2002年の放送開始から20年を迎えたTBSラジオの名物深夜枠『JUNK』。2月には、20周年イヤーの年度末を飾る特別番組の放送および、記念イベントの開催が控えている。長年、人気お笑い芸人をパーソナリティに据えた番組編成で、若者を中心に支持を集めてきた同枠。それだけに、影響を受けたことを公言する著名人や、ラジオ業界入りのきっかけとなり、今では自分が『JUNK』に携わる関係者も数多い。
そこで今回、『JUNK』20周年の特番&イベントを盛り上げるべく、リスナー代表の芸能人・スタッフが集結。思い出や魅力を座談会形式で語り合うポッドキャスト番組が、1月23日、30日、2月6日の3週にわたって配信されている。2週目に配信されるのは、カカロニのすがやなおひろ、ピン芸人のさとなかほがらか、構成作家のセパタクロウ氏による、『山里亮太の不毛な議論』と、リスナーが書いたネタを芸人が演じるお笑いライブ『他力本願ライブ』についてのトーク。本稿では番組の配信に先立ち、鼎談の一部を編集した上で、紹介する。
■3人がラジオを聴くようになったきっかけ 投稿が読まれて「世界とつながった」感覚に
今回集まったのは、大のサッカー好きで、昨年のカタールW杯を現地観戦したことでも話題になったカカロニのすがやと、『女芸人No.1決定戦 THE W 2022』(日本テレビ系)ファイナリストのさとなか、長年『不毛な議論』の構成作家を務めるセパ氏。3人はもともと、ラジオ番組にネタを投稿する「ハガキ職人」をしていたという共通点を持つ。それぞれがラジオおよび『JUNK』を好きになったきっかけは、いったい何だったのか。
さとなか 私は社会人になってから図書館司書として働いてたんですけど、1年で疲れて辞めちゃって、ダラダラ過ごしていたんですよ。その時に、持っていたウォークマンでラジオが聴けることを知り、周波数を適当に「100」で入れてみたんです。周波数を少しずつ下げていくと、なじみのある声が流れてくる。よくよく聴いたら、それは安住(紳一郎)さんの声だったんです。番組ではリスナーからのメッセージを募集していたので、ためしにファックスを送ったら読んでもらえて、「自分の書いたものがウォークマンから流れてる!」と感動したのを覚えています。そこからラジオを聴くようになりましたね。
セパ 僕がラジオを聴き始めたのは、中学生の時でした。当時は狭い団地暮らしで、子ども部屋にはテレビがあったんですけど、5個上の姉にほぼ独占されていて、好きな番組が見られませんでした。でも、ラジオならイヤホンを差し込んで自由に聴くことができるじゃないですか。そこで、海砂利水魚(現くりぃむしちゅー)さんなど、ボキャブラ芸人が日替わりでレギュラーを務めていた『宮川賢の誰なんだお前は!?』(TBSラジオ)を聴き出したのが、最初だったかと思います。
『JUNK』リスナーになったのは、高校生になってからでした。この頃になると団地から引越して、自分の部屋を持てるようになっていました。そうなると、夜何時まで起きてても大丈夫なわけです。僕はaikoさんが好きなので、深夜1時からの『aikoのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を聴いていたのですが、僕の住んでいる場所ではニッポン放送の電波がつながりにくく、放送の半分ぐらいは雑音でした。aikoさんはファンだから頑張って聴くけど、他の曜日はノイズの少ない音のほうがいい。そう思って調べてみたら、さまぁ〜ずさんが同時間帯で『木曜Junk さまぁ〜ずの逆にアレだろ』(TBSラジオ)が放送されているのを知りました。そこから、他の芸人さんの『JUNK』の番組も芋づる式に聴くようになりました。
すがや 『JUNK』にメールを送りだしたのはいつだったんですか?
セパ 大学生の頃、電車で友だちと帰っていたら、その友だちのカバンに缶バッジが付いてたんですよ。
さとなか 缶バッジというと、ノベルティ?
セパ そうです。棒人間みたいな絵が描かれた缶バッジで、「なんだろう?」と思ってよく見てみたら、「爆笑問題カーボーイ」と印字されていたんです。「あれだ!いつも番組の最後に言ってるやつだ!」と驚きましたし、同時に、『JUNK』でメールを読まれている人が現実にいると知り、「自分もやってみよう」と思い、メールを送るようになりました。はじめて読まれたのは、『木曜JUNK アンタッチャブルのシカゴマンゴ』(TBSラジオ)の初回放送時。当時はまだSNSが普及してなくて、個人が世の中に向けて発信する術(すべ)がありませんでした。そんな中で、自分が書いたものを見ず知らずの誰かが聴いてもらえたことが、すごくうれしかったです。
さとなか ラジオで自分の投稿が読まれた時って、なんか「世界とつながった」みたいな感覚になりますよね。
すがや 「あの有名人が俺のことを知ってくれてる!」とも思いますし。
セパ まさにそれです。僕は大学卒業後、ちゃんと働いてなかったんですけど、「アンタッチャブルが俺のことを知ってるんだぞ。だから大丈夫だ」と言い聞かせながら生きていました(笑)。
さとなか すがやさんは、聴き始めたきっかけはなんだったんですか?
すがや 僕は中3で受験勉強をするとなった時、もともとラジオにハガキを送ったりしていた母親から「受験勉強はラジオだ」と勧められことがきっかけです。そこで当時、名前だけは知っていた『オールナイトニッポン』を聴き始め、『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』を知ってから完全にラジオに、どハマりしました。それこそセパさんと同じで、僕の家もニッポン放送の電波が入りにくかったんですけど、TBSラジオはすごくきれいに入った。それで、サッカーが好きなので、極楽とんぼさんの『吠え魂』、くりぃむしちゅーさんと仲が良いからアンタッチャブルさんの『シカゴマンゴ』…といった具合に『JUNK』を聴き始めました。初めてラジオにメールが読まれたのは高校2年生の時で、番組は『シカマン』でしたね。
■セパが語る、山里との“上海2人旅事件”「ちゃんと叱ってくれる」
『不毛な議論』の話題になると、印象的な放送回やエピソードの話に花が咲く。
さとなか 昨年12月に放送された、しずちゃんさんの結婚発表の回で、山里さんがずっと「えっ? えっ?」としか言ってなくて。私が聴き始めた中での『不毛な議論』で、そんなふうになっている山里さんが初めてだったから、周りが本当に隠していて、あの反応になったんだなと思いました。
セパ しずちゃんが思わず、ツッコんでましたもんね。「あんなにボキャブラリーのある山ちゃんが」って(笑)。僕らスタッフは知っていて、どんな反応になるのかと思っていたのですが、まさか言葉が出なくなるとは。
すがや 山里さんに事前に知らせたとしても、きっと面白くなるじゃないですか。どういう経緯から山里さんに本番まで内緒にして、報告することになったんですか?
セパ あれは、しずちゃんが「サプライズで発表したい」と考えていたみたいなんです。その気持ちを立てたといいますか。
すがや なるほど。そういう内幕だったんですね。セパさんは印象的なエピソードは?
セパ 僕はいっぱいありますけど…
すがや 一回、番組スタート当初に、山里さんからブチ切れられてますもんね(笑)
セパ そうですね(笑)。これ、自分で話すんですよね(苦笑)。番組開始1年目の2010年に、ちょうど「上海万博」が開催されていたんですよ。エピソードトークのネタになるだろうとの思惑もあり、山里さんが僕のために旅費をすべて払ってくれて、2人きりの上海旅行へ連れて行ってくれたことがあったんです。僕は当時、海外も慣れてないし、山里さんともまだそんなに仲良くない。それに特に計画を立てていない旅だったものですから、あんまり楽しくなかったんですよ。
さとなか えー!(笑)
すがや そんな言い方(笑)。まぁ、緊張もしてたでしょうし。
セパ それで、山里さんに「あんまり楽しくない」と言ったら、怒られるっていう(笑)。あの時の僕はコミュ力の低さが出てしまい、ひどいものでした。さすがに良くなかったなと思って謝ったら、山里さんから「セパちゃん、もうちょっと相手の気持ちを考えたほうがいいよ」とおっしゃっていただきまして。それが1日目だったので、2日目はすごくはしゃぎました。普通のコーラを飲んでも「うまいっすね!」とリアクションしたりとか。まぁ、僕が言うことではないかも知れないですけど、今考えるとあれがあったから距離が縮まったんじゃないかなと思います。上から目線に聞こえてしまったら申し訳ないですが、ちゃんと叱ってくれるし、受け入れてもくれる人なんだなとわかりました。
■『他力本願ライブ』でわかる、プロの芸人の手腕「鳥肌が立った」
すがやとさとなかは、『他力本願ライブ』で自作のネタが採用された過去を持つ。ここからは、同じく本ライブでネタを選ばれた経験がある構成作家・持ちビルハゲ太郎氏も飛び入り参加し、『他力本願ライブ』の魅力を、ネタ採用者の目線から掘り下げる。
すがや 僕は第一回目の『他力本願ライブ』を観に行ってたんですけど、アンタッチャブルさんのネタが信じられないぐらい受けてたんですよ。あのネタは、持ちビルさんが書かれたんですよね?
持ちビル そうですけど、あれはアンタッチャブルさんがすごいんですよ。良いアレンジを加えていただき、改めて「アドリブに強いな」と。同じ漫才が二回とない2人の凄みを感じました。
すがや アンタッチャブルさんの漫才を、台本と本番の違いで楽しめるのはめちゃくちゃ羨ましいです。
さとなか たしかに。「他力本願ライブ」って、ネタが採用された側にとっては、自分が書いたものと実際にできるものの違いを通して、プロの手腕が見られる楽しさがありますよね。
すがや 僕も第二回目の『他力本願ライブ』で、東京03さんと南海キャンディーズさん用に書いたネタを採用してもらいました。東京03さんのネタでは、僕が笑いどころだと思っていた箇所がさしてウケなかったんですけど、その後に飯塚(悟志)さんと角田(晃広)さんがアドリブで足していくんですよ。それがめっちゃくちゃウケてて!
さとなか うれしさと悔しさと(笑)。
すがや そう! しかも当時は昼夜二回公演で、夜公演の時にはさらにウケるようになっていて。“ネタに命が吹き込まれる”ってこういうことなんだと思い知りました。
セパ この時はもう芸人さんだったんですか?
すがや 実は芸歴半年ぐらいだったんですけど、フリーだし、事務所にも所属できなかったしで、しんどい時期だったんです。そんな時に『他力本願ライブ』でネタを採用していただき、僕がオチだと思っていたところにさらに足していくプロの芸人さんを目の当たりにしました。「あっ、こうやってネタって作るんだ」と勉強になりましたし、そこから若手のお笑いライブで勝ち進めるようになり、以前の所属先であるワタナベエンターテインメントに入れてもらうこともできました。そんな経緯があるので、僕にとって『他力本願ライブ』は一つの転機なんですよね。
さとなか 私が採用していただいたのは、空気階段さん用に書いた台本でした。その時の台本に「もぐらさんが走る」と動きの指定をしたのですが、実際のライブでは、上半身裸のもぐらさんが動くだけで、ぶよんぶよんしていたんです。それが、めちゃくちゃ面白い画(え)になって。演者の方がこれだけ面白いと字面以上のものに仕上がるんだと、感動しました。また、当時の「他力本願ライブ」では、映画の記者会見みたいな席に採用リスナーが座らせてもらい、壇上の山里さんから「どうでしたか?」と話を振られて少しおしゃべりする時間があったんですけど、その時に人生で浴びたことのない拍手を浴びて、鳥肌が立ったのを覚えています。(文・写真:小島浩平)
※この記事の鼎談は、TBS Podcastにて音声で楽しむことができる。
「TBSラジオ スペシャルプログラム」(https://anchor.fm/tbsradio-special)
「JUNK20周年スペシャルサイト」(https://www.tbsradio.jp/c/junk20/)
【写真】すがや×セパ×さとなかSP鼎談 持ちビルハゲ太郎氏も参戦
そこで今回、『JUNK』20周年の特番&イベントを盛り上げるべく、リスナー代表の芸能人・スタッフが集結。思い出や魅力を座談会形式で語り合うポッドキャスト番組が、1月23日、30日、2月6日の3週にわたって配信されている。2週目に配信されるのは、カカロニのすがやなおひろ、ピン芸人のさとなかほがらか、構成作家のセパタクロウ氏による、『山里亮太の不毛な議論』と、リスナーが書いたネタを芸人が演じるお笑いライブ『他力本願ライブ』についてのトーク。本稿では番組の配信に先立ち、鼎談の一部を編集した上で、紹介する。
■3人がラジオを聴くようになったきっかけ 投稿が読まれて「世界とつながった」感覚に
今回集まったのは、大のサッカー好きで、昨年のカタールW杯を現地観戦したことでも話題になったカカロニのすがやと、『女芸人No.1決定戦 THE W 2022』(日本テレビ系)ファイナリストのさとなか、長年『不毛な議論』の構成作家を務めるセパ氏。3人はもともと、ラジオ番組にネタを投稿する「ハガキ職人」をしていたという共通点を持つ。それぞれがラジオおよび『JUNK』を好きになったきっかけは、いったい何だったのか。
さとなか 私は社会人になってから図書館司書として働いてたんですけど、1年で疲れて辞めちゃって、ダラダラ過ごしていたんですよ。その時に、持っていたウォークマンでラジオが聴けることを知り、周波数を適当に「100」で入れてみたんです。周波数を少しずつ下げていくと、なじみのある声が流れてくる。よくよく聴いたら、それは安住(紳一郎)さんの声だったんです。番組ではリスナーからのメッセージを募集していたので、ためしにファックスを送ったら読んでもらえて、「自分の書いたものがウォークマンから流れてる!」と感動したのを覚えています。そこからラジオを聴くようになりましたね。
セパ 僕がラジオを聴き始めたのは、中学生の時でした。当時は狭い団地暮らしで、子ども部屋にはテレビがあったんですけど、5個上の姉にほぼ独占されていて、好きな番組が見られませんでした。でも、ラジオならイヤホンを差し込んで自由に聴くことができるじゃないですか。そこで、海砂利水魚(現くりぃむしちゅー)さんなど、ボキャブラ芸人が日替わりでレギュラーを務めていた『宮川賢の誰なんだお前は!?』(TBSラジオ)を聴き出したのが、最初だったかと思います。
『JUNK』リスナーになったのは、高校生になってからでした。この頃になると団地から引越して、自分の部屋を持てるようになっていました。そうなると、夜何時まで起きてても大丈夫なわけです。僕はaikoさんが好きなので、深夜1時からの『aikoのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を聴いていたのですが、僕の住んでいる場所ではニッポン放送の電波がつながりにくく、放送の半分ぐらいは雑音でした。aikoさんはファンだから頑張って聴くけど、他の曜日はノイズの少ない音のほうがいい。そう思って調べてみたら、さまぁ〜ずさんが同時間帯で『木曜Junk さまぁ〜ずの逆にアレだろ』(TBSラジオ)が放送されているのを知りました。そこから、他の芸人さんの『JUNK』の番組も芋づる式に聴くようになりました。
すがや 『JUNK』にメールを送りだしたのはいつだったんですか?
セパ 大学生の頃、電車で友だちと帰っていたら、その友だちのカバンに缶バッジが付いてたんですよ。
さとなか 缶バッジというと、ノベルティ?
セパ そうです。棒人間みたいな絵が描かれた缶バッジで、「なんだろう?」と思ってよく見てみたら、「爆笑問題カーボーイ」と印字されていたんです。「あれだ!いつも番組の最後に言ってるやつだ!」と驚きましたし、同時に、『JUNK』でメールを読まれている人が現実にいると知り、「自分もやってみよう」と思い、メールを送るようになりました。はじめて読まれたのは、『木曜JUNK アンタッチャブルのシカゴマンゴ』(TBSラジオ)の初回放送時。当時はまだSNSが普及してなくて、個人が世の中に向けて発信する術(すべ)がありませんでした。そんな中で、自分が書いたものを見ず知らずの誰かが聴いてもらえたことが、すごくうれしかったです。
さとなか ラジオで自分の投稿が読まれた時って、なんか「世界とつながった」みたいな感覚になりますよね。
すがや 「あの有名人が俺のことを知ってくれてる!」とも思いますし。
セパ まさにそれです。僕は大学卒業後、ちゃんと働いてなかったんですけど、「アンタッチャブルが俺のことを知ってるんだぞ。だから大丈夫だ」と言い聞かせながら生きていました(笑)。
さとなか すがやさんは、聴き始めたきっかけはなんだったんですか?
すがや 僕は中3で受験勉強をするとなった時、もともとラジオにハガキを送ったりしていた母親から「受験勉強はラジオだ」と勧められことがきっかけです。そこで当時、名前だけは知っていた『オールナイトニッポン』を聴き始め、『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』を知ってから完全にラジオに、どハマりしました。それこそセパさんと同じで、僕の家もニッポン放送の電波が入りにくかったんですけど、TBSラジオはすごくきれいに入った。それで、サッカーが好きなので、極楽とんぼさんの『吠え魂』、くりぃむしちゅーさんと仲が良いからアンタッチャブルさんの『シカゴマンゴ』…といった具合に『JUNK』を聴き始めました。初めてラジオにメールが読まれたのは高校2年生の時で、番組は『シカマン』でしたね。
『不毛な議論』の話題になると、印象的な放送回やエピソードの話に花が咲く。
さとなか 昨年12月に放送された、しずちゃんさんの結婚発表の回で、山里さんがずっと「えっ? えっ?」としか言ってなくて。私が聴き始めた中での『不毛な議論』で、そんなふうになっている山里さんが初めてだったから、周りが本当に隠していて、あの反応になったんだなと思いました。
セパ しずちゃんが思わず、ツッコんでましたもんね。「あんなにボキャブラリーのある山ちゃんが」って(笑)。僕らスタッフは知っていて、どんな反応になるのかと思っていたのですが、まさか言葉が出なくなるとは。
すがや 山里さんに事前に知らせたとしても、きっと面白くなるじゃないですか。どういう経緯から山里さんに本番まで内緒にして、報告することになったんですか?
セパ あれは、しずちゃんが「サプライズで発表したい」と考えていたみたいなんです。その気持ちを立てたといいますか。
すがや なるほど。そういう内幕だったんですね。セパさんは印象的なエピソードは?
セパ 僕はいっぱいありますけど…
すがや 一回、番組スタート当初に、山里さんからブチ切れられてますもんね(笑)
セパ そうですね(笑)。これ、自分で話すんですよね(苦笑)。番組開始1年目の2010年に、ちょうど「上海万博」が開催されていたんですよ。エピソードトークのネタになるだろうとの思惑もあり、山里さんが僕のために旅費をすべて払ってくれて、2人きりの上海旅行へ連れて行ってくれたことがあったんです。僕は当時、海外も慣れてないし、山里さんともまだそんなに仲良くない。それに特に計画を立てていない旅だったものですから、あんまり楽しくなかったんですよ。
さとなか えー!(笑)
すがや そんな言い方(笑)。まぁ、緊張もしてたでしょうし。
セパ それで、山里さんに「あんまり楽しくない」と言ったら、怒られるっていう(笑)。あの時の僕はコミュ力の低さが出てしまい、ひどいものでした。さすがに良くなかったなと思って謝ったら、山里さんから「セパちゃん、もうちょっと相手の気持ちを考えたほうがいいよ」とおっしゃっていただきまして。それが1日目だったので、2日目はすごくはしゃぎました。普通のコーラを飲んでも「うまいっすね!」とリアクションしたりとか。まぁ、僕が言うことではないかも知れないですけど、今考えるとあれがあったから距離が縮まったんじゃないかなと思います。上から目線に聞こえてしまったら申し訳ないですが、ちゃんと叱ってくれるし、受け入れてもくれる人なんだなとわかりました。
■『他力本願ライブ』でわかる、プロの芸人の手腕「鳥肌が立った」
すがやとさとなかは、『他力本願ライブ』で自作のネタが採用された過去を持つ。ここからは、同じく本ライブでネタを選ばれた経験がある構成作家・持ちビルハゲ太郎氏も飛び入り参加し、『他力本願ライブ』の魅力を、ネタ採用者の目線から掘り下げる。
すがや 僕は第一回目の『他力本願ライブ』を観に行ってたんですけど、アンタッチャブルさんのネタが信じられないぐらい受けてたんですよ。あのネタは、持ちビルさんが書かれたんですよね?
持ちビル そうですけど、あれはアンタッチャブルさんがすごいんですよ。良いアレンジを加えていただき、改めて「アドリブに強いな」と。同じ漫才が二回とない2人の凄みを感じました。
すがや アンタッチャブルさんの漫才を、台本と本番の違いで楽しめるのはめちゃくちゃ羨ましいです。
さとなか たしかに。「他力本願ライブ」って、ネタが採用された側にとっては、自分が書いたものと実際にできるものの違いを通して、プロの手腕が見られる楽しさがありますよね。
すがや 僕も第二回目の『他力本願ライブ』で、東京03さんと南海キャンディーズさん用に書いたネタを採用してもらいました。東京03さんのネタでは、僕が笑いどころだと思っていた箇所がさしてウケなかったんですけど、その後に飯塚(悟志)さんと角田(晃広)さんがアドリブで足していくんですよ。それがめっちゃくちゃウケてて!
さとなか うれしさと悔しさと(笑)。
すがや そう! しかも当時は昼夜二回公演で、夜公演の時にはさらにウケるようになっていて。“ネタに命が吹き込まれる”ってこういうことなんだと思い知りました。
セパ この時はもう芸人さんだったんですか?
すがや 実は芸歴半年ぐらいだったんですけど、フリーだし、事務所にも所属できなかったしで、しんどい時期だったんです。そんな時に『他力本願ライブ』でネタを採用していただき、僕がオチだと思っていたところにさらに足していくプロの芸人さんを目の当たりにしました。「あっ、こうやってネタって作るんだ」と勉強になりましたし、そこから若手のお笑いライブで勝ち進めるようになり、以前の所属先であるワタナベエンターテインメントに入れてもらうこともできました。そんな経緯があるので、僕にとって『他力本願ライブ』は一つの転機なんですよね。
さとなか 私が採用していただいたのは、空気階段さん用に書いた台本でした。その時の台本に「もぐらさんが走る」と動きの指定をしたのですが、実際のライブでは、上半身裸のもぐらさんが動くだけで、ぶよんぶよんしていたんです。それが、めちゃくちゃ面白い画(え)になって。演者の方がこれだけ面白いと字面以上のものに仕上がるんだと、感動しました。また、当時の「他力本願ライブ」では、映画の記者会見みたいな席に採用リスナーが座らせてもらい、壇上の山里さんから「どうでしたか?」と話を振られて少しおしゃべりする時間があったんですけど、その時に人生で浴びたことのない拍手を浴びて、鳥肌が立ったのを覚えています。(文・写真:小島浩平)
※この記事の鼎談は、TBS Podcastにて音声で楽しむことができる。
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「JUNK20周年スペシャルサイト」(https://www.tbsradio.jp/c/junk20/)
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2023/01/30