も見どころとなる。さらに、宇野昌磨の欠場に伴い出場が決まった佐藤は、難度の高い4回転ジャンプを正確に跳ぶ19歳。これまでも多くの大会で対峙してきたマリニンにも負けない演技に期待が寄せられている。

　「アイスダンス」には『世界選手権』で自己ベストを記録し、日本勢過去最高に並ぶ順位を獲得した村元哉中・高橋大輔組が出場する。高橋は「アメリカ勢のチカラはやっぱり『トータル』ですよね。全カテゴリに強いのが1番の力かなと思います」と警戒しつつも「もちろん僕もアイスダンスを全力で頑張りますが、チームニッポンもチャンピオンがそろっているメンバーなので、普通にいけば完全に勝てると思っています」と自信をのぞかせた。

　「ペア」には、日本勢初となる快挙「シーズングランドスラム」を達成した三浦璃来・木原龍一ペアが出場する。今大会では「ショートで80点超え、フリーで145点」という高い目標を設定している2人がシーズンを締めくくる最後のタイトル獲得を目指す。

　また、イタリア代表の登録メンバーには安藤美姫の名前が記載されている。国別対抗戦にも出場したことがある安藤は、かつて師事していたイタリアのコーチが急きょ来日できなくなり代役を要請され、加わっている。

　さらに、初日の会場には新木曜ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』（後9：00〜9：54）で主演の桐谷健太、吉瀬美智子がゲスト出演する。ドラマでは、情熱あふれる刑事を演じる桐谷が、役柄同様の情熱でチームニッポンを応援する。

【放送スケジュール】
13日午後6時30分〜　男子ショート・アイスダンスリズム
14日午後8時〜　女子フリー・アイスダンスフリー・ペアショート
15日午後6時30分〜　男女フリー・ペアフリー
16日午後10時〜　エキシビション