出所した元犯罪者を支える熱血社長のドキュメンタリー第4弾『追跡スペシャル　人生やり直し請負人！元ワル社長の奮戦記IV』が、ABCテレビで29日午後4時25分から（関西ローカル）。

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　九州最大の歓楽街でビル管理会社を経営し、法務省公認の“協力雇用主”として元犯罪者たちの再起を支援する中溝茂寿社長の奮闘を追うシリーズの最新作。「何度裏切られても信用したい」という思いとは裏腹に、元犯罪者が出所後に更生する道のりは険しい。身も心も疲れ果てながら、なんとか立ち直ろうとする社員たちのひたむきな姿を見て踏みとどまる社長が、ついに自身の秘密も明かす。俳優・眞島秀和のナレーションで届ける。

　元暴力団員の坂田さんは、オレオレ詐欺の片棒をかつぎ、刑務所で4年半服役。仮釈放されて社長の下で働き始めるが、すぐに知り合ったばかりの女性を妊娠させてしまう。社長の支えもあってなんとかその女性と結婚、仕事では新規事業を任されるが、仕事相手に対して時に下手に出ることが求められる営業は簡単ではない。もうすぐ新しい命が誕生するという直前、事務所のホワイトボードからは坂田さんの名札が外されていた。

　別の男性は、窃盗の罪で服役後、社長に従業員として採用されたが、再び自販機荒らしを繰り返し、刑務所へと戻ってしまった。社長は、男性が出所後すぐに戻って来られるようにと、会社の寮の部屋を逮捕された時のままにして待ち続ける。

　仮釈放を迎え、社長は自宅で特大のステーキを振る舞った。男性は母親が東南アジアの出身で、父親とは生後すぐに離別し、見た目の特徴からいじめにもあった。そうした反発心から地元の半グレグループに加入し、自分を誇示し続けてきた。出所した夜に社長から「親子の団らん」の温かさを味わった男性は、その後、会社のホームページ作成を任され、夏まつりでは清掃のボランティアにも精を出すなど、社会復帰に向け着実に歩みを進める。

　しかし、出所して1ヶ月が過ぎた頃、男性は突如、会社から姿を消してしまう。男性から二度裏切られる結果になった社長は、悩んだ末に決断を下す。

　社長の会社には全国から応援の声が届く一方、元犯罪者の社会復帰に対しては、世間から厳しい目も向けられる。1日、また1日の努力の積み重ねで更生を誓う従業員たちを信じて歩み続ける。

　社長のもとで生活を立て直していく従業員もいる。たび重なる補導や逮捕で少女院に送られる一歩手前にいた愛華さん（仮名18歳）は、初めは仕事を休みがちだったものの異例の速さで保護観察処分が解除され、会社では庶務や接客の仕事を任されるまでになった。中学を卒業後、進学をあきらめていたが、思い切って高校の卒業資格を得る試験を受けることにした。愛華さんの思いをくみ、社長は会社での大半の時間を試験勉強にあてさせる。1年前には考えもしなかったことへの挑戦。はたして試験の結果は。

　一方、仕事で行き詰った坂田さんは、営業をしばらく離れ、現場仕事へ配置換えになっていた。まもなく子どもが生まれることを考え、あえて夜勤など手当てが多くつく仕事を担当してもらい、さらに気持ちもリセットさせる社長の「親心」だった。そしてついに坂田さんが父親になる日がやってきた。

　普段は従業員の生活へ目を配る社長自身にも過去があった。かつては自分も薬物事件で懲役などを繰り返し、再犯への恐れと日々向き合って暮らしている。そんな社長が過去に更生を固く誓ったその秘密がついに明かされる。