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錦織一清「若いうちは銀色に輝いたほうがいい」 ジャニーさんに舞台袖でアドバイスもらった思い出も

 演出家・俳優の錦織一清(57)が、7日に都内で自身初の著書『錦織一清 演出論』(日経BP)の発売記念トークイベントを開催。出版するまでのいきさつや演出家としての信条、大きな影響を受けた2人の恩師、ジャニー喜多川さんとつかこうへいさんのエピソ−ドなどを語った。

著書『錦織一清 演出論』発売記念トークイベントに登場した錦織一清

著書『錦織一清 演出論』発売記念トークイベントに登場した錦織一清

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 かつて少年隊のリーダーとして一世を風靡し、その後はソロ活動とともに舞台演出家として精力的に活動してきた。初となる著書では、舞台にかける思いや独自に培った表現論を初めて明かしている。

 錦織は「写真集以外で本を出すのは初めて。演出論というタイトルですが、内容的にはカジュアルな形で書かれた読みやすい本ではないかと思います」とアピール。最近は若い俳優との仕事が増えたとし、「いま作り手としても自由がきく年齢だし、彼らに説明していることをひとつの形に残しておいた方がいいかなと思った。今の若い子たちがかっこいいと思っていることが、舞台では通用しないことがある。例えば、若いときはみんな“いぶし銀”が好きであこがれるけれど、若いうちは銀色に輝いたほうがいい。それが後にいぶされて、味になってくるから。そんなヒントを与えてあげられたらなと思います」と、文章に込めたメッセージを明かした。

 本の中では、2人の恩師として、ジャニー喜多川さんとつかこうへいさんの影響についても言及。錦織は、つかさんが舞台袖でアドバイスを送ってくれたと振り返り、「その姿に何かなつかしさを感じる部分があったのは、1980年代の僕ら(少年隊)が全盛の時代に、ちょうど今の僕くらいの年だったジャニーさんからいろいろと本番中に舞台袖でアドバイスをいただいていたことを思い出したから」としみじみ。「僕の中で感慨深いのが、演劇をやって、つかこうへいさんと知り合いになったことが、不思議ともう一度ジャニーさんを見直すきっかけになったこと。この本でも、そういうことに触れています」と語った。

 また、演出家としての「錦織ワールド」にふれ、「ブレヒトの言った異化効果が僕の中でいつもテーマになっているというか、楽しさの裏側が寂しさであったり、喜びの裏側が怒りであったり。そういう裏返しのことをいつも考えている人間でもあります」と説明。「舞台の芝居というのは、言いたいことは1つか2つだけど、それを遠回りしてラストシーンまで向かっていくもの。その遠回りの仕方を面白くしたい。やらなくてもいいことや、言わなくてもいい話題に埋め尽くされているような舞台、心の底からくだらないと思えるようなものが好きなんです。なぜなら、心の底からくだらないものが一番人を傷つけないから。そして、僕のお芝居を観た人に勇気を持ってもらいたい」と呼びかけた。

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