初公開から25年を経てもなお、人々に愛される時代を超えたラブストーリーが3Dリマスターされた美しい映像で劇場上映中の映画『タイタニック：ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』。本日、2月14日のバレンタインデーに合わせて、本作の制作秘話について、新たに監督・製作・脚本・編集を手がけたジェームズ・キャメロンや、ローズ役ケイト・ウィンスレットが制作秘話を語る特別映像が公開された。

【写真】その他の写真を見る

　　1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事故をベースに、新天地アメリカを目指す画家志望の青年ジャックと上流階級の娘ローズの愛の物語を描いた『タイタニック』（1997年）は、ジェームズ・キャメロン監督による当時の最新にして最高の技術を駆使して作り上げた迫力あふれる映像と、運命的な出会いを果たした身分違いの2人による胸を打つストーリーが世界中から支持され、社会現象を巻き起こした。そして、先週10日に公開された「25周年3Dリマスター」版も、週末3日間の映画動員ランキング（興行通信社調べ）で5位にランクインし、その人気の健在ぶりが明らかに。

　公開された映像には、本作の名シーンに加え、緊張した表情にも見える当時のケイトを捉えた、貴重なオーディション時の映像も盛り込まれ、製作のジョン・ランドーも交えた3人が当時のことを振り返りながら、時代を超えて愛され続ける本作の魅力について語っている。

　映像の中でも語られているように、ジャックとローズに命を吹き込むことができる俳優を探す中、最終的に選ばれたのが、1993年に出演した『ギルバート・グレイプ』で、19歳にしてアカデミー助演男優賞にノミネートされた若き新星、レオナルド・ディカプリオと、ケイト・ウィンスレットの2人だった。

　「レオを起用したのは、運も大きかったと思います。彼はスクリーン上でとてつもない生命力を持っています。レオには、ひょろひょろとしているのに、サバイバル力を感じさせ、とてもかっこいい。ケイトに関しては、彼女の顔、声、目には輝きがあり、観客は彼女と一緒に遠くまで行く準備ができているだろうと思った」とキャメロン監督は回想している。

　イギリス出身のケイトは、1994年にベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した『乙女の祈り』で映画デビュー。翌年公開の『いつか晴れた日に』（アン・リー監督）でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、新進気鋭の女優として注目を浴びていた。『タイタニック』のローズ役でアメリカ映画での初主演を果たした。

　本作の魅力について、キャメロン監督は「この物語は決して終わらないのだと思います」と語っており、「タイタニックにはどこか神話的、小説的な要素がある。人々を引き付けているのは、愛、犠牲、免れない死というものが絡み合っているからではないかと私は思います。そういうものが、全部盛り込まれているのです。そんなふうに、すでにあるすばらしいストーリーの上に、私たちは自分のストーリーを重ねていきました」と、振り返る。

　さらに、「私たちは、歴史的な部分について、自分たちにとても高いハードルを課しました。それがあったからこそ、その後の世代の人たちの心にも（この悲劇的物語が）強く印象付けられたのだと思います。この映画が公開してから、ちょうどひとつ世代が入れ替わったわけですが、この後もずっと、この映画は歴史上の悲劇的なストーリーとして愛されていくと思っています」と、本作が愛され続ける理由を分析している。

★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」