ピン芸人・オジンオズボーン篠宮による大好きな特撮に特化したコラム『オジンオズボーン篠宮暁の特撮ヤベーイ!』。第23回は、最後の祭りが終わった『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』について語る。
ドンブラザーズが最終回を迎えた。これを書いてる時点ではまだ最終回の視聴はできていないので憶測でいい加減なことは書けないがきっと最高の最終回になっているに違いない。
スーパー戦隊に限らず特撮作品の多くはラスト5話くらいをかけて最高潮の山場を作ることがほとんど。それまでに散りばめていた伏線を一気に回収することもあれば、とんでもない秘密が明かされたり、敵組織の猛攻で地球が壊滅しかけたりする。ドンブラザーズはこれまでのスーパー戦隊のように後半にグイッとあげるようなことはしない。地球を征服したがる宇宙からの侵略者は存在しないし、いろいろ張られていた伏線も大体回収されてきた。では後半に熱くならないドンブラザーズは面白くなかったのか。答えはNOである。前半からもっと引っ張ってもよかった部分、例えばタロウとソノイが正体を知らずにいた時期もむやみに引っ張らない。惜しげもなく展開させる。後半にとっておかない。かと思えば6人そろってのアバターチェンジはとにかく引っ張りに引っ張りようやくそろったかと思えばサラッと済ます。そこでそれやるんかい、そこでそれやらんのかいが魅力のドンブラザーズ。スーパー戦隊の常識を崩し、新たな戦隊像、新たな特撮の見方を提示したドンブラザーズは子どものための番組と言うことをもちろん踏まえながらではあるが大人の客層を多く取り込んだ。
ドンブラザーズは突飛なストーリーが注目されがちだが最もすごいところはドンブラザーズ6人に加えて敵対していた脳人3人という作品の中心キャラクターがしっかりと確立しているところだと思う。
9人もいればどこかが手薄になりそうなものだがドンブラはそうならなかった。いろんなところでいくつもの掛け算が展開された。まずはタロウ。タロウはリーダー気質でもばければ末っ子キャラというわけでもない。浮世離れした変な主人公。このライバルとしてソノイを絡ませることでソノイの変な部分、例えば仕事で決闘に来ない太郎の配達を手伝うところなど、そういう部分が浮き彫りになっていった。夏美とみほといういびつな一人の女性をめぐって妙な三角関係をみせた雉野つよしと犬塚翼、そして翼に次第に惹かれていくソノニの構図。敵対している相手と漫画家、編集長という関係を築いていったはるかとソノザ。こう見ると猿原だけが掛け算に加わってないように見えるが喫茶どんぶらで濃厚キャラを見事に回していたのは猿原だしそもそも、いきなり一句詠みだすキャラは前代未聞の強烈なキャラだった。
このように誰一人として影を薄くすることなく50話をやり切ったところに井上敏樹大先生の実力を改めてまざまざと感じさせられた。その上で例年とは違った実験的な仕掛けも試しつつもストーリーとしての面白さも維持し、異常な世界観を日常として描いたこのフォーマットはいつの日か斬新や飛び道具などと言われることなくスタンダードになる未来も大いにあり得ると感じた。
ドンブラザーズっていうおかしなスーパー戦隊がいたんだよ、ではなく今のスーパー戦隊ってドンブラザーズがあったから成立してるんだよ、という将来になってることを期待したい。
ドンブラザーズが最終回を迎えた。これを書いてる時点ではまだ最終回の視聴はできていないので憶測でいい加減なことは書けないがきっと最高の最終回になっているに違いない。
ドンブラザーズは突飛なストーリーが注目されがちだが最もすごいところはドンブラザーズ6人に加えて敵対していた脳人3人という作品の中心キャラクターがしっかりと確立しているところだと思う。
9人もいればどこかが手薄になりそうなものだがドンブラはそうならなかった。いろんなところでいくつもの掛け算が展開された。まずはタロウ。タロウはリーダー気質でもばければ末っ子キャラというわけでもない。浮世離れした変な主人公。このライバルとしてソノイを絡ませることでソノイの変な部分、例えば仕事で決闘に来ない太郎の配達を手伝うところなど、そういう部分が浮き彫りになっていった。夏美とみほといういびつな一人の女性をめぐって妙な三角関係をみせた雉野つよしと犬塚翼、そして翼に次第に惹かれていくソノニの構図。敵対している相手と漫画家、編集長という関係を築いていったはるかとソノザ。こう見ると猿原だけが掛け算に加わってないように見えるが喫茶どんぶらで濃厚キャラを見事に回していたのは猿原だしそもそも、いきなり一句詠みだすキャラは前代未聞の強烈なキャラだった。
このように誰一人として影を薄くすることなく50話をやり切ったところに井上敏樹大先生の実力を改めてまざまざと感じさせられた。その上で例年とは違った実験的な仕掛けも試しつつもストーリーとしての面白さも維持し、異常な世界観を日常として描いたこのフォーマットはいつの日か斬新や飛び道具などと言われることなくスタンダードになる未来も大いにあり得ると感じた。
ドンブラザーズっていうおかしなスーパー戦隊がいたんだよ、ではなく今のスーパー戦隊ってドンブラザーズがあったから成立してるんだよ、という将来になってることを期待したい。
2023/02/26