歌手で俳優の木村拓哉が15日、都内で行われた映画『レジェンド＆バタフライ』オンライン・ファンセッションに大友啓史監督とともに登壇した。今回は木村と監督自らの発案によって各都道府県の“宣伝大名”となったファンと直接トーク。今作の感想で盛り上がったほか、貴重なメイキング映像も公開された。

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　今作は東映70周年記念を冠し、総製作費20億円の壮大なスケールで、誰もが知る日本市場の“レジェンド”織田信長（木村）と、謎に包まれたその正室・濃姫、別名“帰蝶”（綾瀬はるか）の知られざる物語を描く。脚本は古沢良太氏、監督は大友氏が務めている。

　北海道の“歴女”なつめさんからの絶賛には「こういう歴史好きな方は逆にいろいろなご意見を耳にしたので、歴史がすきだという人がよりもっと戦のシーンが見たかったとか、時代劇を観に行ってるんだから斬り合いをみせてくれ、と、これもひとつ意見だと歴史好きな方の見解もあるんだなと思うんですけど、なつめちゃんのようにポジティブにとらえていただけるとすごくうれしい」と笑顔をみせた。

　また、信長と濃姫が激しく取っ組み合う初夜シーンのメイキング映像も上映。木村は「監督がとにかくカットをかけない。カットがかかるまでは、自分たちは、つながった時間が流れ続けるだけ。カットという一声がかかるまではとにかく続けてました」と振り返る一幕も。

　これに「カットをかけようとすると、まだ面白いことが続いているもん。カッ…もうちょい、カッ…って」と白熱した現場を再現する大友監督。「濃姫と（侍女）各務野（中谷美紀）に信長が蹴飛ばされるシーンとか見たことない。いちいち新鮮。新しい信長の物語のヒントを見つけ出される瞬間もある。違うシーンにもヒントにできるような、探りもしているときもありますね。後のどこかのシーンで、このシーンでやったあの2人の有り様をほかで生きてくるかもしれない」と熱を込めて説明した。

　カットがなかなかかからないことに木村は「怖くはないですよ。僕は、目の前にいる相手の方を120％で感じるだけ」と信頼を垣間見せる。「自分がどう思ったかよりも、目の前の人がどんな表情でどんな力で自分をひっぱって対する自分の反射だったりする。初夜のシーンでは、各務野さんのワイヤレスマイクの送信機が落ちるまで、本番では中谷さんのことをしばいてましたね」と充実の笑みで振り返っていた。